前の野原でつぐみが鳴いた
Chapter.1
通勤途中にあるビルの大型ビジョンから歌声が聞こえる。誰かのMVが流れているようだ。CD売上ランキングの紹介映像らしく、気になって画面を見るが別のMVに切り替わってしまった。
同時に信号が赤から青に変わる。
大型連休後、季節外れの肌寒い朝。通い慣れた道を進み、とあるビルの従業者通用口から建物内に入る。エレベーターで7階まで上り事務所の電子キーに暗証番号を入力して室内へ。ほかの従業者が出勤している時間だが、どこかで作業をしているのか事務所には誰もいない。
打刻システムにIDカードを通して始業の打刻をし、まとめて入れられた書類を保管棚から持ち出す。
階段を登り倉庫フロアへ入る。メインデスクに書類を、サブデスクに備えてある椅子に荷物を置いた。
デスクに設置されたモニタとパソコンの電源を入れ、上着を脱いで予備椅子の背もたれにかける。リズム良くキーボードを叩き、モニタに表示されたログイン画面のID欄に(tsugumino.kanoe)と入力する。続いてパスワード。少しのロード時間を経て、パソコンが起動した。
着席してメールを開く。週末の連休中に溜まったすべてのメールを受信するまで軽く伸びをしながら待って、鶫野鹿乃江は業務にとりかかった。
いつものありふれた日常が始まる。
同時に信号が赤から青に変わる。
大型連休後、季節外れの肌寒い朝。通い慣れた道を進み、とあるビルの従業者通用口から建物内に入る。エレベーターで7階まで上り事務所の電子キーに暗証番号を入力して室内へ。ほかの従業者が出勤している時間だが、どこかで作業をしているのか事務所には誰もいない。
打刻システムにIDカードを通して始業の打刻をし、まとめて入れられた書類を保管棚から持ち出す。
階段を登り倉庫フロアへ入る。メインデスクに書類を、サブデスクに備えてある椅子に荷物を置いた。
デスクに設置されたモニタとパソコンの電源を入れ、上着を脱いで予備椅子の背もたれにかける。リズム良くキーボードを叩き、モニタに表示されたログイン画面のID欄に(tsugumino.kanoe)と入力する。続いてパスワード。少しのロード時間を経て、パソコンが起動した。
着席してメールを開く。週末の連休中に溜まったすべてのメールを受信するまで軽く伸びをしながら待って、鶫野鹿乃江は業務にとりかかった。
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