無能と呼ばれパーティーを追放された俺だが、「無能とはいったい何のことですか?」 俺は、精霊たちの力を使い無双し自分だけのハーレムを作り上げる!
第二十六話 竜人族の隠里
「到着しました」
何もないところで止まるサーシャ。
「何もないぞ」
俺たちが今いるのは少し開けた森の中、周りには木ばかりで何もない。
「大丈夫です。私たちの竜人族のクラス隠里は周りに認識疎外の結界が張ってあります。そしてここがその結界が張ってある境目になります。ここからは私に離れないでください。もし離れてしまうと里へはたどり着けませんので」
「わかった」
サーシャの真剣な顔。これはマジだと理解した。
俺たちはサーシャの後ろについていく。すると、一瞬変違和感を感じた。
そして、俺たちの視界に入ってきたのは先ほどの何もない木ばかりの森ではなく、家やそこで暮らす人々のいる里が姿を現した。
「アルク様、ヒストリア様、竜人族の隠里へようこそ」
サーシャが竜人族の隠里に背を向けて出歓迎のポーズをとる。
それから俺たちはサーシャの案内で里の中へと入って行く。
すると、
「サーシャ!」
「やっと帰ってきた」
「どこへ行ってたんだ!」
「無事で何よりだよ」
サーシャの姿を一目見るなり里人たちが集まって来る。里を離れて二日、いくらしっかりしていてもたった十歳の少女が何も言わずに姿を消せば心配するだろう。
「みんな! ごめんなさい」
里の皆に向かって頭を下げるサーシャ。それに対して、
「無事ならいいよ、それよりも他の二人はどうした!? 一緒に帰って来てるんだろう」
里人の一人がサーシャに聞く。
「・・・・・・」
俯いて答えないサーシャ。今サーシャの頭の中には二日前に出来事がよみがえってきているんだと思う。俺たちの前では明るく振る舞っていたサーシャ。
「ふ、ふたりは・・・・・・わ、わたしのせいで・・・・・・」
一つ、また一つと涙をこぼすサーシャ。
「どうしたんだいサーシャ」
そんなサーシャに優しく声をかける里人の男。だが、その優しが逆にサーシャを追い詰める。
「つらいだろう」
ゆっくりとサーシャに近づいた俺は、声をかけながら優しく頭を撫でる。
「代わりに俺が話すから、サーシャは涙を拭いてろ」
「わ、分かりました」
俺は、サーシャ代わりに話そうと前に出ると、
「なんで人間がここにいるんだ!」
俺を見てそんな声を上げる里人。それが一人ではない。
「サーシャなんなんだこいつらは!」
「汚らわしい人間どもめ!」
「出て行け!」
どうも俺たちは歓迎されていないらしい。そんなとき、
「みんなやめて! この人たちは私を助けてくれたの。いい人たちなの」
涙を流しなが俺の前に立ってくれるサーシャ。
「何を言っているんだ! おまえだって知っているだろう数百年前に人間が俺たちやったことを。そのせいで俺たちは今こんな隠里を作って暮らしているんだということも」
「知ってる。だけど、人間が全員悪いってわけじゃないでしょ! アルク様みたいに心の優しい人間だっているんだよ」
「そんなわけないだろう! こいつら人間はみんな同じ、自分の事しか考えていない種族なんだ!」
今にも俺に襲い掛かってきそうな里人たち。
だがそこへ一人の男が現れた。
「皆の衆落ち着け」
その言葉で殺気に満ちていた里人たちが落ち着いた。
「長よ、ですがこの里に人間が」
ではこの男がサーシャの父親ということか。
「人間か、まさかこの里にくるとはな」
少し驚きの表情を見せるも、
「だがそんなに言うほどのことでもないだろう。既にあの戦いから数百年の月日が経っている。人間たちからすればあの事はなかったことになっているんだろう」
「ですが」
「もうよい。ではそこの人間に聞いてみようじゃないか。何しに来たのかをな。さすれば全てわかるだろう」
「分かりました」
絶対的力、信頼、この竜人族の長はその二つでこの里を支配している。
「聞いていたか人間、話してい良いぞ」
凄い上から目線。
「別にお前からの指示がなくても話すよ。まずはさっきのサーシャへの質問だが、その二人なら死んだ。人間の手によってな」
正直に言い過ぎたとも思ったが、下手な嘘をついても仕方がないと思い素直に答えたのだ。
「やっぱり人間は!」
また殺意をむき出しにしてくるが、
「待て」
それを止める長、
「それと俺がこの里を訪れた理由だが、この隠里を救いに来た」
「救いにだと、人間が俺たち竜人族をか! 笑わせるんじゃないよ、力に知能で劣る人間が何から俺たちを守るっていうんだ」
そこへ俺が声を発しようとしたとき、
「私を攫って、キビトとリクを殺した者からです。どのような手段を使って私たちの里の存在を知ったかはわかりません、ですが確実に彼らはこの里にきます。その時に為に私がお願いしました」
サーシャが必死に訴えかけた。
「たかが人間如きに何が出来る。俺たちの足元に及ばない、姑息な手段を使わないと俺たちに勝てない人間に何が出来るっていうんだ」
「いいえ、アルク様たちは違います。彼らは強い、我々よりもです。ですからお父様」
「静かにしなさい。アルク君まずは一言お礼を言わせてもらおう、ありがとう。だが、我々が人間の力を借りることはない。お引き取り願おうか」
「お父様!」
「サーシャは静かにしてなさい!」
「では竜人族の長よ、もしも俺があなた方よりも強いことを証明できましたらサーシャの話を聞き、俺がこの里にいる事を許してもらえますか」
一度受けた依頼、こんな中途半端な所で破棄するわけにはいかない。それにサーシャは真剣だ。真剣にこの里のことを考えて俺にお願いをしてきた。冒険者たる者そんな少女の願いをかなえられないでどうするんだと思った。
「ああ、もしもそんなことが可能なら許そうではないか」
「ならこの俺がそいつの力をためそうでじゃないか」
里人の集団の一番後ろより一人の男が手を上げる。その場所より、上空へ飛び俺たちの元までやってきたのだ。
何もないところで止まるサーシャ。
「何もないぞ」
俺たちが今いるのは少し開けた森の中、周りには木ばかりで何もない。
「大丈夫です。私たちの竜人族のクラス隠里は周りに認識疎外の結界が張ってあります。そしてここがその結界が張ってある境目になります。ここからは私に離れないでください。もし離れてしまうと里へはたどり着けませんので」
「わかった」
サーシャの真剣な顔。これはマジだと理解した。
俺たちはサーシャの後ろについていく。すると、一瞬変違和感を感じた。
そして、俺たちの視界に入ってきたのは先ほどの何もない木ばかりの森ではなく、家やそこで暮らす人々のいる里が姿を現した。
「アルク様、ヒストリア様、竜人族の隠里へようこそ」
サーシャが竜人族の隠里に背を向けて出歓迎のポーズをとる。
それから俺たちはサーシャの案内で里の中へと入って行く。
すると、
「サーシャ!」
「やっと帰ってきた」
「どこへ行ってたんだ!」
「無事で何よりだよ」
サーシャの姿を一目見るなり里人たちが集まって来る。里を離れて二日、いくらしっかりしていてもたった十歳の少女が何も言わずに姿を消せば心配するだろう。
「みんな! ごめんなさい」
里の皆に向かって頭を下げるサーシャ。それに対して、
「無事ならいいよ、それよりも他の二人はどうした!? 一緒に帰って来てるんだろう」
里人の一人がサーシャに聞く。
「・・・・・・」
俯いて答えないサーシャ。今サーシャの頭の中には二日前に出来事がよみがえってきているんだと思う。俺たちの前では明るく振る舞っていたサーシャ。
「ふ、ふたりは・・・・・・わ、わたしのせいで・・・・・・」
一つ、また一つと涙をこぼすサーシャ。
「どうしたんだいサーシャ」
そんなサーシャに優しく声をかける里人の男。だが、その優しが逆にサーシャを追い詰める。
「つらいだろう」
ゆっくりとサーシャに近づいた俺は、声をかけながら優しく頭を撫でる。
「代わりに俺が話すから、サーシャは涙を拭いてろ」
「わ、分かりました」
俺は、サーシャ代わりに話そうと前に出ると、
「なんで人間がここにいるんだ!」
俺を見てそんな声を上げる里人。それが一人ではない。
「サーシャなんなんだこいつらは!」
「汚らわしい人間どもめ!」
「出て行け!」
どうも俺たちは歓迎されていないらしい。そんなとき、
「みんなやめて! この人たちは私を助けてくれたの。いい人たちなの」
涙を流しなが俺の前に立ってくれるサーシャ。
「何を言っているんだ! おまえだって知っているだろう数百年前に人間が俺たちやったことを。そのせいで俺たちは今こんな隠里を作って暮らしているんだということも」
「知ってる。だけど、人間が全員悪いってわけじゃないでしょ! アルク様みたいに心の優しい人間だっているんだよ」
「そんなわけないだろう! こいつら人間はみんな同じ、自分の事しか考えていない種族なんだ!」
今にも俺に襲い掛かってきそうな里人たち。
だがそこへ一人の男が現れた。
「皆の衆落ち着け」
その言葉で殺気に満ちていた里人たちが落ち着いた。
「長よ、ですがこの里に人間が」
ではこの男がサーシャの父親ということか。
「人間か、まさかこの里にくるとはな」
少し驚きの表情を見せるも、
「だがそんなに言うほどのことでもないだろう。既にあの戦いから数百年の月日が経っている。人間たちからすればあの事はなかったことになっているんだろう」
「ですが」
「もうよい。ではそこの人間に聞いてみようじゃないか。何しに来たのかをな。さすれば全てわかるだろう」
「分かりました」
絶対的力、信頼、この竜人族の長はその二つでこの里を支配している。
「聞いていたか人間、話してい良いぞ」
凄い上から目線。
「別にお前からの指示がなくても話すよ。まずはさっきのサーシャへの質問だが、その二人なら死んだ。人間の手によってな」
正直に言い過ぎたとも思ったが、下手な嘘をついても仕方がないと思い素直に答えたのだ。
「やっぱり人間は!」
また殺意をむき出しにしてくるが、
「待て」
それを止める長、
「それと俺がこの里を訪れた理由だが、この隠里を救いに来た」
「救いにだと、人間が俺たち竜人族をか! 笑わせるんじゃないよ、力に知能で劣る人間が何から俺たちを守るっていうんだ」
そこへ俺が声を発しようとしたとき、
「私を攫って、キビトとリクを殺した者からです。どのような手段を使って私たちの里の存在を知ったかはわかりません、ですが確実に彼らはこの里にきます。その時に為に私がお願いしました」
サーシャが必死に訴えかけた。
「たかが人間如きに何が出来る。俺たちの足元に及ばない、姑息な手段を使わないと俺たちに勝てない人間に何が出来るっていうんだ」
「いいえ、アルク様たちは違います。彼らは強い、我々よりもです。ですからお父様」
「静かにしなさい。アルク君まずは一言お礼を言わせてもらおう、ありがとう。だが、我々が人間の力を借りることはない。お引き取り願おうか」
「お父様!」
「サーシャは静かにしてなさい!」
「では竜人族の長よ、もしも俺があなた方よりも強いことを証明できましたらサーシャの話を聞き、俺がこの里にいる事を許してもらえますか」
一度受けた依頼、こんな中途半端な所で破棄するわけにはいかない。それにサーシャは真剣だ。真剣にこの里のことを考えて俺にお願いをしてきた。冒険者たる者そんな少女の願いをかなえられないでどうするんだと思った。
「ああ、もしもそんなことが可能なら許そうではないか」
「ならこの俺がそいつの力をためそうでじゃないか」
里人の集団の一番後ろより一人の男が手を上げる。その場所より、上空へ飛び俺たちの元までやってきたのだ。
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