転移したのに人間じゃない!?

逢夢

第81話 神々の世界 絶対神 様からも報告。

「やぁ、また色々と面白そうな事が起きいているね」
〝はい、また報告とご相談をさせて頂ければと思います。〟
私はこの謁見が非常に苦手だ。
目の前の絶対神 様はどの世界、どの神、女神の事など知ろうと思えば
すぐに知る事ができるのに、こうして直接会って、話をしたがる方だ。


「ファティマ君!そうか少し前にあったばかりなのにもうあるんだね!
 素晴らしいね、君の世界は!」
〝こうも多いと逆に不安なのですが…〟
「そんな事ないよ、世界の発展は素晴らしい事だからね!」


それから私はまた自分の世界の報告をした。
私が世界の楔として打った竜が暴れて、傲慢になった人間たちを半数減らす予定が
たった一人の異世界人により、その流れが変えられ
竜と異世界人が一緒にいる、争っているのは報告済みだが
その竜と異世界人が一緒になり、世界の国々に影響を与える存在に変わるのは
私もさっき知ったので、戸惑いながら報告した。
その他にも、報告することはあったのだが
「そこら辺は自由に任せるよ」とそんなに興味がない相槌を持った。
報告をある程度伝え終わった後、絶対神 様が
「…………ハハハハハハハハハハッ
 君の世界は本当に最高だね!」
〝今後は絶対神 様の加護を持つ者にも影響するかと〟
「そうだね、君の世界にはいるもんね
 でも、僕は何があっても大丈夫だよ!楽しいことにしかならないだろうし!!」
そう言いながら、目の前の絶対神 様の姿がイケメン男性の姿から
真っ白な胸元あたりまで伸びている髭が特徴的な白髪の老人の姿に変わっていった。


「さて、今日はさっきの姿で居たいのだが、少し私からも伝えておきたい事がある。」
〝絶対神 様からですか!?〟
驚いていると
「問題は起こるはずだったのだが解決してしまっているので、事後報告になるがな」
〝言われている意味がわかりかねます〟
「最近、他の神々から何かちょっかいを受けたりはしておらぬか?」
〝最近の事を考えれば、陰口程度は考えられますが、直接的なことはありません。〟
「その直接的な方に繋がるのだが、君の世界へ魔人の巨神像を送りつけた者がいる。」
〝はい?〟
「魔人の巨神像を送りつけた者がいたが正しい表現か、今では」
〝はぁ〜〟
「魔神像は神々の力でしか生まれない、そして30㎞のサイズになれば神の力と世界の力を
 ほぼほぼ使い切らなければならない。」
〝そんな事をしてしまえば世界が滅びます!〟
「普通なら滅びるが、侵略したその世界の力をそのまま使えるようになる場合が多い
 魔神像がその世界を支配できていればの話だがね」
〝では、私の世界も…〟
ヒデアキには困ってはいるが、私自身もどこか楽しんでいるし
これからは女神の使徒もいる。
楽しい事が増えるはずの世界がなくなる…と
魔神に勝つ事例などほとんどないから…と
悲観が頭の中を巡っていた。
「だが、安心しなさい。魔神像は消失したから。」
〝はい?〟
戸惑いが頭の中を巡った。

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