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天使と悪魔と死神と。

哀乃

1ー4 目的②


「僕には叶えたいことがあるんだ。どうしても叶えたい願いがね。」

 そこで1度杏樹の方を見ると、泣き笑いのような表情をする。杏樹は不思議に思ったが、アペルがすぐに前を向いたので特に気にとめなかった。

「その願いを叶えてくれる人に会いに行く。でもその人に願いを叶えてもらうにはある条件がいるんだ。」

「もしかして、その条件が私と関係あると……?」

 杏樹は答えを導き出す。

「おお〜!よくわかったね?……ね、だからさ、僕に協力してくれない?」

 そう言ってアペルは杏樹に手を差し出す。
 危険なのはわかっている。
 だが、「つまらない日々から抜け出せる」。
 その言葉が既に杏樹の心を掴んでいた。答えは一つ。

「……行きます!」

 そう力強く言い、アペルの手をとる。アペルはその答えを聞き、フッと笑い、自分の手の上にある杏樹の手を強く握った。

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