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パーティーを追放された俺は、隠しスキル《縁下》で世界最強のギルドを作る

赤金武蔵

幕間

   ◆◆◆


 ──???side──


「お疲れ様でス、セツナさン。そちらがあなたの妹さんですネ?」


 暗闇の中、クロが氷漬けのシュユを見上げ、貼り付けたような笑みを浮かべる。


「はい、クロ様。シュユといいます」


「いいですネェ、実にいいでス。彼女が入れバ、負の感情も集まりやすそうダ。よい働きをしましたネ、セツナさン」


「あぁ、勿体ないお言葉ですわ、クロ様」


 クロの賛辞に、セツナは恍惚とした顔をして首に抱きつく。クロもセツナの腰に手を回し、闇を煮詰めたような瞳でセツナの瞳を見つめた。


 侵食するように、奈落の底に引きづり混むように。


「手駒は減りましたガ、彼らもただ死んだのではなイ。私に大切なものを残して逝きましタ。それに、まだあなたがいル。そして重要な駒モ。あなた達がいれバ、私達の目的は達成されル」


「……はい、クロ様……」


 クロの貼り付けたような笑みに影が落ちる。


 暗闇の中でもハッキリと見えるのそ暗黒の影に、セツナはどうしてか身震いを覚えた。


「さア、始めましょウ。計画の最終段階。儀式の準備ヲ」


 クロの背後に佇む巨大な像。その像の抱える壺が、怪しい赤色に光りだした──。

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