転移したのに人間じゃない!?

逢夢

第75話 ウンター・ヴェルト 紅事件 距離を縮められた

「今のはなんのですか!?」 
「今のは君かい?」
「お兄さんがやったの!?」
「兄ちゃん、ヤバイな!」
「凄いです!凄すぎです!」


「あっ、みんな!、ここは危険だよ!?」
俺は何もなかったかの様に、みんなに声かける。


「いえ、そういうのはいいですから!ヒデ様!」
抗議を続ける、ウルス。
「フェルディナンド様、やはりこいつは危険では?」
「う〜ん、あの威力かぁ〜悩みどころだね」
「でも、捕らえるにもなぁ〜」
白騎士、フェルディナンド、ギルドマスターは何やら物騒な会話をしている。
「兄ちゃん、わけわかんねぇな!」
「お兄さん、雰囲気変わってからも、変ですね!」
俺をディスってくる、ナンドとディナン。


「凄いですね…」
アマリアは頭の上のコブシに問い掛けて、ポッとしている。


「というか、なんでみんなはここに来たの?」
「それは私は……………
 女神様から御言葉を貰いました。
 ですので、こちらまで来てヒデ様をお止めしようと思っています!」
本当の事を伝えた、ウルス。


嘘だろ?と懐疑的なギルドマスター。
女神が出てくるかと少し納得しているフェルディナンド
意味がわかっていないナンドとディナン。
女神と聞いて、またテンションが上がったアマリアはコブシを乗せたまま
「ファティマ様の事ですか?お綺麗ですよね!」
「アマリアちゃん、女神様知ってるの!?」
驚きながら聞く、ディナン。
「はい、ウンター・ヴェルトに着く前に泉でお会いしましたから
 凄い、綺麗な方でした!」
「本当にいるの!?女神様って!?」
ディナンとナンドと一緒にまた驚くギルドマスター。


俺は思った。
驚くのは無理はない、ギルドマスター。
でも心配ない。
俺も会うまではわからなかったし、会っても女神感はあまりないから問題ない!と
そして、サムズアップをしてギルドマスターをみた。
「やめてくれ…後、これが終わってからになるが絶対にフェルディナンドと一緒に色々聞かせてくれ」
「あぁ、それはありがたいです。こちらからもお願いします。
 それはそうと、その前に」
ひょんな流れから、ギルドマスターとも時間が取れそうだ。
これはありがたいと思うのと同時に
長めに喋っていたの、攻撃してこないのは、
何故だろうと思っていたら、キラキラ光る線が紅姫の周りを覆っていた。


「コブシか、やっぱり凄いな、竜すらも止めれるとはカッコイイな!」


アマリアの上で足を上げてきたので、褒めてやった
「褒められましたね、コブシ様」
アマリアにも褒められて、なんだか嬉しそうなコブシ。
「コブシが止めてくれている間にもう一発行きますか!」


魔力砲の砲身になる魔力の塊はまだ出していたので
それに回転を加えて、魔力をまた込めた。


「いやヒデ様、勝手に始めないでください!」
「なぁ、フェルディナンド、ナンド、ディナンあれを受けるのは竜でもダメなんじゃ…」
「ギルマス、俺たちもそう思う」
「私もそう思う」
「紅竜様は暴走しているだけですから、止めるだけで良いんですよ!ご主人様!」
「これならしっかり、止まると思ってさっきからやってたんだけど、ダメかな?」


目の前の紅姫を見ながら、みんなに問いかけたら
「それは流石にわっしでもダメじゃろうな!!!」
と返事が返ってきた。
それはこれから魔力砲を受ける、本人からだった。

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