苦労して魔王を倒したと思ったら勇者パーティーを追い出された件
ドラゴン飛来の件
「ユウキっつったっけ?もう終わるから帰る準備しな」
「ああ、すぐやる」
まるでドミノの部下かの様に余った木材を廃材置き場に持っていき、ネジやハンマーを工具箱にしまう。
大工にでも転職したかのように働く俺を眺めているロゼが微笑む。
「なんか旦那さんの働く姿ってステキだよね~」
「ご主人様とぉ、奥様ってぇ相思相愛でお似合いですよねぇ~」
「やだもう、フェニアったら!照れるよ!」
「ごぶふっ!...それさえ無ければぁ...より良いんですけどぉ....」
照れ隠しで顔の前で両手をブンブン振ったせいでフェニアに裏ビンタが直撃し、その体格差から数キロ吹っ飛ばされ吐血した。
ほんの一瞬目を離しただけでデッドオアアライブである。
「ドミノ、準備出来たぞ」
「おう、じゃあ行くか....ん?」
「風が...」
「なんかぁどんどん強くぅ...あれ....これちょっとやばいですぅぅぅ......」
いきなりの強風でフェニアが飛ばされそうになるが辛くもキャッチし、定位置の俺の胸元へと入れ込む。
「ご主人様ぁ!ありがとうございまふぅ!」
相当怖かったのかフェニアは鎧を掴んで涙ぐんでいる。
「一体何が起こってやがる...!」
村中で砂嵐が巻き起こりこの世の終わりに見えなくもない惨状に身の毛がよだつ。
その刹那、ドミノが「あれは...!」と力強く言葉にし、それに反応した俺達はドミノの視線の先へと目線を移す。
「そ、そんなまさか!?」
「ふぁぁぁぁ~...始めて見たですぅ....」
サファイアの様な鱗に、隙間から覗く光を反射する程の白い皮膚。
そして深紅の目を持つそいつが太陽と俺達の間を遮るように飛んでいた。
「あれが!?」
「そうだ。あれこそが...」
「伝説のドラゴン...」
「竜姫トリスリアですぅ~!」
ドミノとフェニアと残る村人が固まるなか俺とロゼは今までの経験で培った精神力のお陰で武器を取り出すぐらいは出来た。
だがこれからどうするか...と、思考を巡らせていると飛竜と目が合った。
いや、ずっと合っている...それどころか飛竜は俺以外見向きもしない。
「狙いは....俺....なのか?」
理解し出した途端、剣を持つ手に汗が浮き出る。
息を整え覚悟を決めた時だった。
突如ロゼが俺に向かって叫ぶ。
「え!?誰!?ユウキくん!」
「なに!?」
ドラゴンから注意を逸らさずに周囲を見渡すと帝国の鎧を着た兵士がドラゴンではなく俺達に槍を構えていた。
だが違和感はそれだけでなく、被害に遭った筈の村人達がドラゴンを崇めるようにひざまずいている。
「....何が起きてる...」
「分かんないよ!」
「こちらです、王よ!」
そんな俺達を嘲笑うかの様に一人の男が兵士を掻き分け現れた。
「あ、あなたは!」
「.........」
「えぇ~!?ですぅ!」
そいつは俺達の驚きの表情を見るなりにやりと笑いいかにも高貴そうにこう言いはなった。
「俺がこの国の王であるグリーニア王である!」
「「「いやグリードじゃねえか」」」
「ちょっとは格好つけさせろよ!兄弟!」
また二転三転しそうで嫌になってきた。
「ああ、すぐやる」
まるでドミノの部下かの様に余った木材を廃材置き場に持っていき、ネジやハンマーを工具箱にしまう。
大工にでも転職したかのように働く俺を眺めているロゼが微笑む。
「なんか旦那さんの働く姿ってステキだよね~」
「ご主人様とぉ、奥様ってぇ相思相愛でお似合いですよねぇ~」
「やだもう、フェニアったら!照れるよ!」
「ごぶふっ!...それさえ無ければぁ...より良いんですけどぉ....」
照れ隠しで顔の前で両手をブンブン振ったせいでフェニアに裏ビンタが直撃し、その体格差から数キロ吹っ飛ばされ吐血した。
ほんの一瞬目を離しただけでデッドオアアライブである。
「ドミノ、準備出来たぞ」
「おう、じゃあ行くか....ん?」
「風が...」
「なんかぁどんどん強くぅ...あれ....これちょっとやばいですぅぅぅ......」
いきなりの強風でフェニアが飛ばされそうになるが辛くもキャッチし、定位置の俺の胸元へと入れ込む。
「ご主人様ぁ!ありがとうございまふぅ!」
相当怖かったのかフェニアは鎧を掴んで涙ぐんでいる。
「一体何が起こってやがる...!」
村中で砂嵐が巻き起こりこの世の終わりに見えなくもない惨状に身の毛がよだつ。
その刹那、ドミノが「あれは...!」と力強く言葉にし、それに反応した俺達はドミノの視線の先へと目線を移す。
「そ、そんなまさか!?」
「ふぁぁぁぁ~...始めて見たですぅ....」
サファイアの様な鱗に、隙間から覗く光を反射する程の白い皮膚。
そして深紅の目を持つそいつが太陽と俺達の間を遮るように飛んでいた。
「あれが!?」
「そうだ。あれこそが...」
「伝説のドラゴン...」
「竜姫トリスリアですぅ~!」
ドミノとフェニアと残る村人が固まるなか俺とロゼは今までの経験で培った精神力のお陰で武器を取り出すぐらいは出来た。
だがこれからどうするか...と、思考を巡らせていると飛竜と目が合った。
いや、ずっと合っている...それどころか飛竜は俺以外見向きもしない。
「狙いは....俺....なのか?」
理解し出した途端、剣を持つ手に汗が浮き出る。
息を整え覚悟を決めた時だった。
突如ロゼが俺に向かって叫ぶ。
「え!?誰!?ユウキくん!」
「なに!?」
ドラゴンから注意を逸らさずに周囲を見渡すと帝国の鎧を着た兵士がドラゴンではなく俺達に槍を構えていた。
だが違和感はそれだけでなく、被害に遭った筈の村人達がドラゴンを崇めるようにひざまずいている。
「....何が起きてる...」
「分かんないよ!」
「こちらです、王よ!」
そんな俺達を嘲笑うかの様に一人の男が兵士を掻き分け現れた。
「あ、あなたは!」
「.........」
「えぇ~!?ですぅ!」
そいつは俺達の驚きの表情を見るなりにやりと笑いいかにも高貴そうにこう言いはなった。
「俺がこの国の王であるグリーニア王である!」
「「「いやグリードじゃねえか」」」
「ちょっとは格好つけさせろよ!兄弟!」
また二転三転しそうで嫌になってきた。
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