トラブル遭遇率120%ダメダメ男がメチャモテ青春を送るために主人公を目指す
募る期待と不安
「イブ、最上くんは大丈夫そうかい?」
「ええ、時期に目を覚ますと思うわ」
ソラは勝也の倒れている側に心配そうに近づく。
そして、イブの方へ顔を向け片目を閉じながらウィンクを決めてお願いをする。
「僕と最上くんを2人きりにしてくれないかい?」
「誠様には適当に誤魔化しておくわね」
イブはソラが気にしていることを察知し、ため息をつきながら返事をする。
「誠様……ね、まだ割り切れてないんだね」
ルシウスが飛び込んで来たせいで大きく穴が開き雲が見える天井、ソラは雲を見ながら寂しさと憂いを込めた声で呟く。
「ソラには関係ないでしょ!!あなたと私じゃ出自も過去も違うじゃない!!」
イブはついカッとなり、ソラに対して声を荒げてしまう。その様は子供が自分を守るために親に対して言い訳をしているようである。
「いずれは君も僕と同じ考えになるはずさ」
雲を眺めながら変わらず寂しさのこもった声で話すソラを横目に、イブは両の手を叩き、その音が響いた瞬間イブの姿は消えていた。
―――――10分後、「ふわぁぁぁ」っとあくびの音が荒れた広場に響いた。その情けない音は、先ほどまでの戦闘がバカバカしくなるほどの音であった。
「おはよう、気分はどうだい?」
待ってましたと言わんばかりに笑顔で勝也に話しかけるソラ、声色も先ほどまでとは違い、喜びや、楽しみに満ち溢れており、なにより目がキラキラとしているように感じられる。
そんなソラとは対照的に、先ほどまで命を握られていた相手、なんなら殺されそうにもなったことを覚えており、顔がひきつり、目はその場から逃げるようにソラから離れていた。
「砂時計取れなかったってことは俺は殺されるのですか?」
「あのまま何も起きなければ勿論殺していたさ!!でも最上君は生きているから殺さないよ」
とりあえず殺されないことを聞き、ほっと胸を撫で下ろす勝也。安心したことにより、どっと疲れが押し寄せてきた。
疲れている勝也とは違い、ソラは勝也との話を待ちわびている様子でじっと勝也を見ている。
「最初にいいかい最上君?先ほど僕は君の事を凶星の元に生まれたと言い、君のこれまでから君の事を勝手に決めつけてしまった事を謝罪する。そして、君の事を殺そうとしてしまった事も謝罪したい。本当にすまなかった」
およそ20代前半であろう見た目の中性的な男性に誠心誠意の謝罪を受け、勝也はどうしたものかと考えている。
「頭をあげてください、もう大丈夫です」
とりあえず出た言葉はそれであった。まだまだ15歳の少年である勝也は自分より年上の、立場も上の人から土下座された経験もなく、逆に自分が申し訳なくなってしまった。
ソラは頭を上げて勝也の隣に座り込む。
「まずは何から話そうかな、最上君には話さないといけないことがたくさんあるからね」
ソラは目を少年の様に輝かせながら勝也の方へ向き、真剣に何から話すか考えている。
「まずは君の身体で起こっていることについて話をしようかな」
「身体ですか?」
「そう、大きく分けて2つだね、1つは何故急にそんなに力が出るようになったのか。もう1つは君の生まれ持った能力……いや、与えられたギフトについてだ!!」
ソラはずっと楽しそうに早く話をしたそうに目を輝かせながら語っている。その姿はまるで新しいおもちゃを買ってもらう前の子供のようである。
勝也は自分の身体中を触り、異変がないかを丁寧に確認している。そして、ソラの言ったギフトという単語に少々の疑問を感じ、不安と能力についての少しの期待を持ち、ソラの話が始まるのを待っている。
「ええ、時期に目を覚ますと思うわ」
ソラは勝也の倒れている側に心配そうに近づく。
そして、イブの方へ顔を向け片目を閉じながらウィンクを決めてお願いをする。
「僕と最上くんを2人きりにしてくれないかい?」
「誠様には適当に誤魔化しておくわね」
イブはソラが気にしていることを察知し、ため息をつきながら返事をする。
「誠様……ね、まだ割り切れてないんだね」
ルシウスが飛び込んで来たせいで大きく穴が開き雲が見える天井、ソラは雲を見ながら寂しさと憂いを込めた声で呟く。
「ソラには関係ないでしょ!!あなたと私じゃ出自も過去も違うじゃない!!」
イブはついカッとなり、ソラに対して声を荒げてしまう。その様は子供が自分を守るために親に対して言い訳をしているようである。
「いずれは君も僕と同じ考えになるはずさ」
雲を眺めながら変わらず寂しさのこもった声で話すソラを横目に、イブは両の手を叩き、その音が響いた瞬間イブの姿は消えていた。
―――――10分後、「ふわぁぁぁ」っとあくびの音が荒れた広場に響いた。その情けない音は、先ほどまでの戦闘がバカバカしくなるほどの音であった。
「おはよう、気分はどうだい?」
待ってましたと言わんばかりに笑顔で勝也に話しかけるソラ、声色も先ほどまでとは違い、喜びや、楽しみに満ち溢れており、なにより目がキラキラとしているように感じられる。
そんなソラとは対照的に、先ほどまで命を握られていた相手、なんなら殺されそうにもなったことを覚えており、顔がひきつり、目はその場から逃げるようにソラから離れていた。
「砂時計取れなかったってことは俺は殺されるのですか?」
「あのまま何も起きなければ勿論殺していたさ!!でも最上君は生きているから殺さないよ」
とりあえず殺されないことを聞き、ほっと胸を撫で下ろす勝也。安心したことにより、どっと疲れが押し寄せてきた。
疲れている勝也とは違い、ソラは勝也との話を待ちわびている様子でじっと勝也を見ている。
「最初にいいかい最上君?先ほど僕は君の事を凶星の元に生まれたと言い、君のこれまでから君の事を勝手に決めつけてしまった事を謝罪する。そして、君の事を殺そうとしてしまった事も謝罪したい。本当にすまなかった」
およそ20代前半であろう見た目の中性的な男性に誠心誠意の謝罪を受け、勝也はどうしたものかと考えている。
「頭をあげてください、もう大丈夫です」
とりあえず出た言葉はそれであった。まだまだ15歳の少年である勝也は自分より年上の、立場も上の人から土下座された経験もなく、逆に自分が申し訳なくなってしまった。
ソラは頭を上げて勝也の隣に座り込む。
「まずは何から話そうかな、最上君には話さないといけないことがたくさんあるからね」
ソラは目を少年の様に輝かせながら勝也の方へ向き、真剣に何から話すか考えている。
「まずは君の身体で起こっていることについて話をしようかな」
「身体ですか?」
「そう、大きく分けて2つだね、1つは何故急にそんなに力が出るようになったのか。もう1つは君の生まれ持った能力……いや、与えられたギフトについてだ!!」
ソラはずっと楽しそうに早く話をしたそうに目を輝かせながら語っている。その姿はまるで新しいおもちゃを買ってもらう前の子供のようである。
勝也は自分の身体中を触り、異変がないかを丁寧に確認している。そして、ソラの言ったギフトという単語に少々の疑問を感じ、不安と能力についての少しの期待を持ち、ソラの話が始まるのを待っている。
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