転移したのに人間じゃない!?

逢夢

第85話 この世界でのポジション 寝て起きたら

目が覚めた時、一言。
「まだ知らない天井だ…」


起きたらベットの上だった。
昨日は、フェルディナンドとウルスに謝罪と説明で1日が終わった。
それもこれも紅竜の説明の下手さのせいだった。


「起きるか」


とベットから起き上がろうとしたら
隣に気配を感じた。
昨日は一人で寝ていたベットの脇に誰かがいる気配がある。
横を見ると


「なんで、紅竜がここに!!」
「……………なんじゃ、わっしはまだ眠たいぞ」
「いや、そう言う事ではなくて!」


扉をノックする音、そして扉が開いた。


「おはようございます!ご主人様…」
アマリアとコブシが俺の部屋に入ってきた。
アマリアの声は語尾にいくにつれて弱いものだった。
そして、体を蔦でぐるぐる巻きにされて紅竜とベットから離された。


「おはよう、アマリア
 どうしてぐるぐる巻きにされているのかな?俺は」
「ハ、ハ、ハ、ハレンチです!!離れてください、紅竜様!」
「離されているの、俺なんだけど」
「わっしは朝から巻かれるのはごめんじゃ。
 その前にその蔦で絡め取られても動けるしの」
「うぅ〜」
悔しそうなアマリア。
「ところでアマリア、ハレンチなんてどこで覚えてきたの?」
「最近はご主人様が倒れていた事もあり、ディナンちゃんの所にお世話になっているので
 色々と教えて頂きました!」


あの迷界樹生まれの子供が変なことをアマリアに教えたらしい。
あとで、叱っておこうと思ったがそれよりも
「紅竜とは疲れた流れでそのまま倒れ込んだようなもんだから
 大丈夫だよ。だから離してくれると嬉しいかな」
「はぁう〜すいません。」
いつものアマリアの感じに戻ったので安心した。
まだ、巻かれている最中、扉が開いた
「ヒデ様は蔦で巻かれるのがお好きなのですか……?」
ウルスが扉をあけて立っていた。


「いや、これは連日の偶然というか、何というか…」


「アマリアちゃん、離してください、大事なお話がありますので」
「はい!」
「で、話って何??」
「今朝、女神の神託があり、あなたをこの町の教会に連れて行って欲しいと
 受けました。
 そこで女神様が直接お話ししたいそうです。」
「ファティマが?」
「そうです、そこで詳しくお話しするそうなので、話す内容などは聞いてません。」
「なら、これから行くか〜の前にウルス、お願いがある。」
「何ですか?」
「朝飯食ってからでいいかな?」
腹の音がなった、それは俺だけかと思ったが
ベットの上の方からも同時に聞こえてきた。



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