異世界行ったら、出会う女性みんな俺を好きになるので収集つかなくなっている ~スケッチブックに想いをのせて 死神に恋した男の無双&ほのぼのハーレム~
ソニアのお願いごと
『ふぅ……最近忙しすぎるような気がするのですが……』
私たち諜報部隊は少数精鋭……といえば聞こえはいいが、実際は手が足りないだけともいう。
主様にお願いして増員していただいたものの、百人にも満たない人数で、膨れ上がった版図全域をカバーするのは不可能だ。
とはいえ、私とて帝国暗部としてわずか三人でやってきたのだ。与えられた環境でベストを尽くす。それが私にできる唯一のことであり、不満など微塵も存在しない。
『ソニアさま、マスターにお願いして増員してもらった方が良いのでは? ここ数日、ろくに睡眠すらとっていないではありませんか』
ぬっと影の中から姿を現したのは、アサシーン。主様が契約した元殺し屋の男だが、今は諜報部隊の幹部として活躍している。正確に言えば酷使されている。
なるほど……アサシーンの言うことにも一理ある。私は主様のために働くことは喜び以外の何物でもないが、それと問題を放置することは別だ。人員不足が原因で、万が一にも主様の版図内で悪をのさばらせることになったら取り返しがつかない。
『アサシーンですか……たしかにそうですね。少なくとも主要都市には最低常駐させておきたいところですし……』
諜報は生きた情報が不可欠。少なくとも人員は今の倍……いや三倍は必要だろう。そうなると、本部も手狭になってくる。そのあたりもお願いしなければ……。
『わかりました。私は主さまの所へ行ってきますので、留守は頼みましたよ』
『……ずいぶんと嬉しそうですね、ソニアさま?』
『なっ!? そ、そそそんなことはない!! 余計な詮索は寿命を縮めることになると知れっ!!』
『……まあ、こちらはお任せ下さい。どうぞごゆっくり』
にやにや笑いながら恭しく首を垂れるアサシーン。この野郎……。
『くっ、一度死にたいようですね――――ちっ、逃げられましたか……』
 危険を察知してテーブルの影の中へと消えてしまった部下をにらみつける。
ま、まあ、嬉しいのは本当なんですけれどね。
だって……三日ぶりに主様に逢えるんですから。ふふっ。
******
「――――なるほどね、諜報部隊の増員か。わかっ――――」
『申し訳ございません、難しいことは重々承知しております。対価が必要なのですね?』
「いや……別に――――」
『どうぞこの私を好きにして構いませんのでお願いいたします。部下たちは、皆疲弊しております』
「いや、だから……」
『くっ、今からですか? 仕方ありませんね。さあ思う存分どうぞ、主様!!』
「…………」
そのあと滅茶苦茶好き放題された。ふふふ♡
「ちょうど人身売買組織を潰そうと思っていたところだから、人数は集められると思うぞ」
『そうですか。それで……あの……大変申し上げにくいのですが……』
「なんだ? 俺がソニアのために出来ないことなんてないぞ」
『実は……我々諜報部隊の施設が手狭になっておりまして……』
「ああ、それは気付かなくて悪かったな。すぐ――――」
『申し訳ございません、難しいことは重々承知しております。対価が必要なのですね?』
「…………」
ふたたび滅茶苦茶好き放題された。これは癖になりそう♡
『主様、もう一つお願いがございます』
「……まだあるのか? 何でも言ってごらん」
『主様の匂いが染みついたモノ……出来れば下着が欲しいのですが……』
「先週あげたばかりだけど……?」
『申し訳ございません。仕事が忙しく、多用してしまったため、効果が落ちてしまっているのです』
「……何に多用しているかは聞かないけど、わかったよ。今着用しているのでいいかな?」
『ありがたき幸せ……』
『――――というわけなのです。匂いが長持ちする魔道具を作ってくれないでしょうか?』
「……あのねソニア、私はネコ型ロボットではないのよ? まあ、それぐらいなら作ってあげるけど」
『……ネコ型ロボット? でも作ってくれるのですね? ありがとう刹那』
「じゃあ、少しの間、これは私が預かるわね」
『はい、よろしくお願いします!!』
「…………ソニアは行ったわね? ふふふ、良いものを手に入れたわ。複製装置で増やしましょう」
ひとりほくそ笑む刹那であった。
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ヒロイン情報
【名 前】 ソニア=ミッドガルド(女)
【種 族】 魔人族
【年 齢】 15
【その他】
魔人帝国ミッドガルド子爵。帝国史上最年少で子爵へと成り上がった天才少女。平和を求めるアリーセ第3皇女の懐刀として暗躍するが、捕らえられ、カケルに命を救われた。暗黒魔法と転移を得意とし、現在はカケルの諜報部隊の一員として平和維持のために暗躍している。金髪、金色の瞳。カケルのパーティ『黒の死神』のメンバー。カケルの事を主様と呼ぶ。匂いフェチのAカップ。
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