おっさんの異世界生活は無理がある。
第628話
「いらっしゃいませ。午後2時からのイベント参加にご予約をなされているマホ様、ロイド様、ソフィ様でお間違いございませんでしょうか?」
「はい、そうです。」
「かしこまりました。そちらの皆様はご一緒にご参加される……あれ?」
「あ、あはは……どうもです……」
イリスとルバートさんが作ってくれた昼飯をご馳走になった後、予約してる時間の5分前ぐらいに聖堂へ到着した俺は苦笑いを浮かべながら昨日も顔を合わせた職員のお姉さんにどうしてここに居るのかを説明した。
「なるほど、皆様はお知り合いの仲だったんですね。」
「えぇ、関係性で言うとこっちの3人は同じギルドのメンバーで……」
「私達は皆さんにお仕事をお願いした依頼主とその家族と言う事になります。今日はイベントに参加したくて同行させて貰いました。」
「ふふっ、事情は把握を致しました。そういう事でしたら皆様で素敵な思い出作りをなさって下さい。マホ様、招待状のご確認をしてもよろしいでしょうか?」
「あっ、はい!コレです、どうぞ。」
「ありがとうございます。確かに確認をさせて頂きました。それではどうぞ中へ。」
職員さんに案内されて聖堂の中に入って行くと、昨日の俺とイリスと同じ様に皆が感嘆の声を漏らし始めた。
「うわぁ……綺麗………」
「凄いな……思わず言葉を失ってしまったよ……」
「…………」
「この光景、是非とも描き残しておきたいな……」
「うふふ、私も同じ気持ちです……」
「皆様にお喜び頂けたのなら何よりでございます。そう言えば九条様、皆様にはもうイベントの内容についてご説明をされたのでしょうか?」
「あー……はい、すみません。実は……」
「ふふっ、お謝りにならなくても大丈夫ですよ。皆様、既にご存じだとは思いますがこれよりイベントを開始したいと思います。男性は正面から見て右側に見える扉へ、女性は反対側の扉へお進み下さいませ。」
「おっ、という事はあの衣装が着られるという事だね。」
「うぅ……何だかドキドキしてきました!」
「……どんな感じなのか楽しみ。」
「えっと……つまり私も九条さんが着ていたのと同じアレを……?」
「うふふ、勿論ですよルバートさん。それともあの衣装を着た私の隣には立ちたくはありませんか?」
「……ははっ、そう言われては断れませんね。九条さん、行きましょうか。」
「えっ!?あぁいや、俺はその……もう着ましたからお気になさらず!」
「おじさん!恥ずかしがってないでルバートさんと一緒に行って下さい!」
「ふぅ、ここまで来て九条さんは1人だけ衣装を着ないつもりなのかい?」
「ひ、1人だけって……別にイリスも……って、うぇっ!?」
「うふふ、こんな機会は何度もありませんからね。何時か訪れる本番の為にシッカリ着慣れておこうと思います。」
「おいおいおい……着る気満々かよ……いや、でもなぁ……ん?どうしたソフィ。」
「……九条さんは、私達の隣に立ちたくない?」
「いっ!?そ、それはその……ちょっ!分かりやすく落ち込むなっての!分かった!分かったよ!俺も着る!それで良いんだろ!?」
「……ぶいっ。」
「えへへ、やりましたねソフィさん!」
「ふふっ、ソフィも九条さんの扱いが上手くなってきたね。」
「はぁ……俺ってマジでチョロいな……ってか、ソフィは何時の間にそういう演技を身につけてたんだよ……」
女の子の成長速度は恐ろしいって何処かの誰かが言ってた気がするけど、ソレって本当の事だったんだなぁ……なんて思いながらルバートさんと例の部屋に足を運んだ俺は、再びあの衣装を身に纏《まと》う事になるのだった……
「はい、そうです。」
「かしこまりました。そちらの皆様はご一緒にご参加される……あれ?」
「あ、あはは……どうもです……」
イリスとルバートさんが作ってくれた昼飯をご馳走になった後、予約してる時間の5分前ぐらいに聖堂へ到着した俺は苦笑いを浮かべながら昨日も顔を合わせた職員のお姉さんにどうしてここに居るのかを説明した。
「なるほど、皆様はお知り合いの仲だったんですね。」
「えぇ、関係性で言うとこっちの3人は同じギルドのメンバーで……」
「私達は皆さんにお仕事をお願いした依頼主とその家族と言う事になります。今日はイベントに参加したくて同行させて貰いました。」
「ふふっ、事情は把握を致しました。そういう事でしたら皆様で素敵な思い出作りをなさって下さい。マホ様、招待状のご確認をしてもよろしいでしょうか?」
「あっ、はい!コレです、どうぞ。」
「ありがとうございます。確かに確認をさせて頂きました。それではどうぞ中へ。」
職員さんに案内されて聖堂の中に入って行くと、昨日の俺とイリスと同じ様に皆が感嘆の声を漏らし始めた。
「うわぁ……綺麗………」
「凄いな……思わず言葉を失ってしまったよ……」
「…………」
「この光景、是非とも描き残しておきたいな……」
「うふふ、私も同じ気持ちです……」
「皆様にお喜び頂けたのなら何よりでございます。そう言えば九条様、皆様にはもうイベントの内容についてご説明をされたのでしょうか?」
「あー……はい、すみません。実は……」
「ふふっ、お謝りにならなくても大丈夫ですよ。皆様、既にご存じだとは思いますがこれよりイベントを開始したいと思います。男性は正面から見て右側に見える扉へ、女性は反対側の扉へお進み下さいませ。」
「おっ、という事はあの衣装が着られるという事だね。」
「うぅ……何だかドキドキしてきました!」
「……どんな感じなのか楽しみ。」
「えっと……つまり私も九条さんが着ていたのと同じアレを……?」
「うふふ、勿論ですよルバートさん。それともあの衣装を着た私の隣には立ちたくはありませんか?」
「……ははっ、そう言われては断れませんね。九条さん、行きましょうか。」
「えっ!?あぁいや、俺はその……もう着ましたからお気になさらず!」
「おじさん!恥ずかしがってないでルバートさんと一緒に行って下さい!」
「ふぅ、ここまで来て九条さんは1人だけ衣装を着ないつもりなのかい?」
「ひ、1人だけって……別にイリスも……って、うぇっ!?」
「うふふ、こんな機会は何度もありませんからね。何時か訪れる本番の為にシッカリ着慣れておこうと思います。」
「おいおいおい……着る気満々かよ……いや、でもなぁ……ん?どうしたソフィ。」
「……九条さんは、私達の隣に立ちたくない?」
「いっ!?そ、それはその……ちょっ!分かりやすく落ち込むなっての!分かった!分かったよ!俺も着る!それで良いんだろ!?」
「……ぶいっ。」
「えへへ、やりましたねソフィさん!」
「ふふっ、ソフィも九条さんの扱いが上手くなってきたね。」
「はぁ……俺ってマジでチョロいな……ってか、ソフィは何時の間にそういう演技を身につけてたんだよ……」
女の子の成長速度は恐ろしいって何処かの誰かが言ってた気がするけど、ソレって本当の事だったんだなぁ……なんて思いながらルバートさんと例の部屋に足を運んだ俺は、再びあの衣装を身に纏《まと》う事になるのだった……
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
3
-
-
221
-
-
841
-
-
107
-
-
1
-
-
439
-
-
147
-
-
20
-
-
267
コメント