仲良し家族、まとめて突然!異世界ライフ
褒賞
食後、リチャードお義父さんに応接間に呼ばれて家族で行ってみると、そこにはリチャードお義父さんにチャールズお義兄さんがいた。
『まぁ、立ち話もなんだから座りなさい』
『はい』
入口側のソファーに麻宗家の面々が座り、向かいにリチャードお義父さんにチャールズお義兄さんが座った。
『話しておきたいのは今後のことだ。今回の件の褒賞の件もあるしね』
リチャードお義父さんは続ける。
『二郎君、こちらの国で暮らす気はないかね』
二郎はつばを飲み込んだ。
『もし、こちらで住む気があるのなら、王と爵位と屋敷と職を与えようと話しているのだが、二郎君、どうかね?』
二郎と薫との間では、もう話し合いはついていた。互いに一言二言話してから、
『ありがとうございます。その方向でお願いします』
麻宗家はリチャードお義父さんの申し出を受入れるのであった。
*
「花菜香も風雅もこちらの世界でずっと生活していたから小学校、留年しているのよね」
「ずっと戦闘訓練ばかりしていたからな」
麻宗家の面々が初めて召還されてから3年あまり、召還された当時、花菜香は小学生、風雅も小学校に入ろうとしていた。こちらに来てからもちろん小学校には通っていない。つまりは2人とも、日本に帰れば小学校を留年した扱いにするか、年齢に合わせた学年に編入となる。小学校や中学校では編入になる場合の方が多いようだが、授業を受けていないため、学力を追い付かせるために2人とも苦労するのである。
「マスコミやご近所さんの目も厳しそうだしな」
麻宗家は召還時に人目のあるところでいきなり日本から消えて、”夕刻の神隠し事件”として有名になっている。日本に帰ることを考えるとき、世間の目はかなり気になるところであった。
だから、大体の事情を知っているこちらの世界で暮らすことを決めたのであった。
「落ち着いたらあちらのお家、売り払いましょうか」
「そうだな。必要な物をこちらに運んだら売っ払うのも手だな」
こちらで暮らしと決めたからには税金がかかる家は負担になる。家は持ち家でローンもない。売り払って何かのときに日本に転移して買い物ができれば良いだろう。
「とにかく、こっちでの生活を考えるのはどこに住むか決まってからだな。屋敷をもらえるらしいが、もらわないうちは行動に移せないな」
具体的な話は褒賞をもらってから。二郎はそう思うのであった。
*
『此度の活躍、我の願いを聞き入れ、よく頑張ってくれた。その褒美として、麻宗二郎に男爵の位と屋敷と報奨金をやろう。そして、二郎、薫両名には今後、宮廷魔道士として働いてもらおうと思っているのだがそれで良いか?』
『謹んでお受け致します』
王宮謁見の間で正式に褒賞を貰った。宮廷魔道士という職も貰った。
謁見の間を辞した後に貰った屋敷を見に行く。大きかった。びっくりした。
『それでは宮廷魔道士としての初出勤は1週間後ですので忘れずに登城して下さい』
仕事が始まるのは1週間後。それまでにこの屋敷を住めるようにしなければならない。…と思って屋敷に入ると…
『この度、執事をさせていただくことになりました。よろしくお願いします』
執事やメイドや子供たちの家庭教師など、使用人さんたちの挨拶を受けた。新たに雇用する手間が省けた。
『それじゃぁ、車、回してくるから』
二郎はバーンクリット邸からキャンピングカーを回してきた。
それからメイドの案内で、家族全員で屋敷内を見て回る。子供部屋など誰が使う部屋かも決めて回る。執務室の隣に同じ大きさの部屋があったので、執務室を2つにして片方を薫用にしてもいいだろう。
部屋の割り当てが終わったら、引っ越し作業をする。日本の家に置いてきた物だ。家電製品は基本置いてきたが、テレビとラジオとパソコン関連だけは持って来た。
次の日、アンテナとアンテナ線等を買って来てテレビのアンテナを屋敷に設置・調整する。インターネットも置くだけ簡単の電波で繋がるタイプにした。うん、何故か日本の電波はちゃんと受けられるようだ。うーん、謎だ。
そして、使わなくなる日本の家は不動産屋さんで売るように手続きをした。その日のうちに売ります・買いますとはいかないが、まぁ、売る方向で話は進めている。
そして、服も買う。冒険者用の衣装しか持っていなかったからだ。これからは貴族らしい衣装を着なければならない。どんな服を選べばいいか分らなかったので、メイドとアヴァリンお嬢様について来てもらった。今回は急ぎなのであり合わせで買ったが、普通はオーダーメイドか。出費が怖いな。
そんなこんなでいろいろと定住に向けて準備をしていくのであった。
『まぁ、立ち話もなんだから座りなさい』
『はい』
入口側のソファーに麻宗家の面々が座り、向かいにリチャードお義父さんにチャールズお義兄さんが座った。
『話しておきたいのは今後のことだ。今回の件の褒賞の件もあるしね』
リチャードお義父さんは続ける。
『二郎君、こちらの国で暮らす気はないかね』
二郎はつばを飲み込んだ。
『もし、こちらで住む気があるのなら、王と爵位と屋敷と職を与えようと話しているのだが、二郎君、どうかね?』
二郎と薫との間では、もう話し合いはついていた。互いに一言二言話してから、
『ありがとうございます。その方向でお願いします』
麻宗家はリチャードお義父さんの申し出を受入れるのであった。
*
「花菜香も風雅もこちらの世界でずっと生活していたから小学校、留年しているのよね」
「ずっと戦闘訓練ばかりしていたからな」
麻宗家の面々が初めて召還されてから3年あまり、召還された当時、花菜香は小学生、風雅も小学校に入ろうとしていた。こちらに来てからもちろん小学校には通っていない。つまりは2人とも、日本に帰れば小学校を留年した扱いにするか、年齢に合わせた学年に編入となる。小学校や中学校では編入になる場合の方が多いようだが、授業を受けていないため、学力を追い付かせるために2人とも苦労するのである。
「マスコミやご近所さんの目も厳しそうだしな」
麻宗家は召還時に人目のあるところでいきなり日本から消えて、”夕刻の神隠し事件”として有名になっている。日本に帰ることを考えるとき、世間の目はかなり気になるところであった。
だから、大体の事情を知っているこちらの世界で暮らすことを決めたのであった。
「落ち着いたらあちらのお家、売り払いましょうか」
「そうだな。必要な物をこちらに運んだら売っ払うのも手だな」
こちらで暮らしと決めたからには税金がかかる家は負担になる。家は持ち家でローンもない。売り払って何かのときに日本に転移して買い物ができれば良いだろう。
「とにかく、こっちでの生活を考えるのはどこに住むか決まってからだな。屋敷をもらえるらしいが、もらわないうちは行動に移せないな」
具体的な話は褒賞をもらってから。二郎はそう思うのであった。
*
『此度の活躍、我の願いを聞き入れ、よく頑張ってくれた。その褒美として、麻宗二郎に男爵の位と屋敷と報奨金をやろう。そして、二郎、薫両名には今後、宮廷魔道士として働いてもらおうと思っているのだがそれで良いか?』
『謹んでお受け致します』
王宮謁見の間で正式に褒賞を貰った。宮廷魔道士という職も貰った。
謁見の間を辞した後に貰った屋敷を見に行く。大きかった。びっくりした。
『それでは宮廷魔道士としての初出勤は1週間後ですので忘れずに登城して下さい』
仕事が始まるのは1週間後。それまでにこの屋敷を住めるようにしなければならない。…と思って屋敷に入ると…
『この度、執事をさせていただくことになりました。よろしくお願いします』
執事やメイドや子供たちの家庭教師など、使用人さんたちの挨拶を受けた。新たに雇用する手間が省けた。
『それじゃぁ、車、回してくるから』
二郎はバーンクリット邸からキャンピングカーを回してきた。
それからメイドの案内で、家族全員で屋敷内を見て回る。子供部屋など誰が使う部屋かも決めて回る。執務室の隣に同じ大きさの部屋があったので、執務室を2つにして片方を薫用にしてもいいだろう。
部屋の割り当てが終わったら、引っ越し作業をする。日本の家に置いてきた物だ。家電製品は基本置いてきたが、テレビとラジオとパソコン関連だけは持って来た。
次の日、アンテナとアンテナ線等を買って来てテレビのアンテナを屋敷に設置・調整する。インターネットも置くだけ簡単の電波で繋がるタイプにした。うん、何故か日本の電波はちゃんと受けられるようだ。うーん、謎だ。
そして、使わなくなる日本の家は不動産屋さんで売るように手続きをした。その日のうちに売ります・買いますとはいかないが、まぁ、売る方向で話は進めている。
そして、服も買う。冒険者用の衣装しか持っていなかったからだ。これからは貴族らしい衣装を着なければならない。どんな服を選べばいいか分らなかったので、メイドとアヴァリンお嬢様について来てもらった。今回は急ぎなのであり合わせで買ったが、普通はオーダーメイドか。出費が怖いな。
そんなこんなでいろいろと定住に向けて準備をしていくのであった。
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