異世界行ったら、出会う女性みんな俺を好きになるので収集つかなくなっている ~スケッチブックに想いをのせて 死神に恋した男の無双&ほのぼのハーレム~
ソフトクリーム
「ふふっ、ありがとう貴方様、たくさん服を買ってくれて」
「お礼に、ボクを 召、し、あ、が、れ なんちゃって」
服飾店『シルクの翼』を出てから二人は完全にデレデレモードだ。戦闘時の血も涙もない姿からは想像もできないだろうな。
甘いものでも食べに行こうかと思ったけど、この世界では甘味が驚くほど少ない。
まったく、過去の勇者や異世界人は一体何をしていたんだと怒りすら感じる。仕方がない。俺が少しずつ広めていくしかないな。今度、商業ギルドへ相談しに行ってみるか。
「どこか景色のよいところへいこうか」
二人を連れて飛んできたのは、プリメーラ城の屋根の上。
一番高い構造物だけに街全体が見渡せて、他に誰もいないのが素晴らしい。
眼下には、10万人以上の人々が暮らすプリメーラの街が拡がっている。360°圧巻のパノラマだ。
「本当に素敵な景色ね……」
「うん、貴方様と一緒だから余計にそう感じるよ」
二人とも喜んでくれて良かった。
「そうだ、二人とも、甘いもの食べたくないか? これ、試作品なんだけど……」
差し出したのは、ソフトクリームっぽい何か。スキルと魔法を駆使して作った自信作だ。
「なんですか、これ?」
「ソフトクリームっていう異世界のデザートだよ。甘くて冷たいんだ。溶けないうちに召し上がれ」
おそるおそる食べ始める二人だけど、一口食べたら目を見開いて、夢中で食べ始めた。
「……ぺろぺろ、貴方様、ぺろぺろ、とっても美味しい、ぺろぺろ……」
シルフィ、なめるか喋るか、どっちかにしような。なんかエロいし。
「貴方様、大変!! 口の周りがべとべとになっちゃったよ……綺麗にして欲しいな?」
口の周りをソフトクリームだらけにしたサラが、上目遣いでお願いしてくる。仕方ないな……ここは貴方様として期待に応えねばなるまい。
見れば、シルフィも同じ状況だ。スプーンを用意してあげた方が良かったな。反省。
「二人ともおいで、口のまわりがベトベトになっちゃうぞ」
「「はーい」」
素直に口を突き出す二人。
ハンカチを取り出すと、サラが不満そうな表情になる。ふふっ、わかってるさサラ
(並行動作)
二人同時に抱き寄せ、口のまわりを優しく舐める。
「な、な、なにしてるのよ! 貴方様」
「え、あ、ち、違うよ貴方様、ボクは指で――」
二人とも真っ赤になって動揺している。えっ、違うの? 恥ずかしいけど、今更引き返せないよ?
もう一度シルフィとサラを抱き寄せる。
「はわわわ、あ、貴方様? も、もう綺麗になったから……」
「あ、貴方様? ぼ、ボクもう大丈夫、だよ?」
シルフィが真っ赤になって照れている。感覚共有してるせいか、サラも珍しく顔を紅くしてかわいい。
「まだだ、お口の中も綺麗にしないとな?」
……本当に何言ってんの俺。
照れる二人に仕上げのキスをする。他のみんなにして、二人にしないわけにはいかないし。
「んむむむむ~、あ、貴方様~、も、もう無理~」
シルフィが腰砕けになって息を荒くする。
「はにゃあ〜、貴方様〜もっとして〜」
サラが恍惚の表情でおねだりするが、すでにシルフィが限界だ。
「あ、貴方様のばか~!!」
ふにゃふにゃになったシルフィからぽかぽか叩かれる。ごめん、やりすぎたよ。
うーん、こういうときは、感覚共有も良し悪しだな。
「……お楽しみのところ申し訳ないんだけど、ここで何してるんだい、カケルくん?」
振り返ると、アルフレイド様が困惑顔で立っていた。やべえ、バレちゃった。
「……えっといい景色だなあと思いまして、あっ、そうだ! 試作品食べます?」
「なんだいこれは? どれどれ、んっ! う、美味いよこれ!! えっ、異世界の食べ物? うわあ……ペロペロ……カケルくん大変だ! 口のまわりが――」
よし、ひとまず誤魔化せたか……口のまわりは、自分でお願いしますね。えっ、舐めませんよ? 何で残念そうな顔してるんですか?! えっ、冗談? 全くこれだからイケメンは。
***
「実はですね、この街をもっと発展させるにはどうしたら良いかここから街を見て考えていたんです」
「な、なるほど、このソフトクリームとやらも、その一つなんだね!」
「はい、もちろんこれだけではありません。この街に足りないものは、甘味と観光名所です。甘味に関しては、今度商業ギルドに話をしに行こうと考えています。そして、観光名所に関しては、アルフレイド様にお願いがあるのですが……」
「なんだい? 私にできることならなんでもいってよ」
「ありがとうございます。それはですね、ここからの景色です。この素晴らしい景色を領民に見せてあげたいと思いませんか? 警備の問題があるでしょうから、一日何組かの限定でも構いません。ここから見るプリメーラの街並みを見たらきっと一生忘れられない思い出になります。もっとこの街が好きになりますし、例えばプロポーズの場所としても人気が出ると思いますよ」
「……カケルくん、それ、いいね!! やろう、ぜひやろう。確かにここからの景色は素晴らしいよ。私ですら、ここから見る景色は知らなかったしね。ありがとう」
俺の両手を握って涙ぐむアルフレイド様。ああ、イケメンなのに本当に素晴らしい領主様だよ。心から領民とこの街を愛しているのが伝わってくる。お役に立てて何よりです。
「では、俺たちはこの辺で失礼します」
「待ちたまえ、カケルくん!」
「な、なんでしょう? まだ何か?」
「甘味の件、商業ギルド長に話しておくから、いつでも大丈夫だよ。楽しみにしてる」
そういって手を振る領主様。イケメンなのに本当にいい人で、ありがたい。よし、この際、本気で甘味普及させてやる。ソフトクリームも大好評だったしな。
帰りはサラがおんぶで、シルフィが抱っこだ。
神水で回復しようとしたんだけど、このままが良いんだと。
何か初めて出逢った頃を思い出すな……数日前だけど。
「……ねぇ、貴方様、ま、またお願いね?」
「ん、キスか? シルフィ」
「ち、違うわよ!! デート!」
「ボクはどっちもお願い!」
「了解! お安い御用だ」
二人を乗せて、夕暮れせまる街を飛ぶ。
たまにはこんな日があっても良いんだ。
だって――
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
地底湖とエスペランサの召喚獣のおかげで、勝手にレベルが上がりますから!!
シルフィとサラを送り届けた後、クロエたちを迎えに再び街へ。なんでも買い物し過ぎて持てないんだってさ。
お買い物は計画的にね。
「お礼に、ボクを 召、し、あ、が、れ なんちゃって」
服飾店『シルクの翼』を出てから二人は完全にデレデレモードだ。戦闘時の血も涙もない姿からは想像もできないだろうな。
甘いものでも食べに行こうかと思ったけど、この世界では甘味が驚くほど少ない。
まったく、過去の勇者や異世界人は一体何をしていたんだと怒りすら感じる。仕方がない。俺が少しずつ広めていくしかないな。今度、商業ギルドへ相談しに行ってみるか。
「どこか景色のよいところへいこうか」
二人を連れて飛んできたのは、プリメーラ城の屋根の上。
一番高い構造物だけに街全体が見渡せて、他に誰もいないのが素晴らしい。
眼下には、10万人以上の人々が暮らすプリメーラの街が拡がっている。360°圧巻のパノラマだ。
「本当に素敵な景色ね……」
「うん、貴方様と一緒だから余計にそう感じるよ」
二人とも喜んでくれて良かった。
「そうだ、二人とも、甘いもの食べたくないか? これ、試作品なんだけど……」
差し出したのは、ソフトクリームっぽい何か。スキルと魔法を駆使して作った自信作だ。
「なんですか、これ?」
「ソフトクリームっていう異世界のデザートだよ。甘くて冷たいんだ。溶けないうちに召し上がれ」
おそるおそる食べ始める二人だけど、一口食べたら目を見開いて、夢中で食べ始めた。
「……ぺろぺろ、貴方様、ぺろぺろ、とっても美味しい、ぺろぺろ……」
シルフィ、なめるか喋るか、どっちかにしような。なんかエロいし。
「貴方様、大変!! 口の周りがべとべとになっちゃったよ……綺麗にして欲しいな?」
口の周りをソフトクリームだらけにしたサラが、上目遣いでお願いしてくる。仕方ないな……ここは貴方様として期待に応えねばなるまい。
見れば、シルフィも同じ状況だ。スプーンを用意してあげた方が良かったな。反省。
「二人ともおいで、口のまわりがベトベトになっちゃうぞ」
「「はーい」」
素直に口を突き出す二人。
ハンカチを取り出すと、サラが不満そうな表情になる。ふふっ、わかってるさサラ
(並行動作)
二人同時に抱き寄せ、口のまわりを優しく舐める。
「な、な、なにしてるのよ! 貴方様」
「え、あ、ち、違うよ貴方様、ボクは指で――」
二人とも真っ赤になって動揺している。えっ、違うの? 恥ずかしいけど、今更引き返せないよ?
もう一度シルフィとサラを抱き寄せる。
「はわわわ、あ、貴方様? も、もう綺麗になったから……」
「あ、貴方様? ぼ、ボクもう大丈夫、だよ?」
シルフィが真っ赤になって照れている。感覚共有してるせいか、サラも珍しく顔を紅くしてかわいい。
「まだだ、お口の中も綺麗にしないとな?」
……本当に何言ってんの俺。
照れる二人に仕上げのキスをする。他のみんなにして、二人にしないわけにはいかないし。
「んむむむむ~、あ、貴方様~、も、もう無理~」
シルフィが腰砕けになって息を荒くする。
「はにゃあ〜、貴方様〜もっとして〜」
サラが恍惚の表情でおねだりするが、すでにシルフィが限界だ。
「あ、貴方様のばか~!!」
ふにゃふにゃになったシルフィからぽかぽか叩かれる。ごめん、やりすぎたよ。
うーん、こういうときは、感覚共有も良し悪しだな。
「……お楽しみのところ申し訳ないんだけど、ここで何してるんだい、カケルくん?」
振り返ると、アルフレイド様が困惑顔で立っていた。やべえ、バレちゃった。
「……えっといい景色だなあと思いまして、あっ、そうだ! 試作品食べます?」
「なんだいこれは? どれどれ、んっ! う、美味いよこれ!! えっ、異世界の食べ物? うわあ……ペロペロ……カケルくん大変だ! 口のまわりが――」
よし、ひとまず誤魔化せたか……口のまわりは、自分でお願いしますね。えっ、舐めませんよ? 何で残念そうな顔してるんですか?! えっ、冗談? 全くこれだからイケメンは。
***
「実はですね、この街をもっと発展させるにはどうしたら良いかここから街を見て考えていたんです」
「な、なるほど、このソフトクリームとやらも、その一つなんだね!」
「はい、もちろんこれだけではありません。この街に足りないものは、甘味と観光名所です。甘味に関しては、今度商業ギルドに話をしに行こうと考えています。そして、観光名所に関しては、アルフレイド様にお願いがあるのですが……」
「なんだい? 私にできることならなんでもいってよ」
「ありがとうございます。それはですね、ここからの景色です。この素晴らしい景色を領民に見せてあげたいと思いませんか? 警備の問題があるでしょうから、一日何組かの限定でも構いません。ここから見るプリメーラの街並みを見たらきっと一生忘れられない思い出になります。もっとこの街が好きになりますし、例えばプロポーズの場所としても人気が出ると思いますよ」
「……カケルくん、それ、いいね!! やろう、ぜひやろう。確かにここからの景色は素晴らしいよ。私ですら、ここから見る景色は知らなかったしね。ありがとう」
俺の両手を握って涙ぐむアルフレイド様。ああ、イケメンなのに本当に素晴らしい領主様だよ。心から領民とこの街を愛しているのが伝わってくる。お役に立てて何よりです。
「では、俺たちはこの辺で失礼します」
「待ちたまえ、カケルくん!」
「な、なんでしょう? まだ何か?」
「甘味の件、商業ギルド長に話しておくから、いつでも大丈夫だよ。楽しみにしてる」
そういって手を振る領主様。イケメンなのに本当にいい人で、ありがたい。よし、この際、本気で甘味普及させてやる。ソフトクリームも大好評だったしな。
帰りはサラがおんぶで、シルフィが抱っこだ。
神水で回復しようとしたんだけど、このままが良いんだと。
何か初めて出逢った頃を思い出すな……数日前だけど。
「……ねぇ、貴方様、ま、またお願いね?」
「ん、キスか? シルフィ」
「ち、違うわよ!! デート!」
「ボクはどっちもお願い!」
「了解! お安い御用だ」
二人を乗せて、夕暮れせまる街を飛ぶ。
たまにはこんな日があっても良いんだ。
だって――
『レベルが上がりました』
『レベルが上がりました』
地底湖とエスペランサの召喚獣のおかげで、勝手にレベルが上がりますから!!
シルフィとサラを送り届けた後、クロエたちを迎えに再び街へ。なんでも買い物し過ぎて持てないんだってさ。
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