おっさんの異世界生活は無理がある。
第522話
「はぁ……以前も言いましたが、ここは関係者以外の立ち入りを禁止してるんです。今回は事情が事情なので大目に見ますが、次からはここに来る前に私達へ声を掛けて下さいね。分かりましたか。」
「はい……ご迷惑をお掛けしてすみません……」
「申し訳ありませんでした……以後、気を付けます……」
「えぇ、よろしくお願いしますね。それでは、私達はこれで失礼します。」
案の定と言うか何と言うか……派手に着水したせいで立ち入り禁止場所に侵入していた事がバレてしまった俺達は、海の家付近まで連行されて軽くお説教をされる事になってしまった。
まぁ、ルゥナさんがこれまでの経緯を懇切丁寧に説明してくれたおかげでそこまで大事にはならなかったが……こりゃもう、完璧にブラックリスト入りだろうなぁ……
でもまぁ、今回ばかりは仕方ないか……それよりも……
「ルゥナさん、助けに来るのが遅れてすみません。怪我とかしていませんか?」
「は、はい!私の方は何とも……九条さんとクリフ君はえっと……大丈夫ですか?」
「えぇ、とりあえず全身がびしょ濡れになって顔にある穴と言う穴を海水に襲われたぐらいしか被害はありませんよ……な?」
「うむ……今だに海水が抜けきっていない感覚があるだけだ……問題ない……」
「ハッ、そりゃ良かったなぁ。つーか、テメェらどうしてあの場所が分かったんだ?どう考えても真っ先に探しにくる様な所じゃねぇだろうが。」
「あー……それについてはまた後で説明してやるから、とりあえず今は皆が待ってる休憩場所に戻ろうぜ。色々あったから腹が減ってしょうがねぇんだよ……」
「我も同じだ……空腹にも関わらず海水しか口にしていないのはキツイ……」
「ったく、だらしのねぇ奴らだな。まぁ、オレも腹が減ってるからその意見を聞いといてやるよ。」
「そうですね、皆さんを待たせ続ける訳に気いきませんから戻りましょうか。」
大勢の人で賑わい美味しそうな匂いを漂わせている海の家に後ろ髪を引かれながら休憩場所に向かってしばらく歩いて行くと……俺にとってはデジャブとも呼べる様なやり取りが目の前で繰り広げられる事になった……
「うふふふふふふ……!汚らわしいゴミ虫共はこの場で始末してあげます……!」
「私のカメラに気安く触ったその罪!徹底的にお仕置きしてやるってもんですよ!」
「エルアちゃん!私達もバンバン撃ち込んであげちゃおうね!」
「いや、これ以上は流石にマズくありませんか!?って、フィオ?!」
「ヘッ、面白そうな事をしてんじゃねぇか!オレも混ぜやがれ!」
「ま、待つんだフィオ!君まで加勢してしまったら大変な事になるだろ!」
「……九条透……あの者達には考える力と言う物が備わっていないのか……?」
「……多分……知力そのものが存在してないんだろ……」
「ふ、2人共!ボーっとしてないで彼女達を止めるのを手伝って下さい!」
慌てた様子のルゥナさんに手を引かれて渋々皆の所に向かった俺は、折角の忠告を無視したせいで海に叩き込まれてウォーシューター撃ち込まれまくっているバカ達を少しだけ放置してから救出する事にするのだった……
それからしばらくして、海から上がって来て涙目になりながら一目散に逃げていくバカ2人の姿を呆れながら見送っていると不意に背中を誰かにトントンと叩かれた。
「ん?……あっ、戻って来てたのか2人共。」
「うむ、ついさっきな。そんな事よりもお主達は何をしておったんじゃ?」
「何をって……悪い奴らをこらしめてた……みたいな?そっちはどんな感じなんだ。例の場所にはちゃんと行ってきたんだよな?特に問題とか起きてなかったか?」
「えぇ、心配しなくても平和そのものって感じだったわよ。」
「そうじゃのう。お主が巻き込まれそうな厄介事が発生する気配も無かったから安心するが良い。」
「そうか……分かった、教えてくれてありがとうな。」
「いーえ、どういたしまして。」
レミやユキとそんなやり取りをしていると、ようやく落ち着きを取り戻したらしいルゥナさんが俺達の所にやって来た。
「皆さん、お昼ご飯の準備が出来ましたよ。」
「おぉ、そうじゃったか!待たせてしまってすまんのう。」
「いえいえ、それではどうぞこちらへ。」
さっきの事など無かったかの様にケロッとしている皆と昼飯を食べる事にした後、神様としての力も補充して元気になったレミとユキも交えながら陽が暮れるまで海を楽しんだ俺達は迎えに来てくれた馬車に乗り込んで別荘へと戻って行くのだった。
「はい……ご迷惑をお掛けしてすみません……」
「申し訳ありませんでした……以後、気を付けます……」
「えぇ、よろしくお願いしますね。それでは、私達はこれで失礼します。」
案の定と言うか何と言うか……派手に着水したせいで立ち入り禁止場所に侵入していた事がバレてしまった俺達は、海の家付近まで連行されて軽くお説教をされる事になってしまった。
まぁ、ルゥナさんがこれまでの経緯を懇切丁寧に説明してくれたおかげでそこまで大事にはならなかったが……こりゃもう、完璧にブラックリスト入りだろうなぁ……
でもまぁ、今回ばかりは仕方ないか……それよりも……
「ルゥナさん、助けに来るのが遅れてすみません。怪我とかしていませんか?」
「は、はい!私の方は何とも……九条さんとクリフ君はえっと……大丈夫ですか?」
「えぇ、とりあえず全身がびしょ濡れになって顔にある穴と言う穴を海水に襲われたぐらいしか被害はありませんよ……な?」
「うむ……今だに海水が抜けきっていない感覚があるだけだ……問題ない……」
「ハッ、そりゃ良かったなぁ。つーか、テメェらどうしてあの場所が分かったんだ?どう考えても真っ先に探しにくる様な所じゃねぇだろうが。」
「あー……それについてはまた後で説明してやるから、とりあえず今は皆が待ってる休憩場所に戻ろうぜ。色々あったから腹が減ってしょうがねぇんだよ……」
「我も同じだ……空腹にも関わらず海水しか口にしていないのはキツイ……」
「ったく、だらしのねぇ奴らだな。まぁ、オレも腹が減ってるからその意見を聞いといてやるよ。」
「そうですね、皆さんを待たせ続ける訳に気いきませんから戻りましょうか。」
大勢の人で賑わい美味しそうな匂いを漂わせている海の家に後ろ髪を引かれながら休憩場所に向かってしばらく歩いて行くと……俺にとってはデジャブとも呼べる様なやり取りが目の前で繰り広げられる事になった……
「うふふふふふふ……!汚らわしいゴミ虫共はこの場で始末してあげます……!」
「私のカメラに気安く触ったその罪!徹底的にお仕置きしてやるってもんですよ!」
「エルアちゃん!私達もバンバン撃ち込んであげちゃおうね!」
「いや、これ以上は流石にマズくありませんか!?って、フィオ?!」
「ヘッ、面白そうな事をしてんじゃねぇか!オレも混ぜやがれ!」
「ま、待つんだフィオ!君まで加勢してしまったら大変な事になるだろ!」
「……九条透……あの者達には考える力と言う物が備わっていないのか……?」
「……多分……知力そのものが存在してないんだろ……」
「ふ、2人共!ボーっとしてないで彼女達を止めるのを手伝って下さい!」
慌てた様子のルゥナさんに手を引かれて渋々皆の所に向かった俺は、折角の忠告を無視したせいで海に叩き込まれてウォーシューター撃ち込まれまくっているバカ達を少しだけ放置してから救出する事にするのだった……
それからしばらくして、海から上がって来て涙目になりながら一目散に逃げていくバカ2人の姿を呆れながら見送っていると不意に背中を誰かにトントンと叩かれた。
「ん?……あっ、戻って来てたのか2人共。」
「うむ、ついさっきな。そんな事よりもお主達は何をしておったんじゃ?」
「何をって……悪い奴らをこらしめてた……みたいな?そっちはどんな感じなんだ。例の場所にはちゃんと行ってきたんだよな?特に問題とか起きてなかったか?」
「えぇ、心配しなくても平和そのものって感じだったわよ。」
「そうじゃのう。お主が巻き込まれそうな厄介事が発生する気配も無かったから安心するが良い。」
「そうか……分かった、教えてくれてありがとうな。」
「いーえ、どういたしまして。」
レミやユキとそんなやり取りをしていると、ようやく落ち着きを取り戻したらしいルゥナさんが俺達の所にやって来た。
「皆さん、お昼ご飯の準備が出来ましたよ。」
「おぉ、そうじゃったか!待たせてしまってすまんのう。」
「いえいえ、それではどうぞこちらへ。」
さっきの事など無かったかの様にケロッとしている皆と昼飯を食べる事にした後、神様としての力も補充して元気になったレミとユキも交えながら陽が暮れるまで海を楽しんだ俺達は迎えに来てくれた馬車に乗り込んで別荘へと戻って行くのだった。
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