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S級魔法士は学院に入学する〜平穏な学院生活は諦めてます〜(仮)

マッサン

30話



建国祭編 開始



俺とリリスはセレーネに呼ばれ帝城の応接室に呼ばれていた。
セレーネは一人ではなく隣に眼鏡を掛けたショートカットの白衣を着ている女性がいる。

「やぁー!レイ君久しぶりだね!僕もレイ君に会いたくて来ちゃった」

彼女は帝国魔法士団魔道開発局局長のノエルである。
見た目はまだ二十そこらに見えるがもう三十手前のいい歳したボクっ娘の変人だ。

「何が会いにきちゃったですか…」

「だって、しょうがないじゃないか。君は僕に全然会いにきてくれないんだもん」

いい歳した女性が甘えるように言うんじゃない。
そもそも彼女が興味あるのは俺ではなく俺の固有魔法オリジンであることは分かりきっていた。

「ノエルさん、貴方は色々と現状を説明してもらう為に呼んだんですよ」

セレーネから注意を受けたノエルは渋々と対面に座った俺たちに説明を始めた。

「まず最初にレイ君ありがとう。君が綺麗な・・・まま異形を殺してくれたから調べやすかったよ。それに戦闘不能にした連中が持っていた薬のサンプルも手に入ったから大手柄だったね。単刀直入に言うとあの薬は人族を進化させる物と言っていいだろうね」

「人族を進化ですか…?」

「あの薬には魔物の因子が入っていた。そして異形を調べたら筋肉量の増加、魔臓の肥大化、中には心臓が二つに増えている個体だっていたんだよ。成長という言葉では収まらない程の変化をみせていた」

あの異形への変わり様を見た時にそんな予感はしていた。
当たって欲しくない推測が当たり顔を顰める。

「まぁレイ君なら薄々そうじゃないかと思ってたんだろ?それにあのマナンスアッパーとかいうのも解析したんだけど…。あれはこの異形の制御装置だね」

「どういう事ですか?」

「確かにあれにはT兵器の技術が応用されてる。生まれながらに魔物因子を持ってたならまだしも途中から魔物因子を取り込むんだよ?そりゃ拒絶反応も出るのは当たり前。それを魔力で抑え込み制御するってアプローチみたいでだね。まぁまだこの制御装置は不完全で今のままじゃ役に立たないけど。でもこの技術が確立すれは新人族が誕生だよ。魔物と人間のハーフ、魔人てところかな」

それが本当に確立されれば即席の強化兵ができる。それは脅威でしかない。
今の危うくも成り立っている平和は瞬時に崩れさりまた戦乱の時代に突入してしまう。

「ほんとに興味深いねぇ…」

ノエルは面白い玩具を見つけた子供のような顔をしている。
彼女は自分の興味がある事以外は全く興味がない。

「ノエルさん聞きたい事があります」

「なんだい?レイ君の質問なら何でも答えよう」

「以前帝国であった後天的に人間を強化する計画がありました。その技術が関わってる事はありますか?」

「あの計画を立案、主導してたのは開発局の創設者でもある初代局長でありヴェッテル家現当主の弟であるラウセル様だったかな。でも計画途中で皇帝により中止の命が下り、彼は姿を消したよ」

あの六魔公のヴェッテル家が主導してたなんて
それは初耳で驚いてしまう。

「ノエルさんは計画の詳細を知っていますか?」

「詳しくは知らないけど後天的な人族の進化・・・・・・・・・を考えてたみたいだよ。今回のような・・・・・・ね」

この発言を聞きこの場の空気が変わる。

「ノエルさん、魔人だなんて…そんなの本当に可能なのでしょうか?このような神をも恐れぬ行いが…」

「可能でしょうね。獣人は人と獣が、エルフは人と精霊が交わり生まれたと言われています。それでいえば人と魔物が交われても不思議じゃない。これにこの計画が関わってる事は間違いないと思うけどそれがラウセル様とまでは断言できないね。当時の開発者達は死んでるか行方が分からない者達ばかりだから。行方が分からない者達からって事もありえます」

「これはここだけの話ではすみませんね。後で陛下にも私から報告させてもらいます」

ニグブル先輩もその薬を使ったときいた。
これを作った奴らは革命だけでなく貴族派とも繋がっているか。


──トントン

部屋をノックする音で話は中断する。
部屋にメイドが紅茶を持って入ってきた事により休憩を挟む為に皆カップに口を付けるのだった。






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