転移したのに人間じゃない!?

逢夢

第79話 神々の世界 女神の悩み。

ヒデアキがフェルディナンドとウルスが謝罪と説明をしている姿を
姿見で覗いている、一人の女神。


まぁ、私なのだけれど。
私、ファティマは今、悩んでいる。
それはこの世界の変動が異常だから。


私たち、神、女神はそれぞれの世界がある。
有名な所は、46億年も世界を維持している神々。
あそこは一人では難しいので、いろんな神、女神がいる。


そこからなぜか、私のたった1億5千年という時間しか刻んでいない
私の世界に来なくても、良いじゃないか。


しかも、私経由ではなく、世界の狭間に飲み込まれての入場。
すぐ消えるはずのものが、なぜか生き残った奇跡。
その奇跡により、この先の歴史が全て書き換わった。
私のペースで作り上げる予定の世界の流れがあっという間に書き換わった。
世界の中で勝手に滅ぶことはあっても
世界の外から干渉されて発展するなどほぼほぼ稀である。
その稀のお陰で私にはしなくてならない事が増えた。
世界の監視は勿論だが神々を統べる絶対神 様への報告。
これが増えた。
これが面倒なのだ。
世界の種を絶対神 様から貰い、そこから世界を育てる。
勿論、関わり次第では世界ごと滅ぶこともある。
なので、世界自体に異変がある時は報告して助言を頂く事になっている。
しかし、絶対神 様は世界の変動の報告を聞いて楽しんでいる節がある。
同じ報告でも、世界の動きが少ないとそっけないが
私の様に異様に活発化している報告は嬉々として、聞いてくれて助言や応援をくれる。
主に、応援をくれる。
本来、私の様なひよっこは
絶対神 様から呼ばれて初めてお会い出来るはずが
ここ最近は、絶対神 様の秘書に連絡すると
「すぐにお会いになるそうです。」
と返事を貰う。
そのせいなのか、最近は他の神、女神からのやっかみも受ける様になった。
それも小さな面倒。


だが、私にも味方が増えた。
この世界の聖女はヒデアキの側にいる。
それを使命としても伝えてある。
だから向こうの世界で頑張ってくれれば私のペースに持ってこれるはずだ!
多分…、絶対に……………。


そんな事を思っていると、絶対神 様との謁見と報告の時間が近ずいている。
はぁ〜どうしてこうなったのか。
私はダラダラ生きたいのに!!


私はこの世界の大切な情報が常にアップロードされる一冊の本を持ち
この場所から、絶対神 様の元へと向かった。

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