転移したのに人間じゃない!?

逢夢

第84話 神々の世界 楔の役割と神々の紹介。

「楔と言っても、世界の壊滅的な危機など非常時のみだから
 きっと大丈夫だって!」
サムズアップしてくる、絶対神 様。
「何かあっても、なるべく助言や提案はするからね!!
 ねっ!!」
〝わかりました…〟
「ありがとうね!
 楔になった事は、近々説明してあげると良いよ」
〝そうします…〟
「これでまた世界が安定するかもしれないし
 頑張ろうね!!」
〝はい…〟


もう、どうにでもなれという感じで返事をし続ける、ファティマ。


「いや〜次の報告が楽しみだよ!
 目指せ、アカシックレコード表記10行一気表示だね!」
〝それは嫌です!!!〟


「ハハハハハっと、来たようだね」


謁見の間に現れた 三人の神々。
一人は牡鹿の角であり、長髪で髭をたくわて装飾を施された首輪をしている男。
一人は背中にトビの翼を持った女。
一人は王冠をかぶってはいるが、体に包帯をぐるぐる巻きの人型。


「紹介しておこう、女神 ファティマ
 彼らは命関連というか死と再生に精通している神々だよ
 ツノがあるのがケルヌンノス
 トビの翼を持つのがイシス
 包帯の彼が、イシスの夫でもあり、兄でもあるオシリスになる
 何かわからない事があったら、聞いてみるよいよ
 何せ彼らは46億年も持っているあの地球の担当だから、彼のサポートもできると思うし」


〝よろしくお願いします!〟
頭を下げる、ファティマ。


「うむ」と返事をするケルヌンノス。
「同じ女性としてよろしくね!」と返事をしてくれたイシス。
手を上げて、返事をしてくれたオシリス。


「後でお互いに時間取って、話してみるといいよ
 ファティマも話すことでスッキリすると思うし」


〝ありがとうございます〟


「みんな、急に呼びたしてごめんね
 他の世界になるけど、きっと面白くなるから
 サポートよろしくね!」


「「「はっ」」」
三人は返事をしてから謁見の間から消えていった。


「これで準備万端だね!あっちでもこっちでも!」
〝頑張らせて頂きます…〟
「違うよ!楽しまないと!」
〝はい…楽しみます〟
「じゃあ、また変化があったら、報告よろしく〜」
謁見の間が歪みだし、元いた部屋と混ざり合って
戻りかけた時に聞いていない事を思い出した。
「私の世界に侵略してきた神自体の処遇はどうなりますか?」
最初にいた秘書さんの部屋に戻った後
声だけが聞こえた。


「あぁ〜それは自分の世界の場所に戻れば気づくと思うよ
 それともう閉じた世界の力は渡してあるから
 新たな命の誕生とかなら、ケルヌンノスに聞けば良いし
 世界の発展などはオシリス女子的な悩みならイシスなど
 聞いて回ってね〜」


「だそうです、ファティマ様」と秘書。
〝わかりました〟と返事を返しておいた。


そうして、秘書の部屋を出て自分の場所へと戻ろうと向かっていた時に
お隣さんの気配がないことに気づいた。
世界そのものがなくなった気配。
やっかみ一つで世界がなくなり、地位まで追われるとは。
神になっても妬みの感情に支配されたら終わる。
反面教師として見習おうと思いつつ、自分の場所に戻った。

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