おっさんの異世界生活は無理がある。
第418話
目を覚ましてすぐに体の調子が良くなっている事を実感した俺は、思わず小躍りをしそうになりながら身支度を整えると寝室を後にして同じ様に温泉の効果にビックリしていた皆とリビングで合流するのだった。
それからすぐに宿屋を後にして大通りで朝飯を食べ終えた俺達は、雪像の展覧会が行われている山の方に向かって歩き始めた。
「ご主人様!一体どんな雪像があるのか、今からワクワクしますね!」
「あぁ、斡旋所の人が今年はマジで色々な雪像があるって言ってたもんな。」
「モンスターから始まり、果ては小説に出て来る登場人物まで並んでいるらしいね。もしかしたら闘技場の王者と呼ばれる人の雪像もあるかもしれないよ。」
「……ぱぱの像、あるかな。」
「はっはっは!もし存在するならば絶対に拝んでおきたいのう!」
「おーっほっほっほ!それでしたら、ロイド様の雪像もあるはずですわよね!」
「いや、あったら嬉しいですけど……流石に無いと思いますよ……ね?」
「ライルさん、そこはシッカリと断言してくれよ……」
「九条様!希望を捨ててはいけませんわ!ロイド様はこの世界の宝石!きっと!雪像として輝きを放っているに違いありません!」
「ふふっ、そんな風に言われてしまうと私も少し期待をしてしまうかな。」
「いやいや、裏切られるだけの期待はしなくて良いからな……って、もしかして……あの建物が展覧会がやってる所………なのか?」
「そ、そうだと思いますけど………何と言うか……凄い……ですね………」
「……あぁ……」
雪山に続いている道がある巨大な門のすぐ近くに、氷で造られたっぽいバカでかい屋敷みたいなもんを発見した俺達は、大通りの途中で足を止めてしまっていた。
「なるほど、あの建物ならば雪像の保存もバッチリ出来ますわね。」
「うむ、それにしてもまぁ……入るには少しばかり勇気が必要かのう。」
「えぇ、それと防寒着もですね……どうします?宿に戻って上着とか持ってきた方が良いでしょうか?」
「……とりあえず、近くまで行ってどんな感じなのか確認してみようぜ。」
「そ、そうですね!建物の中に入って行く人達も、そこまでの厚着をしている訳でもなさそうですし!」
……冬の時期にだけ入れるダンジョンの事を不意に思い出しながら建物に近寄って行くと、出入口の所に大きな看板を発見したので俺達はそれを読んでみる事にした。
「えっと……建物内は雪像が壊れるのを防ぐ為に温度が低くなっております。入浴の直後、また薄着でのご来場は体調を崩す可能性がありますのでお控え下さい……まぁ一応はそれなりに暖かい格好もしてきてるから……多分、大丈夫だよな?」
「あぁ、心配する必要は無いんじゃないかな。これだけの人数が居るんだ、もし仮に寒いと感じたとしても……えいっ。」
「うおっ!?ちょっ、ロ、ロイドさん!?」
「ふふっ、こうしてくっついていれば寒さなんて紛れてしまうだろ?」
「い、いや、確かにそうかもしれんが……ひっ!?」
「……九条様?ロイド様と……何を………していらっしゃるんですか?」
「九条さん……良いですね……ロイドさんの温もりを感じられて……!」
「ま、待て!落ち着け!ほらロイド!早く離れろ!俺はまだ寒くないから!」
「おや、そうなのかい?じゃあ、寒くなったら何時でも私に言ってね。」
「わ、分かった!分かったから!」
左腕に抱き着いて来たロイドを何とか引っぺがして命の危機から脱した事にホッと胸を撫で下ろしていると……
「はぁ……おじさんたっら、何時になったらこういう事に慣れるんでしょうか?」
「一生無理なのではないか?そもそも、九条は基本的にヘタレじゃからな。」
「……そこの2人、ふざけた事ばっか言ってるとこの中に置いてっちまうからな。」
「ふっ、やれるもんならやってみるが良い!マホ!」
「はい!了解です!そりゃ!」
「お、おい!今度はお前達かよ!?って、ソフィまで!?」
「……皆ばっかりズルい。」
「いやいや!別にズルかねぇだろ!あぁもう、とっとと行くぞ!」
両隣にマホとレミ、そして何故だか背後をソフィに取られてしまった俺は逃げ出す様にして早足で建物の中に入って行くのだった!
それからすぐに宿屋を後にして大通りで朝飯を食べ終えた俺達は、雪像の展覧会が行われている山の方に向かって歩き始めた。
「ご主人様!一体どんな雪像があるのか、今からワクワクしますね!」
「あぁ、斡旋所の人が今年はマジで色々な雪像があるって言ってたもんな。」
「モンスターから始まり、果ては小説に出て来る登場人物まで並んでいるらしいね。もしかしたら闘技場の王者と呼ばれる人の雪像もあるかもしれないよ。」
「……ぱぱの像、あるかな。」
「はっはっは!もし存在するならば絶対に拝んでおきたいのう!」
「おーっほっほっほ!それでしたら、ロイド様の雪像もあるはずですわよね!」
「いや、あったら嬉しいですけど……流石に無いと思いますよ……ね?」
「ライルさん、そこはシッカリと断言してくれよ……」
「九条様!希望を捨ててはいけませんわ!ロイド様はこの世界の宝石!きっと!雪像として輝きを放っているに違いありません!」
「ふふっ、そんな風に言われてしまうと私も少し期待をしてしまうかな。」
「いやいや、裏切られるだけの期待はしなくて良いからな……って、もしかして……あの建物が展覧会がやってる所………なのか?」
「そ、そうだと思いますけど………何と言うか……凄い……ですね………」
「……あぁ……」
雪山に続いている道がある巨大な門のすぐ近くに、氷で造られたっぽいバカでかい屋敷みたいなもんを発見した俺達は、大通りの途中で足を止めてしまっていた。
「なるほど、あの建物ならば雪像の保存もバッチリ出来ますわね。」
「うむ、それにしてもまぁ……入るには少しばかり勇気が必要かのう。」
「えぇ、それと防寒着もですね……どうします?宿に戻って上着とか持ってきた方が良いでしょうか?」
「……とりあえず、近くまで行ってどんな感じなのか確認してみようぜ。」
「そ、そうですね!建物の中に入って行く人達も、そこまでの厚着をしている訳でもなさそうですし!」
……冬の時期にだけ入れるダンジョンの事を不意に思い出しながら建物に近寄って行くと、出入口の所に大きな看板を発見したので俺達はそれを読んでみる事にした。
「えっと……建物内は雪像が壊れるのを防ぐ為に温度が低くなっております。入浴の直後、また薄着でのご来場は体調を崩す可能性がありますのでお控え下さい……まぁ一応はそれなりに暖かい格好もしてきてるから……多分、大丈夫だよな?」
「あぁ、心配する必要は無いんじゃないかな。これだけの人数が居るんだ、もし仮に寒いと感じたとしても……えいっ。」
「うおっ!?ちょっ、ロ、ロイドさん!?」
「ふふっ、こうしてくっついていれば寒さなんて紛れてしまうだろ?」
「い、いや、確かにそうかもしれんが……ひっ!?」
「……九条様?ロイド様と……何を………していらっしゃるんですか?」
「九条さん……良いですね……ロイドさんの温もりを感じられて……!」
「ま、待て!落ち着け!ほらロイド!早く離れろ!俺はまだ寒くないから!」
「おや、そうなのかい?じゃあ、寒くなったら何時でも私に言ってね。」
「わ、分かった!分かったから!」
左腕に抱き着いて来たロイドを何とか引っぺがして命の危機から脱した事にホッと胸を撫で下ろしていると……
「はぁ……おじさんたっら、何時になったらこういう事に慣れるんでしょうか?」
「一生無理なのではないか?そもそも、九条は基本的にヘタレじゃからな。」
「……そこの2人、ふざけた事ばっか言ってるとこの中に置いてっちまうからな。」
「ふっ、やれるもんならやってみるが良い!マホ!」
「はい!了解です!そりゃ!」
「お、おい!今度はお前達かよ!?って、ソフィまで!?」
「……皆ばっかりズルい。」
「いやいや!別にズルかねぇだろ!あぁもう、とっとと行くぞ!」
両隣にマホとレミ、そして何故だか背後をソフィに取られてしまった俺は逃げ出す様にして早足で建物の中に入って行くのだった!
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