H.I.S.A.H.I.T.O. みだりにその名を口にしてはならない小説がある。

雨野美哉(あめの みかな)

裏エピローグ

17年の年月が過ぎた。

邪馬台国の二大女王のもとに生まれた王子アラヒトは、17歳になっていた。

荒人、現人、漢字でどう書くのかまでは、歴史の空白に埋もれてしまいわからないが……

ふたりの女王のどちらが産んだ子かさえもわからないが、生まれながらに神人合一を果たしていたという。

物心つく頃には、高天ヶ原と黄泉の国、そして自分が生まれ落ちた世界が、レイヤード構造にあることを理解していた。

八十三式強化外骨格を使いこなし、カミシロの操縦にも長けていたという。

彼と神人合一を果たした神が誰であったか、八十三式の名前も、カミシロの名前もまた、わからない。

一説には、ヒサヒトとアイコ(女王アイリ)の子であるとされ、八十三式強化外骨格・業カルマとイザナギを操ったとある。

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