ディスカウントショップで兄がわたしを18禁コーナーに連れていこうとしています。

雨野美哉(あめの みかな)

「とりあえずのエピローグ。だけど、たぶん新しいプロローグ。」

前にすこしだけ話したけど、わたしとおにーちゃんの部屋は元々隣同士にあって、ふたつの部屋にはもちろん、別々にドアがありましたが、その真ん中にあるのは壁ではなく、たった四枚の引き戸だけでした。

わたしたちが兄妹から、兄妹だけど恋人になったのは、まだ先月の下旬。
たった二週間ほど前のことでした。

わたしは、おにーちゃんにその四枚の引き戸をはずしてくれるように頼んで、わたしたちの部屋は20畳もある大きな部屋になりました。
わたしの部屋だった北側に、ふたりのベッドを隙間なくくっつけて並べると、とても大きなベッドができました。


わたしたちは、そのベッドで、毎日のようにえっちをしました。

おにーちゃんは、わたしがしてほしいことは、全部してくれました。
わたしもおにーちゃんがしてほしいことは、全部しました。
わたしにとっては、全部わたしがしたいことで、されたいことでした。

起きている間ずっとえっなことをしていたのに、夢の中でもわたしはおにーちゃんとえっちなことをしていたくらい、わたしはおにーちゃんとするえっちが大好きでした。


わたしたちは、そのたった二週間で、婚約をし、婚姻届を書き、市役所に提出しないかわりに額縁にいれて部屋に飾って、昨日小さな結婚式をあげました。

婚姻届の隣には、もうひとつ額縁が並んでいて、この街に昔からある写真屋さんで撮ってもらった、タキシードを着たおにーちゃんとウェディングドレスを着たわたしの写真が飾られていました。

同じ写真が今、その写真屋さんの入り口に飾られています。

おにーちゃんは、小さい頃からのわたしの夢を全部かなえてくれました。

わたしも、おにーちゃんの夢を全部かなえてあげたかったけれど、おにーちゃんは、わたしがそばにいるだけで、十分すぎるくらいに、今はこれ以上は何も思い付かないくらいしあわせだと言ってくれるのです。

じゃあ、今日もわたしの夢をかなえてくれる?

わたしがそんなことを言うと、おにーちゃんはふたつ返事でいいよって言ってくれるのです。


「おにーちゃんと、えっちなことをしてるわたしを撮ってほしいの。
わたしが、おにーちゃんからどんな風に、どんな女の子に見えてるのか、見られてるのか、わたしも見てみたい」


わたしの新しい夢は、おにーちゃんとわたしがえっちをしてる動画をたくさん撮って、それを編集ソフトでちゃんと編集して、世界に1枚だけのDVDを焼くことでした。

前に一度だけ、おにーちゃんとそんな話をしたことがあって、それからずっとわたしはいつかそういうことをしてみたかったのです。

我が家には、ハンディカムが1台だけありました。
おにーちゃんが何年も前に自主制作で映画を撮ろうとした時に中古で買ったものでした。
解像度だけで言えば、わたしたちが今使ってるスマホの方がずっといいけれど、おにーちゃんに持ってもらうものだから、持ちやすさが大事。

それから、大体2年おきくらいで買い換えてるスマホが、今わたしやおにーちゃんが使ってるものも含めて、6台ありました。

きれいな動画が撮影できるものが、これだけあれば、たぶん大丈夫。

わたしは、おにーちゃんの目線で、どんな女の子に見えているのかが知りたかったし、それから神の目っていうのかな、真上からの視点、あとは数ヶ所からの客観的な視点も必要でした。


「おにーちゃん、男優さん目線のえっちな動画、好きだったでしょ?
男優さんの声が入ってない。妹ものの。
わたしで、それを撮ってほしいの。
あ、でも、おにーちゃんは声を我慢できそうにないだろうから、声は我慢せずにいっぱい出しちゃってもいいからね」

わたしは、お腹の下のあたりに手をあてて、言いました。


「それから、精子もここにいっぱいだしてね?」


          

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