ディスカウントショップで兄がわたしを18禁コーナーに連れていこうとしています。

雨野美哉(あめの みかな)

「おにーちゃん、男の娘になる。⑤」

わたしはいつの間にかお昼寝をしていたみたいでした。

お買い物が終わっておうちに帰ったら、おにーちゃんにお化粧を教えてあげるつもりだったのに。
慣れない化粧品アドバイザーみたいなことをしたからか、少し疲れてしまっていたみたい。
めっちゃいい化粧品を使ってるふりをがんばってしたのに、わたしがおにーちゃんが買った化粧品とほとんど同じものを使ってるのがばれちゃたし(笑)


夢の中でもわたしはおにーちゃんといっしょにいました。

わたしの夢は、おにーちゃんが出てきてくれたら、あたり。
出てきてくれなかったら、はずれ。

おにーちゃんが夢に出てきてくれて、ふたりでえっちなことをしていたら、大当たり。

最近は毎日いっしょにいるけど、でもまだそんな生活は始まってから2ヶ月しかたっていません。

その前は三年間も離ればなれで、おにーちゃんが帰省するのは年に2、3回しかありませんでした。
何度も会いに行こうかなって思ったけど、元カノさんといっしょに住んでたりしたから、わたしから会いに行くことはできませんでした。

いっしょにいられなかった時間が長かったから、それにいつまたおにーちゃんがどこかへいってしまうかわからないから、わたしは夢の中でもおにーちゃんといつもいっしょがよかったのです。


わたしとおにーちゃんは、見覚えのある小さな公園にいました。

そこは小さい頃、おにーちゃんがよくわたしと遊んでくれた、おうちの近くにある団地の中の公園でした。

夢の中のわたしは、中学生? 高校生なのかな? 半袖の白いセーラー服を着ていて、おにーちゃんもなぜか、半袖の紺色のセーラー服を着ていました。

「紺色で半袖って珍しいね」

と、わたしが言うと、

「ほんとは、みかなとおんなじ白がよかったんだけど、でも白って膨張色だし」

と、おにーちゃんは前置きした後で、

「需要がないのか、紺の半袖だけ、なぜかアマゾンで1700円だったんだよね、白だと3200円もするのに」

と、夢の中なのに、夢のないことを言ったので、わたしはくすくす笑ってしまいました。

夢の中のおにーちゃんは、セーラー服を着ていたけれど、男の娘っていう感じじゃなくて、わたしより少しだけ背がたかい、普通の女の子でした。

もしかして、わたしが中学生で、おにーちゃんが高校生? なのかな?

でも、さっき、アマゾンで制服を買ったって言ってたし、たぶんふたりとも、少なくともおにーちゃんは絶対、なんちゃって女子高生だな、これ、
って、わたしも夢の中なのに夢のないことを思いました。

夢の中のその公園は、わたしが昔、中に入ってはみたものの、どうやって外に出たらいいのかわからなくなって、泣きじゃくっておにーちゃんを困らせてから大嫌いになったジャングルジムがなくて、そのかわりにお姫様が使うみたいな大きなベッドがありました。

わたしはおにーちゃんに手をひかれて、そのベッドにふたりで寝転がりました。

ベッドの上で、わたしたちは向かい合うと、どちらからともなくキスをしました。

最初は唇を重ねるだけの優しいキスでした。
でも、いつの間にか、やっぱり今度も、どちらからともなく舌を絡める激しいキスになって……
おにーちゃんとするキスがすごく気持ちよくて、すごくしあわせで、わたしはずっとキスをしていたかった。

でも、おにーちゃんは、キスをやめてしまいました。

唇が離れると、わたしとおにーちゃんの混ざりあった唾液が、お互いの唇から糸を引いていて、わたしはすごくえっちな気持ちになりました。

おにーちゃんに、もっとわたしのからだのいろんなところをさわってほしくて、わたしもおにーちゃんのからだのいろんなところをさわりたくて……

わたしは前開きになっているセーラー服のリボンをはずして、ジッパーをおろしました。

夢の中だからか、わたしはブラをつけていませんでした。


「おにーちゃん、さわって。
みかなのこと、いっぱいきもちよくして。
おにーちゃんのことがすき。だいすき。
もうだれにもあげない。かしたりもしてあげない。
だから、みかなのことも、おにーちゃんだけのものにして。
みかなはずっと、ぜんぶおにーちゃんのものだよ。
だから、ぜんぶあげる。
おにーちゃんがしたいこと、ぜんぶしていいよ」

わたしが、普段からいつも思ってはいたけど、夢の中じゃなかったら恥ずかしくて絶対に言えないような、そんな台詞を口にすると、おにーちゃんは優しく微笑んで、

そして、わたしの胸の一番敏感なところを、ぺろっとなめました。

まるでソフトクリームでもなめるみたいに。

その瞬間、わたしの身体中に、頭がおかしくなっちゃうくらいの快感が、まるで電流のように走りました。

わたしの身体が、びくっと痙攣するようにふるえて、自分でもびっくりするくらいの声が漏れました。

それを見たおにーちゃんは、なんだかすごくうれしそうで、わたしのおっぱいをなめたり、すったり、軽く噛んだりしはじめました。

「お、おにーちゃん、なめかたが、えっちすぎるよ……」

それは本当に気持ちがよくて、すごくしあわせで、わたしはずっとそうしていてほしくて、気づくとおにーちゃんの頭を抱き締めて、離さないようにしていました。

ずっとずっと大好きだったおにーちゃんに、ずっとずっとしてほしかったことをいっぱいしてもらって、えっちな女の子にされていくのは、本当にしあわせでした。

あっという間にえっちな女の子にされてしまったわたしは、もう片方の胸におにーちゃんを誘導したり、いつかおにーちゃんのを迎えいれる大事なところ……もういつでも迎えいれることができるくらい、とろとろに濡れているその場所の、一番気持ちいいところを、自分の指でさわろうと手を伸ばしました。



ここからは、夢じゃなくて、いつものわたしのお話。

おにーちゃんはいつもわたしより先に寝ちゃうから、夜はわたしはいつも寂しい思いをしていました。

だから、少し前から毎晩のようにわたしは、寝ているおにーちゃんのそばにいっては、おにーちゃんのお口におっぱいを近づけて、おっぱいをあげながらひとりでして、そしてイッちゃう……そんな恥ずかしいことをするようになっていました。

一度イクことを覚えたわたしの体は、全身が性感帯になったみたいに感じやすくなって、おっぱいをなめられてるだけで、またすぐにイッてしまいます。

イクたびに、わたしの頭は真っ白になって、意識が遠くなります。

寝ているおにーちゃんにおっぱいをなめられながら、とろとろに濡れているあそこを自分の指でいっぱい触って、頭が真っ白になったまま意識を失って寝てしまうまで、何度も何度も、それを繰り返すようになっていました。



夢のお話にもどります。

おにーちゃんにいっぱいおっぱいをなめられながら、わたしはいつもしているように、大事なところに手を伸ばしました。

だけど、そこには、わたしにはあるはずのないものがあったのです。


おちんちん、が。


「いやぁぁぁぁぁーーーーっ!!!」


わたしは悲鳴をあげながら目を覚ましました。

おちんちんがないのを確かめようと、体をあわてて起こそうとすると、わたしの頭が思いっきり何かにぶつかって、鈍い音がしました。

その何かは、おにーちゃんの顎でした。

どうやら、わたしはリビングでお昼寝をしてしまっていたみたい。

お兄ちゃんは、最近急に寒くなったから、わたしが風邪を引いたりしないように、タオルケットをかけようとしてくれていたようでした。

そんなときに、自分におちんちんが生えてるなんていう悪夢を見たわたしが悲鳴をあげながら飛び起きて、わたしの頭がおにーちゃんの顎にクリティカルヒットをかましてしまったのです。

おにーちゃんが、わたしにかけようとしてくれていたのは、この間買ってもらってからわたしが毎日使ってる、すっかりお気に入りのマーメイドになれるタオルケットで、それがひらひらと宙を舞い、おにーちゃんが倒れるのと同時に、床に落ちました。


わたしは、そんなおにーちゃんを横目に見ながら、おちんちんが本当に生えてないか、何度も確かめては生えてないことに安心すると、気を失って倒れているおにーちゃんの隣で、おちんちんが生えてないかわりに、とろとろに濡れていたその場所で、夢の中の続きをひとりでしたのでした。


          

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