おっさんの異世界生活は無理がある。
第249話
「……九条さんと仰いましたね。」
「は、はい!」
「先ほどは娘が危ない所を助けて頂いたそうで、非常に感謝しております。」
「い、いえ!困っている人を助けるのは当然の事ですから!」
「……なるほど、当然の事ですか。」
……えっ、それってどういうリアクションなんですか?表情が全然読み取れなくてマジで怖すぎなんですけど!?ど、どう答えれば良かったんだ……!
「皆さん、もしよろしければそちらのソファーにお座り下さい。」
「あ、いやでも俺達って水着……」
「まぁまぁ、ここはシャーリーさんのお言葉に甘えさせて頂こうじゃないか。」
「そうですわね。折角のご厚意を無下にする訳には参りませんからね。」
「えっと、九条さんは私達とは別のソファーの方が良いですよね?」
「……悪いが、そうしてくれると助かる。」
「あっ、それだとスペースが足りないので私はおじさんの隣に座りますね!」
「おう、分かった。」
「……即答されるとそれはそれで腹が立ちますね。」
「いや、そこはお前の隣には安心して居られるっていう解釈でもしといてくれ。」
「ま、まぁそう言われると少しだけ嬉しいですけど……」
微妙にニヤニヤしてるマホを横目で見ていた俺は、皆が腰を下ろしたのとは反対側にあるソファーに座りラウザさん達の方を向いたんだが……うぅ、やっぱあの2人の眼差しが鋭すぎて怖いんだが……ってか、そんなに睨まれる様な事をしたか俺は?
「もう、お父様もお母様も九条さん達に威圧的な視線を送らないで下さい。」
「……そ、そんな事をしているつもりは無かったんだが。」
「えぇ、いつも通りにしているはずなのだけれど……」
「お2人共、お客様が訪ねて来て緊張しているのは分かりますがもう少し表情に気を配らないと皆さんが怯えてしまいますよ。」
「ふふっ、そんな心配しなくても大丈夫だよシアン。」
「えぇ、お2人の普段の表情と言動が初対面の方には威圧的に取られてしまうという事はちゃんと理解しておりますからね。」
「あ、あはは……そんな風に言ったら失礼ですよ。ですよね九条さん、マホさん。」
「そ、そうだな!うん、だって別に威圧的だなんて思ってなかったからな!」
「そ、そうですよリリアさん!ラウザさんとシャーリーさんが良い人達だって事は、すぐ分かりましたからね!」
「ど、どうも……ありがとうございます……」
「そのお言葉、感謝致しますわ。」
まさかの真実を聞いてマホとこっそり目を合わせながら苦笑いを浮かべていると、ラウザさんが急に手を2回ほど叩き始めた?
「ラウザ様、お呼びでしょうか。」
いきなりの事にどうしたのかと不思議に思っていたその時、俺達とラウザさん達の間にあった扉がガチャッと開いて1人の男性が姿を現した。
「すまないが、急いで例の物を持ってきてくれるか。」
「ハッ、かしこまりました。ですがその前に、皆様の足のサイズを測らせて頂いてもよろしいでしょうか。」
「あ、足のサイズですか?それはまぁ……別に良いよな?」
「あぁ、全然問題ないよ。」
「私も問題ありませんわ。」
「よ、よく分かりませんけど……私も大丈夫です。」
「平気。」
「私も平気です!」
「ありがとうございます。それでは……」
男性がチラッと後方に視線を送ると、扉の奥から数人の女性がメジャーらしき物を持って来て俺達の足のサイズを測り始めた……しばらくして無事に測定が終わると、男性と女性達は深々とお辞儀をしてから部屋に戻って行ってしまった。
「……おじさん、さっきのはどういう意味があったんですかね。」
「分からんが……足のサイズを測られたって事は、何か履く物を渡されるんだろうなとは思うけどな。」
「うーん……一体、それって何なんでしょうか。」
「さぁな……とりあえず待ってみようぜ。」
「皆様、お待たせしました。」
いや、全然待ってないですから!なんて思ってる間に俺達の目の前にあるテーブルに少し大きめの箱を置いてきた男性と女性達は………何故か同じ箱をアリシアさんとシアンに手渡して出て来た部屋に引っ込んでいった。
「お父様、もしかしてコレは……」
「そうだ。未だに不慣れなお前達にも渡しておく必要があると思ってな。」
「た、確かに不慣れではありますが……どうして今………」
「あのー……お話をしている所で申し訳ないんですが……説明を……」
「……すみません。どうぞ、お開けになって下さい。」
「は、はぁ………」
困惑しながら目の前に置かれた箱の蓋に触れた俺は、皆と目を合わせてからそれをゆっくり開けていった………
「……これは……編み上げのサンダル……に、見えるね。」
「はい、確かにロイド様の仰る通りなのですが……」
「……これは何?」
「そちらはクアウォートの斡旋所と共同開発した商品になります。」
「あっ!それってもしかして、下の階で貸し出しているっていう?」
「えっ?でもそれって確か……在庫が無いって話だったんじゃ……」
「何かあった時の為、予備として幾つか残してあるんです。」
「あぁ、そういう事でしたか………いや、でもどうしてそれを俺達に?」
「アリシアさんを助けで頂いたお礼………そう申し上げたいのですが、実は貴方達にお願いしたい事がございますの。」
「お、お願いですか?」
「はい。貴方達にはこれから娘達と一緒に海に行って頂き、そちらの商品の扱い方を教え込んでもらいたいのです。」
「お、お母様?!突然何を言っているのですか!?」
「そ、そうですよ!急にそんなお願いをしたら皆さんにご迷惑ですよ!」
「そんな事は分かっています。ですがそうでもしないと、貴女達がそれを使いこなす事は不可能に近いですよね。」
「そ、それは………」
「うぅ………」
「………すみません、いまいち状況が呑み込めないんですけど。」
シャーリーさんの言葉を聞いてうつ向いてしまった2人をチラッと見ながら小さく手を上げると、ラウザさんが咳払いをしながら俺達に目を向けた。
「……申し訳ありません、詳しくご説明を致します。そちらにあるのは先ほどもお話をした通り、私達と斡旋所が共同で開発した商品で海上や海中を移動する事が出来るシュダールと言う商品になります。」
「えっ、海上や海中って……本当にそんな事が出来るんですか?」
「はい。シュダールに魔力を注ぎ込めばある程度は自由に動く事が出来ます。」
「ある程度か……魔力の量を調整すれば更に自由に動けるようになるんですか?」
「勿論、その為にはかなりの技術は必要となると思いますが。」
「あらあら、随分と面白そうな代物ですわね。」
「そ、そうですね……でも、こんなに凄い物ってそうそう作れないのでは?」
「えぇ、ですので1日で貸し出せる数は最大で10足までになっています。」
「10足だけって……そりゃ昼頃に来たってないはずだよな………」
「あ、あの!そんな希少な物をどうしておじさん達に?さっき聞いたお願いと関係があるんだとは思うんですけど………」
「あぁ、アリシアさんとシアンさんに教えて頂きたいって……でも、何故ですか?」
「……非常に申し上げにくいのですが……娘達はシュダールの扱いが非常に……」
「下手なんです。それはもう絶望的なぐらいに。」
「で、ですからそれは!……それは………」
「だ、だって……海の上を歩くだなんて……難しすぎですよ……‥」
どよ~ん……って言葉が背中から浮いてきそうなぐらいしょんぼりしている2人を見ていた俺は、顔を引きつらせながら静かにため息をこぼしていた。
「あの……アリシアさんもシアンさんも乗り気では無い様ですし、無理にやらせなくても良いのでは?」
「いえ、魔力の扱いに関してはこれまで大目に見てきましたが流石に取り扱っている商品を使いこなせないのは問題です。ですので、ご迷惑だとは思いますが娘達の為に協力をしてはもらえませんか?……ほら、貴女達もお願いをなさい。」
「………お願い、致します。」
「うぅ………お願い致します……」
うーん、これだけの店を経営している家族を持つのって本当に大変なんだなぁ……ってそうじゃねぇや………さてと、どうしたもんかねぇ。
「……私は別に構いませんわよ。」
「……ライル……さん?」
「学生の頃から常々思っていましたの。ロイド様のライバルを名乗るおつもりなら、魔力の扱いぐらいまともになってもらいませんとって。」
「そ、そんな事を思ってましたの?!」
「ふふっ、それなら私も力を貸すとしようかな。ライバルが成長すれば私自身の成長にも繋がると思うからね。」
「だ、だったら私も協力します!アリシアさんと、シアンさんの為に!」
「ロイドさん……ライルさんも………」
「……まぁ、だったら俺も出来る範囲で協力するよ。こんなに良い物を貸してくれる訳だしな。」
「うん、早く使いたい。戦闘の幅が広がりそう。」
「ソフィはそればっかりか!」
「私はお2人と一緒で魔力の扱いがあまり上手ではないので、頑張って応援したいと思います!」
「……さぁ貴女達、皆様がこれだけ仰ってくれているのにまだ文句をいいますか。」
「せっかくのご厚意、甘えるべきだと考えるがどうだ。」
俺達の顔、ラウザさんとシャーリーさんの顔、そして互いの顔を静かに見つめてた姉妹は揃って頷くと、力強い視線を真っすぐぶつけてきた。
「分かりましたわ!皆様、よろしくお願い致しますわ!」
「よろしくお願い致します!」
「おーっほっほっほ!ロイド様と私達の胸を好きなだけ借りると良いですわ!」
「……くっ!」
「はいそこ、折角のシーンを煽って台無しにしない。」
「さて、それじゃあ早速だが海に向かうとしようか。」
「おう、そうだな。」
俺達は箱の中からシュダールを取り出しサンダルから履き替えると、ラウザさんとシャーリーさんにお礼を言ってから店を後にして海岸に戻って行くのだった。
「は、はい!」
「先ほどは娘が危ない所を助けて頂いたそうで、非常に感謝しております。」
「い、いえ!困っている人を助けるのは当然の事ですから!」
「……なるほど、当然の事ですか。」
……えっ、それってどういうリアクションなんですか?表情が全然読み取れなくてマジで怖すぎなんですけど!?ど、どう答えれば良かったんだ……!
「皆さん、もしよろしければそちらのソファーにお座り下さい。」
「あ、いやでも俺達って水着……」
「まぁまぁ、ここはシャーリーさんのお言葉に甘えさせて頂こうじゃないか。」
「そうですわね。折角のご厚意を無下にする訳には参りませんからね。」
「えっと、九条さんは私達とは別のソファーの方が良いですよね?」
「……悪いが、そうしてくれると助かる。」
「あっ、それだとスペースが足りないので私はおじさんの隣に座りますね!」
「おう、分かった。」
「……即答されるとそれはそれで腹が立ちますね。」
「いや、そこはお前の隣には安心して居られるっていう解釈でもしといてくれ。」
「ま、まぁそう言われると少しだけ嬉しいですけど……」
微妙にニヤニヤしてるマホを横目で見ていた俺は、皆が腰を下ろしたのとは反対側にあるソファーに座りラウザさん達の方を向いたんだが……うぅ、やっぱあの2人の眼差しが鋭すぎて怖いんだが……ってか、そんなに睨まれる様な事をしたか俺は?
「もう、お父様もお母様も九条さん達に威圧的な視線を送らないで下さい。」
「……そ、そんな事をしているつもりは無かったんだが。」
「えぇ、いつも通りにしているはずなのだけれど……」
「お2人共、お客様が訪ねて来て緊張しているのは分かりますがもう少し表情に気を配らないと皆さんが怯えてしまいますよ。」
「ふふっ、そんな心配しなくても大丈夫だよシアン。」
「えぇ、お2人の普段の表情と言動が初対面の方には威圧的に取られてしまうという事はちゃんと理解しておりますからね。」
「あ、あはは……そんな風に言ったら失礼ですよ。ですよね九条さん、マホさん。」
「そ、そうだな!うん、だって別に威圧的だなんて思ってなかったからな!」
「そ、そうですよリリアさん!ラウザさんとシャーリーさんが良い人達だって事は、すぐ分かりましたからね!」
「ど、どうも……ありがとうございます……」
「そのお言葉、感謝致しますわ。」
まさかの真実を聞いてマホとこっそり目を合わせながら苦笑いを浮かべていると、ラウザさんが急に手を2回ほど叩き始めた?
「ラウザ様、お呼びでしょうか。」
いきなりの事にどうしたのかと不思議に思っていたその時、俺達とラウザさん達の間にあった扉がガチャッと開いて1人の男性が姿を現した。
「すまないが、急いで例の物を持ってきてくれるか。」
「ハッ、かしこまりました。ですがその前に、皆様の足のサイズを測らせて頂いてもよろしいでしょうか。」
「あ、足のサイズですか?それはまぁ……別に良いよな?」
「あぁ、全然問題ないよ。」
「私も問題ありませんわ。」
「よ、よく分かりませんけど……私も大丈夫です。」
「平気。」
「私も平気です!」
「ありがとうございます。それでは……」
男性がチラッと後方に視線を送ると、扉の奥から数人の女性がメジャーらしき物を持って来て俺達の足のサイズを測り始めた……しばらくして無事に測定が終わると、男性と女性達は深々とお辞儀をしてから部屋に戻って行ってしまった。
「……おじさん、さっきのはどういう意味があったんですかね。」
「分からんが……足のサイズを測られたって事は、何か履く物を渡されるんだろうなとは思うけどな。」
「うーん……一体、それって何なんでしょうか。」
「さぁな……とりあえず待ってみようぜ。」
「皆様、お待たせしました。」
いや、全然待ってないですから!なんて思ってる間に俺達の目の前にあるテーブルに少し大きめの箱を置いてきた男性と女性達は………何故か同じ箱をアリシアさんとシアンに手渡して出て来た部屋に引っ込んでいった。
「お父様、もしかしてコレは……」
「そうだ。未だに不慣れなお前達にも渡しておく必要があると思ってな。」
「た、確かに不慣れではありますが……どうして今………」
「あのー……お話をしている所で申し訳ないんですが……説明を……」
「……すみません。どうぞ、お開けになって下さい。」
「は、はぁ………」
困惑しながら目の前に置かれた箱の蓋に触れた俺は、皆と目を合わせてからそれをゆっくり開けていった………
「……これは……編み上げのサンダル……に、見えるね。」
「はい、確かにロイド様の仰る通りなのですが……」
「……これは何?」
「そちらはクアウォートの斡旋所と共同開発した商品になります。」
「あっ!それってもしかして、下の階で貸し出しているっていう?」
「えっ?でもそれって確か……在庫が無いって話だったんじゃ……」
「何かあった時の為、予備として幾つか残してあるんです。」
「あぁ、そういう事でしたか………いや、でもどうしてそれを俺達に?」
「アリシアさんを助けで頂いたお礼………そう申し上げたいのですが、実は貴方達にお願いしたい事がございますの。」
「お、お願いですか?」
「はい。貴方達にはこれから娘達と一緒に海に行って頂き、そちらの商品の扱い方を教え込んでもらいたいのです。」
「お、お母様?!突然何を言っているのですか!?」
「そ、そうですよ!急にそんなお願いをしたら皆さんにご迷惑ですよ!」
「そんな事は分かっています。ですがそうでもしないと、貴女達がそれを使いこなす事は不可能に近いですよね。」
「そ、それは………」
「うぅ………」
「………すみません、いまいち状況が呑み込めないんですけど。」
シャーリーさんの言葉を聞いてうつ向いてしまった2人をチラッと見ながら小さく手を上げると、ラウザさんが咳払いをしながら俺達に目を向けた。
「……申し訳ありません、詳しくご説明を致します。そちらにあるのは先ほどもお話をした通り、私達と斡旋所が共同で開発した商品で海上や海中を移動する事が出来るシュダールと言う商品になります。」
「えっ、海上や海中って……本当にそんな事が出来るんですか?」
「はい。シュダールに魔力を注ぎ込めばある程度は自由に動く事が出来ます。」
「ある程度か……魔力の量を調整すれば更に自由に動けるようになるんですか?」
「勿論、その為にはかなりの技術は必要となると思いますが。」
「あらあら、随分と面白そうな代物ですわね。」
「そ、そうですね……でも、こんなに凄い物ってそうそう作れないのでは?」
「えぇ、ですので1日で貸し出せる数は最大で10足までになっています。」
「10足だけって……そりゃ昼頃に来たってないはずだよな………」
「あ、あの!そんな希少な物をどうしておじさん達に?さっき聞いたお願いと関係があるんだとは思うんですけど………」
「あぁ、アリシアさんとシアンさんに教えて頂きたいって……でも、何故ですか?」
「……非常に申し上げにくいのですが……娘達はシュダールの扱いが非常に……」
「下手なんです。それはもう絶望的なぐらいに。」
「で、ですからそれは!……それは………」
「だ、だって……海の上を歩くだなんて……難しすぎですよ……‥」
どよ~ん……って言葉が背中から浮いてきそうなぐらいしょんぼりしている2人を見ていた俺は、顔を引きつらせながら静かにため息をこぼしていた。
「あの……アリシアさんもシアンさんも乗り気では無い様ですし、無理にやらせなくても良いのでは?」
「いえ、魔力の扱いに関してはこれまで大目に見てきましたが流石に取り扱っている商品を使いこなせないのは問題です。ですので、ご迷惑だとは思いますが娘達の為に協力をしてはもらえませんか?……ほら、貴女達もお願いをなさい。」
「………お願い、致します。」
「うぅ………お願い致します……」
うーん、これだけの店を経営している家族を持つのって本当に大変なんだなぁ……ってそうじゃねぇや………さてと、どうしたもんかねぇ。
「……私は別に構いませんわよ。」
「……ライル……さん?」
「学生の頃から常々思っていましたの。ロイド様のライバルを名乗るおつもりなら、魔力の扱いぐらいまともになってもらいませんとって。」
「そ、そんな事を思ってましたの?!」
「ふふっ、それなら私も力を貸すとしようかな。ライバルが成長すれば私自身の成長にも繋がると思うからね。」
「だ、だったら私も協力します!アリシアさんと、シアンさんの為に!」
「ロイドさん……ライルさんも………」
「……まぁ、だったら俺も出来る範囲で協力するよ。こんなに良い物を貸してくれる訳だしな。」
「うん、早く使いたい。戦闘の幅が広がりそう。」
「ソフィはそればっかりか!」
「私はお2人と一緒で魔力の扱いがあまり上手ではないので、頑張って応援したいと思います!」
「……さぁ貴女達、皆様がこれだけ仰ってくれているのにまだ文句をいいますか。」
「せっかくのご厚意、甘えるべきだと考えるがどうだ。」
俺達の顔、ラウザさんとシャーリーさんの顔、そして互いの顔を静かに見つめてた姉妹は揃って頷くと、力強い視線を真っすぐぶつけてきた。
「分かりましたわ!皆様、よろしくお願い致しますわ!」
「よろしくお願い致します!」
「おーっほっほっほ!ロイド様と私達の胸を好きなだけ借りると良いですわ!」
「……くっ!」
「はいそこ、折角のシーンを煽って台無しにしない。」
「さて、それじゃあ早速だが海に向かうとしようか。」
「おう、そうだな。」
俺達は箱の中からシュダールを取り出しサンダルから履き替えると、ラウザさんとシャーリーさんにお礼を言ってから店を後にして海岸に戻って行くのだった。
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