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おっさんの異世界生活は無理がある。

祐一

第112話

王都を出発してから数時間が経過して太陽も傾き出してきた頃、俺達はのんびりと馬車に揺られながら街の広場に到着した。その後はいつもの通り荷物を持って馬車を降りて御者の人に別れを告げて見送ると、俺は久しぶりの街を眺めながめながら体を大きく伸ばしていた。

「ふぅ・・・なんつーか、やっぱ見知った街ってのは落ち着くな。」

「ですね!この変わらない街の景色を見ていると帰って来たって実感します!」

「確かにな・・・はぁ、今日の晩飯どうしよう。」

「おやおや、街に到着して一番に考える事がそれかい?」

「いやだって、時間的にそろそろ腹が減ってきたろ?」

「うん。おなかすいた。」

「だろ?だからまぁ、とりあえず家に帰って荷物を置いたら晩飯の買い出しに行かないとな。家にはもう食材残ってねぇし。」

「そう言えば、旅行するからって全部使っちゃいましたね。」

「そうなんだよなぁ。だから・・・はぁ、あんだけ豪勢なホテル泊って帰って来たらすぐ飯の心配をしないといけないとか・・・やっぱり俺って庶民派だよね。」

「うーん、庶民派って言うか・・・専業主夫ですかね?お嫁さんいないですけど。」

「はいはい黙らっしゃい。とりあえずとっとと家に帰るぞ、流石に旅行の荷物持ったまま買い物に行きたくねぇからな。それに土産物を持ったまま出歩きたくないし。」

「了解です!って言いたい所ですが、1つ提案があるんですが良いですか?」

「・・・提案?」

「おや、何か良い案でもあるのかいマホ。」

「いえ別に良い案ってほどの事じゃないです。ただ今日は色々と疲れたので、どこかに食べに行きませんか?って言いたかったんです。」

「あぁそういう事か・・・外食ねぇ。」

「私はマホの案に賛成。」

「ふむ、それならば私のその案に賛成だ。九条さんはどうだい?」

「・・・まぁそうだな、今日ぐらいはどっか食べに行くか。俺も家に帰って晩飯作る気力もねぇしな。」

正直、今から晩飯を作る事になったって簡単な物しか出来ないからな。それなら
どっか美味い店に食べに行ったほうがまだマシだな。何より俺が楽だしな。

「それじゃあ皆さんの賛同が得られたという事で、お家に帰って荷物を置いたら
晩御飯を食べに行きましょう!」

マホのその言葉を合図にして、俺達は我が家に向かう帰り道を数日ぶりに歩いた。
そして家に到着するとリビングに荷物を置き、簡単に身支度を整えるとそのまま街に戻って行った。その頃には辺りもすっかり暗くなっていて、腹の具合も丁度いい感じになっていた。

「さて、どこで晩飯を食うかだけど・・・何かリクエストあるか?」

「はい!私はハンバーグが食べたいです!」

「はいハンバーグに1票。」

「そうだね。私はオムレツが食べたいかな。」

「うんオムレツに一票。」

「肉。」

「・・・じゃあソフィもハンバーグって事で決定な。俺は・・・どうすっかな。
まぁこのリクエスト内容ならそこらのレストランで良いだろうし、そこで適当に
決めるわ。じゃあマホ、案内よろしく。」

「分かりました!えっとここから一番近いレストランは・・・こっちですね!」

・・・そうしてマホに案内された先に会ったのは、ごく普通のファミレスだった。そこでハンバーグやオムレツやステーキを堪能して腹を満たした俺達は、程よい満足感を感じたまま帰宅した。そして早々に風呂に入ると疲れがたまっていたという事もあり、荷物整理もそこそこに就寝する事になった。

「・・・ふぅ、これで旅行も終わりだな。」

俺はベッドに寝転がりながらゆっくりと目を閉じて、旅行が無事に終わった事に
安堵しながら眠りにつき・・・異世界での初めての旅行は終わりを告げるのだった。

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