おっさんの異世界生活は無理がある。
第425話
「アリシアさん!そうです、良い感じで滑れてますよ!頑張って下さい!」
「お姉様!その調子ですよ!ほら、もっと九条さんの手をギュッと握って下さい!」
「シ、シアン!?な、何を言ってって、あわわ……きゃあっ!」
「うおっと!……だ、大丈夫か?」
「え、えぇ……すみません、ご迷惑をお掛けしてしまって……」
「あぁいや、別にそんな風に思ってないから気にしない良いから。それよりもほら、さっきより上達してきてるんだからその感覚を忘れない内に練習しとこうぜ。」
「わ、分かりました!よろしくお願いします!」
ラウザさんの店から歩いて十数分ぐらいした所にあるメチャクチャ広々としているスキー場にやって来てから1時間後、スノードをどうにかこうにか乗りこなせる様になった俺はクアウォートの時と同様にアリシアさんの指導係をやる事になっていた。
「はっはっは!お主達、知らぬ者から見ればまるで恋人同士みたいじゃぞ。」
「こ、こいびっ!?そ、そんな……!」
「アホレミ、無駄にアリシアさんを困らせるんじゃねぇ……って、何だその目は?」
「見て分からんか?お主の反応に呆れておるんじゃよ……」
「はぁ?呆れたいのはこっちだっての……あっ、そう言えばロイド達は?さっきから姿が見えないが何処に」
「「「「きゃ~!ロイド様~!ソフィ様~!」」」」
「……おじさん、皆さんはあっちにある特別コースを滑っています。」
「……うん、だろうな。」
肩を落としてため息を零しながら歓声が聞こえてきた方に視線を向けてみると……そこにはスキーウェアを着た沢山の女の子達が群がっていて、彼女達が見つめている先には華麗にトリックを決めながら滑り降りて来る2つの人影があった訳でして……
「おぉ、流石はロイドとソフィじゃ。もうスノードを乗りこなしておるんじゃな。」
「乗りこなしてるって言うか……上達っぷりがマジでえげつなさすぎだろ……それにアイツ等、この短期間でどんだけの女の子からモテまくってんだよ……」
「はっはっは!お主には到底出来ぬ芸当じゃな!」
「や、やかましい!俺だって本気を出せばだな、女の子をキャーキャー言わせる事が出来るっつんだよ!」
「ほほぅ……それならば今、実際にやってみせてもらおうではないか。」
「い、今!?いや、今はちょっと……ほら、俺にはアリシアさんにスノードの扱いを教えるって役目があるから……うん、ちょっと無理そうだな!いやぁ、残念だ!」
「……おじさん、自分で言ってて悲しくならないんですか?」
「な、何がだ!?俺はただ真実を告げているだけだ!それ以上でも以下でもないっ!よしっ!お喋りはこれぐらいにしてアリシアさん!練習にもど……アリシアさん?」
「……何でしょうか?」
「あ、いやその………俺の勘違いかもしれないんだけど……もしかして、怒って」
「怒っていません!私は普通です。」
「そ、そうか?いやでも……」
「無駄口はそれぐらいにして下さい。練習、再開するんですよね。何時までお喋りを続けるつもりですか?時間を無駄にするのは好きじゃないですが。」
「は、はい……すみませんでした……」
「……皆さん、私達は少し離れていましょうか。」
「……そうですね。お2人の邪魔をしてはいけませんし。」
「うむ、それではな!」
「は、へっ?!」
「九条さん、よそ見をしている暇はありません。さぁ、練習を。」
「りょ、了解しました……」
こうして俺は、何故か不機嫌になってしまったアリシアさんに厳しく文句を言われながらスノードの扱いを教える事になるのだった……って、どうしてこうなった!?
「お姉様!その調子ですよ!ほら、もっと九条さんの手をギュッと握って下さい!」
「シ、シアン!?な、何を言ってって、あわわ……きゃあっ!」
「うおっと!……だ、大丈夫か?」
「え、えぇ……すみません、ご迷惑をお掛けしてしまって……」
「あぁいや、別にそんな風に思ってないから気にしない良いから。それよりもほら、さっきより上達してきてるんだからその感覚を忘れない内に練習しとこうぜ。」
「わ、分かりました!よろしくお願いします!」
ラウザさんの店から歩いて十数分ぐらいした所にあるメチャクチャ広々としているスキー場にやって来てから1時間後、スノードをどうにかこうにか乗りこなせる様になった俺はクアウォートの時と同様にアリシアさんの指導係をやる事になっていた。
「はっはっは!お主達、知らぬ者から見ればまるで恋人同士みたいじゃぞ。」
「こ、こいびっ!?そ、そんな……!」
「アホレミ、無駄にアリシアさんを困らせるんじゃねぇ……って、何だその目は?」
「見て分からんか?お主の反応に呆れておるんじゃよ……」
「はぁ?呆れたいのはこっちだっての……あっ、そう言えばロイド達は?さっきから姿が見えないが何処に」
「「「「きゃ~!ロイド様~!ソフィ様~!」」」」
「……おじさん、皆さんはあっちにある特別コースを滑っています。」
「……うん、だろうな。」
肩を落としてため息を零しながら歓声が聞こえてきた方に視線を向けてみると……そこにはスキーウェアを着た沢山の女の子達が群がっていて、彼女達が見つめている先には華麗にトリックを決めながら滑り降りて来る2つの人影があった訳でして……
「おぉ、流石はロイドとソフィじゃ。もうスノードを乗りこなしておるんじゃな。」
「乗りこなしてるって言うか……上達っぷりがマジでえげつなさすぎだろ……それにアイツ等、この短期間でどんだけの女の子からモテまくってんだよ……」
「はっはっは!お主には到底出来ぬ芸当じゃな!」
「や、やかましい!俺だって本気を出せばだな、女の子をキャーキャー言わせる事が出来るっつんだよ!」
「ほほぅ……それならば今、実際にやってみせてもらおうではないか。」
「い、今!?いや、今はちょっと……ほら、俺にはアリシアさんにスノードの扱いを教えるって役目があるから……うん、ちょっと無理そうだな!いやぁ、残念だ!」
「……おじさん、自分で言ってて悲しくならないんですか?」
「な、何がだ!?俺はただ真実を告げているだけだ!それ以上でも以下でもないっ!よしっ!お喋りはこれぐらいにしてアリシアさん!練習にもど……アリシアさん?」
「……何でしょうか?」
「あ、いやその………俺の勘違いかもしれないんだけど……もしかして、怒って」
「怒っていません!私は普通です。」
「そ、そうか?いやでも……」
「無駄口はそれぐらいにして下さい。練習、再開するんですよね。何時までお喋りを続けるつもりですか?時間を無駄にするのは好きじゃないですが。」
「は、はい……すみませんでした……」
「……皆さん、私達は少し離れていましょうか。」
「……そうですね。お2人の邪魔をしてはいけませんし。」
「うむ、それではな!」
「は、へっ?!」
「九条さん、よそ見をしている暇はありません。さぁ、練習を。」
「りょ、了解しました……」
こうして俺は、何故か不機嫌になってしまったアリシアさんに厳しく文句を言われながらスノードの扱いを教える事になるのだった……って、どうしてこうなった!?
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