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苦労して魔王を倒したと思ったら勇者パーティーを追い出された件

ベレット

トリスリアの主と交換条件の件

「出ていくのは一向に構わねえ。正直な話、お前が居ると修繕費やらなんやらで国庫が尽きかねねぇ....だがな、はいそうですかと済む話じゃねえ」


「話が読めなしなのだけれど。主が見つかれば出ていくと言いなんしたわ」


「お前の言葉を聞かないだけで本当は御の字なんだが、こっちは国だ。それなりに利益が無いと動けん」


グリードの言う通りだろう。
いくら海賊家業を裏でやっていようとこいつはこの国の王だ。
心を鬼にしても示さなければいけない大義がある。
だからこそ聖物を創れなくなったエクスカリバー家に利益が見込めずお取り潰しとすることを決断出来たんだろう。


「むむう...だがわたくしには関係など...」


「トリスリア。グリード、条件を聞こうか」


「主!」


今すぐ噛みつこうとしかねないトリスリアとグリードの間に立ちそう告げるとグリードは大臣を呼び紙を一枚手にした。


そしてそれを声高々に読み上げる。


「竜主ユウキに告げる。今より渡す地図の岩場に間者が居ることが先程判明した。そこへ参り討伐せし。....以上だ。」


「そんな事、主には不要でありける!」


「トリス!これは人と人の理...矜持だ。それを失えば人は獣と変わらん。」


「....今回は主の手前引きしものとする。次はありやしやんぞ、善王!」


吐き捨てながらも俺の側から離れず、グリードを睨み付けた。
一息吐き一歩前に出て指令書を受け取り後ろに振り向く。


「じゃあ頑張らないとね!トリスリアさんも来るんでしょ?」


「いや....」


俺が言葉を濁らせるとトリスリアが激昂する。


「な、何故で御座いませるか、主様よ!」


「言っただろう?これは人間の取り決めだ。国という枷の為のな。」


「では私もお留守番しますぅ。確かにこれは政ぉ。人間の国の決まりごとですからぁ、あまり干渉はよくありませんねぇ」


考え込んでいたロゼも声を上げる。


「そう...だね。ここで力を借りたらきっとグリードさんは納得しないと思う。」


「むうぅぅ...けれども....」


「直ぐ済ませて来る。大人しくしてろ」


頬を膨らませていたトリスリアの頭をポンポンと叩くと諦めたのか目を伏せた。


「分かりゃんした。主の命に従うとせし」


その拗ねた子供みたいなリアクションに頬を緩ませているとグリードが呼び止める。


「待て、兄弟。そこまで考えているなら何か褒美をやらんと気がすまん。何かあるか?」


そこでふとある人物を思い出しそれを提示する。


「エクスカリバー家を知ってるな?あの家をまた貴族にしてはやれないか?」


その名を口にした途端場がざわめき立つ。
どうやら俺がエクスカリバー家の人間と関係があるとは思わなかったらしい。


「無理だな。こちらに益がない。」


「....だろうな。なら...」


そう簡単に行くのなら今頃ルーシェが自分で何とかしているだろう。
ならと今度は少し考え閃いた簡単なものにした。


「ならお前がどうしてあんな事をしていたか教えろ」


「....ふっ!はははははっ!そんな事でいいのか!?」


「ああ、気になっててな」


俺の眼が本気を物語ると納得したらしいグリードは「いいだろう、教えてやる」と確約した。


「じゃあな。行ってくる。行くぞ皆」


「うん。」


「おう」


未だに笑いこけているグリードの前から去り帝都に戻ることにした。


ーー「じゃあ私達はここにいるぞ」


「ああ、そいつらを頼んだ、ドミノ」


ひとまず宿を一部屋借り三人をそこに押し込んだ。


竜主だのなんだの聞き忘れたがまた今度でいいだろう。


「それにしてもどうしてトリスリアさんを受け入れたの?」


「ああ、戦力になるだろ?契約しちまったし。それにやましいことはあいつは全く考えてないし...」


「ふーん。」


そうだ、やましいことは考えていない。
あいつらと違ってな。


ーー場所はここから南東に行った岩場。
そこに隠れているらしい。
だが気になる事がある。どうやって間者の場所を掴んだんだ?


頭を悩ませていると不意に掛けられた声に反応し前を見るとアルヴィンとフィニが駆け寄ってきていた。


「アニキ!どこ行くんすか!?お供します!」


「私も行きましょう」


「あれ?そういえば二人とも何処に居たの?」


ロゼがそう問いかけると「街に居た」とそう返した途端に頭痛がまた俺を襲う。


「ぐっ...」


「アニキ?」


「いや、なんでもない。ある場所に賊が出たらしいから手伝え」


すると二人は頷いて何処に行くのか聞いてきた。


「まだ秘密だ...着いたら分かる」


「そうっすか。変な場所じゃないと良いっすね」


「ですね。行かないと分からないですが」


「....っ」


もうこの頭痛の正体は分かっている。
精霊魔法の影響だろう。
そして恐らくその効果は...







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