転移したのに人間じゃない!?

逢夢

第35話 世界の動き ミルヒシュトラーセ王国 王都編

ミルヒシュトラーセ王国 王都 での一幕


ヒデアキ タチバナがこの世界に転移する2週間前
ミルヒシュトラーセ王国 ルートヴィヒ ミルヒシュトラーセ国王は
自身のスキル 天現 (一ヶ月先までの大きな変化がある場合の未来を夢という形で不明確な部分もあるが啓示を受ける)により
国内最大のダンジョンでもある迷界樹の森で起こる未来の出来事を見て、自室で目が覚めた。
見えたものは
迷界樹の暗黒街 ウンター・ヴェルトで起こる 紅い竜と迷界樹の主と人間との激闘。
それは迷界樹の森への不文律を犯す行為。


「よもや、平和になったこの世であんなことが現実に起こるのか?」


ルートヴィヒ ミルヒシュトラーセ自身が王位に就いて早35年。
自分が王位に就き、隣国すら飲み込み新生国として誕生したミルヒシュトラーセ王国
まだまだ短い歴史の中 その手腕から聡明王 その武運から自身の名を使い 天漢の王
とも呼ばれ 信頼度が高い国王である。


国を作り上げる時には不運な運命を見続けていたがここ30年近くで初めて天現がここまで印象強く
そして強烈に未来を見せてきたことはなかった。


「あの未来を避けるための準備が事前に出来る事だけが、不幸中の幸いか」


その日、ミルヒシュトラーセ城 城内で
大臣、騎士団、ギルドの隊長クラスを呼び出し緊急の会議が行われ、情報が共有された。


ただ、一つ情報に誤差があったとしたら
紅い竜と迷界樹の主と人間のイメージを
国王自身が紅い竜に挑む「迷界樹の主とギルドメンバーや腕利きの冒険者達」と勘違いしたこと。


本当の未来はたった1人の中にに竜の力と鑑定の人格神を持ち、魔物を2匹仲間としている男を指しているとは
その時が来るまでわからなかった。



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