転移したのに人間じゃない!?

逢夢

第16話 ここで生きていく。レギオンゴブリン戦(アマリア 対 レギオンゴブリンの集団)

ほんの少し、時間を戻そう。
俺が1体のレギオンゴブリンを捕まえた後跳躍した直後へ。
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アマリア視点


ご主人様が後ろの敵を一匹捕まえたまま、一気に離れていった。
ここにいる一体と離れているもう一体はご主人様自身がやると言っていたから
ここに残っている奴らは私の獲物だろう。


《アマリア》と名を貰い、自分が進化したことはわかった。
紅竜様からは種族が[クイーンバトラー]という種というのに
進化したと教えて頂いた。


私自身、どういう変化があるかはまだはっきりと分かっていないが
今までの戦い方とは差はないと感じている。
だからこそ、私はその場にしゃがみ込み、祈るように手を合わせて


「私の食前の運動と食事として、精々楽しませて下さい。」


そういって立ち上がった
立ち上がった時には先ほどまで足としてあった部分が
地面へと刺さっており、根として機能していた。
そしてスカートから四方に無数の荊棘のツタが一気に這い出てきた。


「さぁ、食前の運動と参りましょう」


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レギオンゴブリン視点


我々は、迷界樹の中心を目指していた。
外輪でただのゴブリンとして生を受けて
自分達の一族がレギオンと進化出来たことで中心に行き
我らの力を 勢力を広げる為に今回ここまで出向いた。


その道中、二つの獲物を見つけた。
少女と男、どちらも人間のように見えた。
外輪から中心までは長い道のりだった為に、娯楽に飢えていた。


少女でも女である為に快楽の道具として
男は拷問をして、ストレス発散の道具として
リーダーは離れておき、残りでその2匹の獲物を甚振いたぶる予定だった。
簡単に終わるはずだった。


ところが、1匹を男が急に跳躍して連れ去り
目の前の少女が化け物へと変化した。


少女のように見えた化け物が言った《食前の準備運動》として
我々は蹂躙された。


ある者は、背後から一本の根に刺され、前面から無数の根が飛び出し、一気に干からびていった。
ある者は、荊棘のツタに絡みつかれ、ゆっくりと絞め殺された。
ある者は、あるツタに出来ていた実に心を奪われ、その実を食べた途端に、大量の血を戻し絶命した。


我々は何も出来ないまま
自分たちがしてきた以上の味わったことのない恐怖を味わっていた。
その少女の化け物が満足するまで、我々は甚振いたぶられた。





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