おっさんの異世界生活は無理がある。
第558話
翌朝、自分の部屋とリビングの掃除だけしてからロイドの宅に足を運んだ俺は先にリビングに集まっていた皆と挨拶を交わしてから空いてる席に腰を下ろすのだった。
「そんで?今日はどうすんだよ。2日続けてクエストに行く訳じゃないんだろ?」
「あぁ、それだと私の日常ではなくてソフィの日常になってしまうからね。だから、今日は街に買い物にでも行こうかと思ってね。」
「へぇ、良いですね!ロイドさんが普段どんな物を購入しているのかを知ればきっとファンの方達も喜ぶはずですよ!」
「ふふっ、それはどうだろうね。あまりにも普通過ぎて、逆にガッカリされてしまう事もあり得るんじゃないかな。」
「いえいえ!ロイドさんのそう言う一面を見れたら、ファンの方達は親近感を持って更に好感度が上がりますよ!間違いありません!」
「おやおや、そう言い切られてしまったらもう何も言えなくなってしまうね。」
楽しそうにお喋りをしている2人の様子を見ていた俺は、話の内容を聞き終わった直後に小さく手を上げてロイドの視線をこっちに向けた。
「ロイド、そういう事だったら俺の出番はもう無いって事で良いんだよな?これまでだってクエスト以外は互いに自由行動をしてた訳だしさ。」
「えぇ~!おじさん、それはちょっと酷くありませんか?ここまできたら、トコトン付き合ってくれても良いじゃないですか!」
「はっはっは、マホ君はおかしな事を言うねぇ。今回の密着取材は、ロイドの普段をファンの子達が知ると言うのが一番の目的だ。つまり敵対視されている俺が一緒だとその目的を邪魔するという事になる!そうだろ?ポーラ!」
「いえ、出来れば九条さんもご同行して頂けると助かります。」
「…………えっ、何で?」
間髪入れずに告げられた予想外の返答にそう聞き返すと、ポーラはきょとんとした表情をした後にいきなり何かを思い出したかの様なリアクションを取り始めた……?
「あっ、そう言えばお伝えしていませんでしたね!私、ロイドさんの普段を取材する以外にもう1つファンの方達から頼まれていた事があるんです。」
「おや、そうなのかい?それは一体どんな目的なのかな?教えてくれるかい。」」
「はい。私が頼まれたもう1つの目的とは、簡単に言ってしまえば九条さんがロイドさんに相応しい人物であるかどうかを見極める事ですね。」
「………ん?ポーラ、今……何て言ったんだ?」
「ですから、九条さんがロイドさんと一緒に居るに相応しいかを調べ上げる事です。そして調査をした結果、もし相応しくないという事実が明るみに出れば……」
「で、出れば……?」
「………あはっ!」
「オイッ!?笑ってないで何とか言ってくれよ!何だ?相応しくないという事実が、ファンの子達にバレたら俺はどうなるんだ?!」
「すみません、ソレを教えてしまうと私の記者生命が断たれてしまうかもしれませんのでお教え出来ません。」
「ちょっ、頼むから教えてくれよ!俺のガチ生命が掛かってるんだからよぉ!」
「ま、まぁまぁ落ち着いて下さいおじさん!大丈夫ですって!これまでずっと一緒に頑張ってきたロイドさんに相応しくないなんて事はあり得ませんから!」
「い、いや……そう言われてもだな……!」
つーかマジで何なんだよロイドのファンってのは!?闘技場でチラッと顔合わせをしてから一度も会ってないってのに、そんなに俺が憎いのかよ!?ってか、ロイドに相応しいかどうかってどうやって見極めるつもりだよ!?誰か答えを教えてくれぇ!
「ふふっ、そんなに怯える必要は無いよ九条さん。そうだろう、ポーラ?」
「……えぇ、ロイドさんの仰る通りです。」
「……へっ?そ、それってどういう……?」
「あはっ、簡単な話ですよ。そんな事実は何処にもありませんから、ファンの方達にご報告出来ないというだけの事です。お分かり頂けましたか?」
「………なぁ……もしかしてなんだけど………俺の事、からかったのか?」
「………あはっ!」
「……………」
「お、おじさん!握り拳を固めて無言のまま立ち上がったらダメです!」
「離せマホ……この2人にはキツイのをお見舞いしてやらんと気が済まん!」
「おっと、これは危ないね。ポーラ、ソフィ、そろそろ街に出掛けるとしようか。」
「はい!了解しました!」
「マホ、先に行ってるから九条さんをよろしく。」
「コラ待て!お前達には俺の説教をくれてやる!ちょっ、待ちやがれえええっ!!」
マホにしがみ付かれていたせいで軽やかな足取りでリビングを去って行く3人娘を見失ってしまった俺は……全身の力が一気に抜けてしまい再び椅子に座り込んで……両腕を枕にしてテーブルに突っ伏したのだったとさ……
「そんで?今日はどうすんだよ。2日続けてクエストに行く訳じゃないんだろ?」
「あぁ、それだと私の日常ではなくてソフィの日常になってしまうからね。だから、今日は街に買い物にでも行こうかと思ってね。」
「へぇ、良いですね!ロイドさんが普段どんな物を購入しているのかを知ればきっとファンの方達も喜ぶはずですよ!」
「ふふっ、それはどうだろうね。あまりにも普通過ぎて、逆にガッカリされてしまう事もあり得るんじゃないかな。」
「いえいえ!ロイドさんのそう言う一面を見れたら、ファンの方達は親近感を持って更に好感度が上がりますよ!間違いありません!」
「おやおや、そう言い切られてしまったらもう何も言えなくなってしまうね。」
楽しそうにお喋りをしている2人の様子を見ていた俺は、話の内容を聞き終わった直後に小さく手を上げてロイドの視線をこっちに向けた。
「ロイド、そういう事だったら俺の出番はもう無いって事で良いんだよな?これまでだってクエスト以外は互いに自由行動をしてた訳だしさ。」
「えぇ~!おじさん、それはちょっと酷くありませんか?ここまできたら、トコトン付き合ってくれても良いじゃないですか!」
「はっはっは、マホ君はおかしな事を言うねぇ。今回の密着取材は、ロイドの普段をファンの子達が知ると言うのが一番の目的だ。つまり敵対視されている俺が一緒だとその目的を邪魔するという事になる!そうだろ?ポーラ!」
「いえ、出来れば九条さんもご同行して頂けると助かります。」
「…………えっ、何で?」
間髪入れずに告げられた予想外の返答にそう聞き返すと、ポーラはきょとんとした表情をした後にいきなり何かを思い出したかの様なリアクションを取り始めた……?
「あっ、そう言えばお伝えしていませんでしたね!私、ロイドさんの普段を取材する以外にもう1つファンの方達から頼まれていた事があるんです。」
「おや、そうなのかい?それは一体どんな目的なのかな?教えてくれるかい。」」
「はい。私が頼まれたもう1つの目的とは、簡単に言ってしまえば九条さんがロイドさんに相応しい人物であるかどうかを見極める事ですね。」
「………ん?ポーラ、今……何て言ったんだ?」
「ですから、九条さんがロイドさんと一緒に居るに相応しいかを調べ上げる事です。そして調査をした結果、もし相応しくないという事実が明るみに出れば……」
「で、出れば……?」
「………あはっ!」
「オイッ!?笑ってないで何とか言ってくれよ!何だ?相応しくないという事実が、ファンの子達にバレたら俺はどうなるんだ?!」
「すみません、ソレを教えてしまうと私の記者生命が断たれてしまうかもしれませんのでお教え出来ません。」
「ちょっ、頼むから教えてくれよ!俺のガチ生命が掛かってるんだからよぉ!」
「ま、まぁまぁ落ち着いて下さいおじさん!大丈夫ですって!これまでずっと一緒に頑張ってきたロイドさんに相応しくないなんて事はあり得ませんから!」
「い、いや……そう言われてもだな……!」
つーかマジで何なんだよロイドのファンってのは!?闘技場でチラッと顔合わせをしてから一度も会ってないってのに、そんなに俺が憎いのかよ!?ってか、ロイドに相応しいかどうかってどうやって見極めるつもりだよ!?誰か答えを教えてくれぇ!
「ふふっ、そんなに怯える必要は無いよ九条さん。そうだろう、ポーラ?」
「……えぇ、ロイドさんの仰る通りです。」
「……へっ?そ、それってどういう……?」
「あはっ、簡単な話ですよ。そんな事実は何処にもありませんから、ファンの方達にご報告出来ないというだけの事です。お分かり頂けましたか?」
「………なぁ……もしかしてなんだけど………俺の事、からかったのか?」
「………あはっ!」
「……………」
「お、おじさん!握り拳を固めて無言のまま立ち上がったらダメです!」
「離せマホ……この2人にはキツイのをお見舞いしてやらんと気が済まん!」
「おっと、これは危ないね。ポーラ、ソフィ、そろそろ街に出掛けるとしようか。」
「はい!了解しました!」
「マホ、先に行ってるから九条さんをよろしく。」
「コラ待て!お前達には俺の説教をくれてやる!ちょっ、待ちやがれえええっ!!」
マホにしがみ付かれていたせいで軽やかな足取りでリビングを去って行く3人娘を見失ってしまった俺は……全身の力が一気に抜けてしまい再び椅子に座り込んで……両腕を枕にしてテーブルに突っ伏したのだったとさ……
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