おっさんの異世界生活は無理がある。
第461話
「ふふっ、それにしても学生時代にお世話になっていた恩師とまた出会えるとはね。これはもしかして運命と言うやつなのかな。」
「ロ、ロイドちゃん!そうやって先生をからかったらいけませんって何度も言ってるじゃないですか!もう!」
「おっと、これは失礼。ルゥナ先生があまりにも可愛らしいからついね。」
「だ、だからですねぇ~!」
「まぁまぁ、落ち着いて下さいルゥナ先生。ロイド君も、あまり彼女をからかったりしない様にお願いしますよ。」
「ふふっ、申し訳ありませんでした。」
「うぅ……失礼しました……」
楽しそうなやり取りをしていた3人が静かになってから数秒後、穏やかに微笑んだ学園長はうおっほんと咳払いをすると改めて俺達の方に向き直ってきた。
「それでは互いに挨拶も終わった事ですので、早速ではありますがクエストの詳細についてご説明をさせいて頂きます。まず、講師活動をして頂く日数ですが……」
「あっ、それについては聞いています。確か、休日を挟んで12日間でしたよね?」
「ほっほっほ、もうご存知でしたか。それならばこちらの用紙をお受け取り下さい。活動して頂く日の予定表になります。皆様にはソコに書いてある自習の時間に冒険者としての活動について生徒達に授業をして頂きたいと思っております。」
「なるほど……あの、授業の内容って言うのは具体的にどうしたら……?」
「えっと、それにつきましては皆さんにお任せしたいと考えていまして……」
「お、お任せですか?」
「は、はい!あっ、でもそこまで深く考えて頂かなくても大丈夫ですよ!皆さんには冒険者になる為にはどんな事をしたら良いのか、そしてこれまでにどんな活動をしてきたのかという事を実体験を交えながら説明していただければそれで構いません!」
「そ、そうですか……」
うおおおお……!グッと両腕を体の真ん中に寄せて来てるから色々と凄いっ……!って、何を考えてるんだ俺は!初対面の人を相手に失礼だろうがっ!このバカ野郎!
「……?」
「あっ、おじさんの事はお気になさらず。後できちんとお説教しておきますので。」
「お、お説教……ですか?あの、それはどうして……」
「ルゥナ先生、すまないが今はクエストの説明を先に進めてくれるかな。」
「……ロイドちゃんがそう言うなら、分かりました……?」
不思議そうに小首を傾げているルゥナ先生にドキッとしながらこの後に待っている展開について考えた俺は……うん、色々と諦めて運命を受け入れる事にした……
「それでは次に講師としての活動が終わった後の事になるんですが、その時が来たら職員室に寄ってもらっても良いでしょうか?どの様な授業を行ったのかをお聞きしておきたいので……その後はご自由に行動して頂いても構いません。」
「……学園内を自由に動き回っても良いの?」
「はい、ある程度は立ち入り禁止の場所がありますけどソレ以外はご自由にどうぞ。正門が閉まる夜8時までに学園を出て頂ければ問題はありません。」
「ふふっ、それならば部活動をしている皆を会う事が出来そうだね。」
「わくわく。」
「えへへ、楽しみですね!」
「ほっほっほ、そう言えば皆様は学園内にお知り合いが居たんでしたな。」
「えぇ、彼らに会えると思うと今から胸が高鳴ります。」
「そうですか、それは良かったですね。ルゥナ先生、クエストの説明はこれぐらいにしてそろそろ次へ……」
「あっ、はい!それでは皆さん、これから学園内をご案内したいと思いますので私の後について来てもらっても良いですか?まぁ、ここの卒業生であるロイドちゃんには必要は無いと思うんだけどね。」
「ふふっ、そんな事は無いよ。それにルゥナ先生と一緒に学園内を歩けるんだ、この素敵な機会を失う訳にはいかないだろ。」
「こ、こら!そうやって先生をからかっちゃいけません!さ、さぁ行きますよ!」
「……お前、いい加減にしないと後ろから刺されんぞ。」
「おっと、まさかその台詞を九条さんから言われてしまうとはね。」
「はぁ?どういう意味だよ?」
「さぁ、どういう意味だろうね。」
「……なんじゃそりゃ。」
不敵に笑いながらルゥナさんの後を追い始めたロイドの言動にため息を零しながら学園長の方を向いた俺は、小さくお辞儀をしてから皆と廊下に出て行くのだった。
「ロ、ロイドちゃん!そうやって先生をからかったらいけませんって何度も言ってるじゃないですか!もう!」
「おっと、これは失礼。ルゥナ先生があまりにも可愛らしいからついね。」
「だ、だからですねぇ~!」
「まぁまぁ、落ち着いて下さいルゥナ先生。ロイド君も、あまり彼女をからかったりしない様にお願いしますよ。」
「ふふっ、申し訳ありませんでした。」
「うぅ……失礼しました……」
楽しそうなやり取りをしていた3人が静かになってから数秒後、穏やかに微笑んだ学園長はうおっほんと咳払いをすると改めて俺達の方に向き直ってきた。
「それでは互いに挨拶も終わった事ですので、早速ではありますがクエストの詳細についてご説明をさせいて頂きます。まず、講師活動をして頂く日数ですが……」
「あっ、それについては聞いています。確か、休日を挟んで12日間でしたよね?」
「ほっほっほ、もうご存知でしたか。それならばこちらの用紙をお受け取り下さい。活動して頂く日の予定表になります。皆様にはソコに書いてある自習の時間に冒険者としての活動について生徒達に授業をして頂きたいと思っております。」
「なるほど……あの、授業の内容って言うのは具体的にどうしたら……?」
「えっと、それにつきましては皆さんにお任せしたいと考えていまして……」
「お、お任せですか?」
「は、はい!あっ、でもそこまで深く考えて頂かなくても大丈夫ですよ!皆さんには冒険者になる為にはどんな事をしたら良いのか、そしてこれまでにどんな活動をしてきたのかという事を実体験を交えながら説明していただければそれで構いません!」
「そ、そうですか……」
うおおおお……!グッと両腕を体の真ん中に寄せて来てるから色々と凄いっ……!って、何を考えてるんだ俺は!初対面の人を相手に失礼だろうがっ!このバカ野郎!
「……?」
「あっ、おじさんの事はお気になさらず。後できちんとお説教しておきますので。」
「お、お説教……ですか?あの、それはどうして……」
「ルゥナ先生、すまないが今はクエストの説明を先に進めてくれるかな。」
「……ロイドちゃんがそう言うなら、分かりました……?」
不思議そうに小首を傾げているルゥナ先生にドキッとしながらこの後に待っている展開について考えた俺は……うん、色々と諦めて運命を受け入れる事にした……
「それでは次に講師としての活動が終わった後の事になるんですが、その時が来たら職員室に寄ってもらっても良いでしょうか?どの様な授業を行ったのかをお聞きしておきたいので……その後はご自由に行動して頂いても構いません。」
「……学園内を自由に動き回っても良いの?」
「はい、ある程度は立ち入り禁止の場所がありますけどソレ以外はご自由にどうぞ。正門が閉まる夜8時までに学園を出て頂ければ問題はありません。」
「ふふっ、それならば部活動をしている皆を会う事が出来そうだね。」
「わくわく。」
「えへへ、楽しみですね!」
「ほっほっほ、そう言えば皆様は学園内にお知り合いが居たんでしたな。」
「えぇ、彼らに会えると思うと今から胸が高鳴ります。」
「そうですか、それは良かったですね。ルゥナ先生、クエストの説明はこれぐらいにしてそろそろ次へ……」
「あっ、はい!それでは皆さん、これから学園内をご案内したいと思いますので私の後について来てもらっても良いですか?まぁ、ここの卒業生であるロイドちゃんには必要は無いと思うんだけどね。」
「ふふっ、そんな事は無いよ。それにルゥナ先生と一緒に学園内を歩けるんだ、この素敵な機会を失う訳にはいかないだろ。」
「こ、こら!そうやって先生をからかっちゃいけません!さ、さぁ行きますよ!」
「……お前、いい加減にしないと後ろから刺されんぞ。」
「おっと、まさかその台詞を九条さんから言われてしまうとはね。」
「はぁ?どういう意味だよ?」
「さぁ、どういう意味だろうね。」
「……なんじゃそりゃ。」
不敵に笑いながらルゥナさんの後を追い始めたロイドの言動にため息を零しながら学園長の方を向いた俺は、小さくお辞儀をしてから皆と廊下に出て行くのだった。
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