転移したのに人間じゃない!?

逢夢

第101話 冒険者として 確認してみたら…

今日、2人の冒険者がウンター・ヴェルトにある迷界樹ギルド デュアルで冒険者登録をした。
それは今まで起こりえない事件だった。


「では2人共、正式に冒険者登録をしようか!」


試験終了後そう勧めてくる、ルベリー。


「2人って、俺の他にいるんですか?」
そう聞くとある人を指差す、ルベリー。
「わっしも冒険者になれるぞ、ヒデ!」
「あの、ルベリーさん、紅竜の試験は…?」
「あぁーまぁ竜だから、なくても大丈夫だと思うよ。」
やっぱりそうなんだな、竜って凄いなと思ったと同時に
なんか、イラっとしたので
「シオリ、ちょっと紅竜に巻きついてきて」
{そうしても何も影響はありませんよ?}
「それでも!」
シオリは人型からスライム型へと変化して、紅竜に絡んでいった。


こうして見ると美女に粘着質なスライムが絡む
一種の危ないシーンになるはずが


「シオリ、何をしておる」
{主人様がイラっときたので行ってこいと言われまして}
「お主も大変じゃの〜」
{こんな趣味を持っている主人様を持つと大変です。}


ネバネバ状態で平気で会話をしながら
俺を哀れんでいたが
うん、怒りは何も生まないと気付けて良かったと
勝手にポジティブシンキングしていると


「遊んでいるとこ、悪いが早速色々とチェックをさせてくれ」
「ちょっと待ってくれ、ギルマス」
「どうした、リーナ」
「ヒデくん、これから冒険者として宜しくね」
「宜しくお願いします、リーナさん」
「リーナでいいよ、君は私に勝ったんだからね」
「シオリがいなかったら、勝てなかったかもしれないので
 あんまり勝ったという感じはしませんね
 どちらかというと、負けないようにという感じですね、今回は」
「負けないようにか…
 君は冒険者としての心得はもうあるようだね
 これからが楽しみだよ」
そういって、リーナはこの闘技場から去っていた。


「さっ、ここで出来ることを先にやるよ」
そういって、ギルマスはポケットから小さな石を取り出した。
「まずはこれに魔力を流してくれ
 これで特性や今の魔力の量などがすぐにわかるから」
「わっしがやってみるのじゃ!」
「紅竜、初めて竜が冒険者になるんだから、色々と気をつけてやってくれよ」
「任せるのじゃ!」
そう言って、渡された石に魔力を込めたら石は虹色に輝いた。
「どうじゃ!何も問題ないじゃろ!ルベリーよ」
「うん、虹色の魔力は全特性持ちでこの国では2人目だね!」


早速、やってくれた紅竜であった。

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