仲良し家族、まとめて突然!異世界ライフ
王女様の麻宗家貴族化計画
夕食後は麻宗家+女王様2人で簡単な打ち合わせをした。食事のときもそうだったが、麻宗家は、ザガンガ王国流に随分と日本流が混ざっている。ザガンガ王国流だけで育った女王様2人にとっては勝手が違う。そこで打ち合わせだ。
打ち合わせが済んで、部屋の割り振りがどうなっているのかメイドのマヤ・ステインに聞いたところ、二郎、薫に次ぐ大きな部屋を割り当てたらしい。次ぐと言っても少々手狭。王女様にそれでいいのかと尋ねたら、「衣装部屋に、もう一室ずつ確保しております」との返事だった。それぞれ二部屋割り当てているんだったらそれでいいかと思う二郎であった。
次の日。麻宗家+女王様2人揃って朝食を食べ、二郎、薫は宮廷魔道士の仕事のため登城。花菜香と風雅は勉強のため、通称勉強部屋に向かうが、一緒にミネルバ、カッテリーナ両王女が付いて来た。
「カッテリーナ、ここは王女の見せ場ですわ」
「お姉様、ここで私たちが役に立つことを二郎様に認めてもらうのですわね」
花菜香と風雅が勉強の用意を調えて、家庭教師がやって来たところで、
「まぁ、ミネルバ様、カッテリーナ様。どうして麻宗邸に?」
ミネルバとカッテリーナは、家庭教師に二郎に嫁ぐ気で、人となりを知るため、これから麻宗家で暮らすことを簡素に伝え、
「お2人の勉強の進み具合はどうなっていますの?」
ミネルバは家庭教師にそんな質問をするのであった。
「ぬぐぅ。この年で算数は私たちより上手ですわね」
「でも、歴史と地理はまだまだですわね。食事マナーはもう少し洗練させたいところですわね。そして」
「「ダンスは手つかずですわね」」
ミネルバとカッテリーナは家庭教師に根掘り葉掘り聞いた後、勉強の邪魔にならないように部屋の端に寄って、ひそひそと話し出した。
実は、麻宗家の面々、薫は食事マナーと中級のダンスはどこへ出しても恥ずかしくないくらいに洗練されているが、他の二郎、花菜香と風雅は食事マナーは基礎はできているものの優雅さが足りない。ダンスに至っては手つかず。ミネルバとカッテリーナはそこを見いだし、近々やって来るであろう社交界デビューに向かって手ほどきをして存在感を示そうと企んでいたのであった。
「「ここに勝機あり、ですわ」」
「では、早速準備に取りかかりますわよ」
カッテリーナは麻宗家の使用人に指示を出し、多目的ホールをダンスができるようにテーブルなどを片付けさせ、ミネルバはダンスで定番の曲を弾けるように練習を始めた。
「お帰りなさいませあなた、薫様」
「お帰りなさいませ旦那様、薫様」
「お父さん、お母さん、お帰りなさい」
「お父さん、お母さん、お帰りなさい」
時刻も夕方。二郎と薫は仕事が終わり、麻宗邸に帰って来た。ミネルバ、カッテリーナ、花菜香、風雅とお帰りの挨拶をしたのだが、
「あなたとか旦那様とか気が早い気がするが、まぁいいか。ただいまみんな」
「ただいまみんな。ミネルバ様とカッテリーナ様は立場が立場だし、私に対してはもう少しフランクでいいわよ」
国王、アバン・ルイジアンヌは公爵、リチャード・バーンクリットの弟。ついでに言うと、シンロブモント・バーンクリットは彼らの末の弟。つまりは薫とミネルバ、カッテリーナは従姉同士。フランクにしてもいいと思っている薫なのであった。
二郎と薫が部屋着に着替えて夕食時。食事のときの会話で、
「「私たち、麻宗家の弱点を見つけましたわ」」
「弱点ですか。それは何ですか?」
ミネルバとカッテリーナは、社交界に必要な食事のマナーとダンスが足りないことを力説し、それは貴族として避けられず、いつ話が来るか分らないことを力説し、その指導をしたいと申し出た。
「それはありがたい。我々も貴族として恥ずかしくないように振る舞わなければならぬ。指導を請うてもいいな?薫?」
「そうですね。私もそこまで気が回りませんでしたわ。ありがとう。ミネルバ、カッテリーナ。指導宜しくね」
こうして夕食前のダンスの練習と、夕食時の細かな指導が麻宗家の日課となった。ミネルバとカッテリーナはこの家で存在感が出せたと喜ぶのであった。
打ち合わせが済んで、部屋の割り振りがどうなっているのかメイドのマヤ・ステインに聞いたところ、二郎、薫に次ぐ大きな部屋を割り当てたらしい。次ぐと言っても少々手狭。王女様にそれでいいのかと尋ねたら、「衣装部屋に、もう一室ずつ確保しております」との返事だった。それぞれ二部屋割り当てているんだったらそれでいいかと思う二郎であった。
次の日。麻宗家+女王様2人揃って朝食を食べ、二郎、薫は宮廷魔道士の仕事のため登城。花菜香と風雅は勉強のため、通称勉強部屋に向かうが、一緒にミネルバ、カッテリーナ両王女が付いて来た。
「カッテリーナ、ここは王女の見せ場ですわ」
「お姉様、ここで私たちが役に立つことを二郎様に認めてもらうのですわね」
花菜香と風雅が勉強の用意を調えて、家庭教師がやって来たところで、
「まぁ、ミネルバ様、カッテリーナ様。どうして麻宗邸に?」
ミネルバとカッテリーナは、家庭教師に二郎に嫁ぐ気で、人となりを知るため、これから麻宗家で暮らすことを簡素に伝え、
「お2人の勉強の進み具合はどうなっていますの?」
ミネルバは家庭教師にそんな質問をするのであった。
「ぬぐぅ。この年で算数は私たちより上手ですわね」
「でも、歴史と地理はまだまだですわね。食事マナーはもう少し洗練させたいところですわね。そして」
「「ダンスは手つかずですわね」」
ミネルバとカッテリーナは家庭教師に根掘り葉掘り聞いた後、勉強の邪魔にならないように部屋の端に寄って、ひそひそと話し出した。
実は、麻宗家の面々、薫は食事マナーと中級のダンスはどこへ出しても恥ずかしくないくらいに洗練されているが、他の二郎、花菜香と風雅は食事マナーは基礎はできているものの優雅さが足りない。ダンスに至っては手つかず。ミネルバとカッテリーナはそこを見いだし、近々やって来るであろう社交界デビューに向かって手ほどきをして存在感を示そうと企んでいたのであった。
「「ここに勝機あり、ですわ」」
「では、早速準備に取りかかりますわよ」
カッテリーナは麻宗家の使用人に指示を出し、多目的ホールをダンスができるようにテーブルなどを片付けさせ、ミネルバはダンスで定番の曲を弾けるように練習を始めた。
「お帰りなさいませあなた、薫様」
「お帰りなさいませ旦那様、薫様」
「お父さん、お母さん、お帰りなさい」
「お父さん、お母さん、お帰りなさい」
時刻も夕方。二郎と薫は仕事が終わり、麻宗邸に帰って来た。ミネルバ、カッテリーナ、花菜香、風雅とお帰りの挨拶をしたのだが、
「あなたとか旦那様とか気が早い気がするが、まぁいいか。ただいまみんな」
「ただいまみんな。ミネルバ様とカッテリーナ様は立場が立場だし、私に対してはもう少しフランクでいいわよ」
国王、アバン・ルイジアンヌは公爵、リチャード・バーンクリットの弟。ついでに言うと、シンロブモント・バーンクリットは彼らの末の弟。つまりは薫とミネルバ、カッテリーナは従姉同士。フランクにしてもいいと思っている薫なのであった。
二郎と薫が部屋着に着替えて夕食時。食事のときの会話で、
「「私たち、麻宗家の弱点を見つけましたわ」」
「弱点ですか。それは何ですか?」
ミネルバとカッテリーナは、社交界に必要な食事のマナーとダンスが足りないことを力説し、それは貴族として避けられず、いつ話が来るか分らないことを力説し、その指導をしたいと申し出た。
「それはありがたい。我々も貴族として恥ずかしくないように振る舞わなければならぬ。指導を請うてもいいな?薫?」
「そうですね。私もそこまで気が回りませんでしたわ。ありがとう。ミネルバ、カッテリーナ。指導宜しくね」
こうして夕食前のダンスの練習と、夕食時の細かな指導が麻宗家の日課となった。ミネルバとカッテリーナはこの家で存在感が出せたと喜ぶのであった。
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