異世界行ったら、出会う女性みんな俺を好きになるので収集つかなくなっている ~スケッチブックに想いをのせて 死神に恋した男の無双&ほのぼのハーレム~
空は男のロマン
「これは……ワームだな」
洞窟の奥、東領域に繋がると思われる地下ルートの入り口に立っている。
そこから先は、明らかに様子がことなり、トンネルの壁面には、粘着質の液体が付着している。セシリアさんに確認してもらったところ、ワームという魔物の出す粘液だという。
俺の鑑定でも、ワームの粘液と出ているので、間違いないだろう。ワームは長いミミズのような身体をもつ魔物で、口から出す粘液で岩盤を溶かしながら、地中を進むことができるらしい。
地上に出てくることは稀で、被害の多くは、鉱山などに集中している。再生能力が非常に高く、やっかいな魔物なのだとか。
「ワームが自分の意思でトンネルを掘ったとは考えられないから、何者かがワームを操っているのでしょうね」
カタリナさんが、面白くないといった様子でため息をつく。
「とりあえず、フェルゼンを先行させて進みましょう。向う側から新手が来ても、まさか敵だとは思わないでしょうから」
ゴブリンジェネラルのフェルゼンを先頭にしてトンネルを進む。
途中、何度もゴブリンの集団と遭遇したが、全てフェルゼンが騙し討ちで瞬殺する。完全に油断してるから先手必勝だ。
「御主人様、この先で水の匂いがします」
クロエの言葉が気になり、フェルゼンに聞いてみる。
『主、この先の地底湖がワームの巣になっている』
「ワームの巣?」
『ここで育てたワームを使って、各地へ地下トンネルを伸ばしているのだ』
 フェルゼンによると、すでにこのアルカリーゼの王都に向けてトンネルを掘り始めているらしい。完成までは、早くても十年以上かかるとのことだが、プリメーラさえ落としてしまえば、そもそも王都までトンネルを掘る必要はなく、あくまで保険としてすすめているのだろう。用意周到なことだ。
「カケル、もしかしてアストレアの王都を落としたのって……」
「ええ、おそらく同じ戦法でしょうね。この段階で発見できて良かったです」
アーロンさんが、悔しそうに唸る。アーロンさんたちの故郷は、隣国アストレアなのだ。たまたま依頼でアストレアを離れていたが、もし自分たちがいれば……と今でも悔やんでいる。
「となると、このトンネルは、アストレアの王都まで繋がっている可能性が高いわね……」
カタリナさんも、珍しく真剣な表情で考え込んでいる。
「カケル、トンネルがアストレアまで繋がっているとなると、一旦、騎士団に報告しに入口まで戻った方がいいかも知れないな」
確かに、セシリアさんの言う通り、少数の冒険者でどうにかできる規模ではなくなってくる。場合によっては、作戦の練り直しが必要になるだろう。とはいえ――
「せっかく、ここまで来たんですから、ワームの巣は潰していきましょう。ついでにワームを使役しているやつも潰せれば一石二鳥なんですが……」
『主、ここにいるレアゴブリンが、魔物使役のスキルをもっている。百万匹に1匹のとても珍しいやつらだ。戦闘能力が低いので、強力な魔物が守りを固めている』
フェルゼンによれば、Aランク下位のゴブリンキングに加え、同じくAランク上位のグリフォンもいるらしい。
そうまでして守るってことは、それだけ重要な場所であり、貴重な存在なんだろう。
「貴方様、グリフォンは風を操る強力な魔物です。物理、魔法ともに耐性を――って、なんでそんな嬉しそうなんですか?」
「そりゃあ、シルフィ、男のロマンだからな。グリフォンに乗って空を飛ぶ……異世界に来て良かったぜ」
「……心配して損しました。そういうことは、倒してからにしてください!」
シルフィには、呆れられたけど、やっと格好良い召喚獣が手に入りそうだ。ゴブリンとオークばっかりじゃな。
「ダーリン、そんなに空を飛びたいなら、妾も飛べるぞ、空」
「本当か? あっ、変化スキルか! コウモリになって飛ぶのか?」
「うむ、普通の吸血鬼ならそうじゃが、妾ほどの吸血鬼になれば、人型のままで飛ぶことが可能じゃ、ほれ」
エヴァの背中に羽根が生え、宙に浮く。
『変化を記憶しました』
「なるほど……こうやるのか――痛ッ」
俺も羽根を出して飛んでみたが、うまく加減が出来ず、思い切り天井に頭をぶつけた。持ってて良かった物理耐性。
「あわわわ、ダーリンは吸血鬼じゃったのか?」
「いや、今覚えた。ありがとう、エヴァ」
「これで、貴方様と空のランデブーが出来るね! ボクが1番予約〜」
「なっ、では私が2番です、御主人様」
「くっ、出遅れました。仕方ない私が3番です」
「駄目だ、エヴァにもらった力なんだから、最初はエヴァだ」
「だ、ダーリン……」
エヴァが感激で目をうるうるさせている。
「カケルくん、イチャイチャしてるところ申し訳ないんだけど、早く倒しましょ?」
今日2回目ですね、ごめんなさいカタリナさん。はいどうぞ、ラビでも触って機嫌直して下さい。
「それでお願いがある――」
「あー、良いって、カケルがグリフォン倒したいんだろう? 今度乗せてくれるんなら、今回は譲るよ」
みんなが頷く。ありがとうみなさん。
「キングも情報取るんだから駄目か。でも、キングは魔物強化のスキル持ってるから、先に倒してくれよ」
確かに、グリフォンを強化されたらSランクになってしまう。真っ先に、ゴブリンキングを倒さないといけない。
「貴方様、グリフォンは、私とサラの精霊魔法で動きを抑えておきます」
「ゴブリンキングは、私とエヴァがひきつけて隙きを作ります」
「わかった。頼む」
「それじゃあ、私たちは、その他大勢をやりますか。露払いは任せとけ、カケル!」
「レアゴブリンはどうするの? カケルくん」
「魔物使役のスキル欲しいんで、一匹だけ残してもらえると助かります」
「わかったわ、頑張ってね。勝利のおまじないよ……」
そう言って、カタリナさんにキスされた。
よしっ、気合いも入ったところで、戦闘開始と行きますか!
洞窟の奥、東領域に繋がると思われる地下ルートの入り口に立っている。
そこから先は、明らかに様子がことなり、トンネルの壁面には、粘着質の液体が付着している。セシリアさんに確認してもらったところ、ワームという魔物の出す粘液だという。
俺の鑑定でも、ワームの粘液と出ているので、間違いないだろう。ワームは長いミミズのような身体をもつ魔物で、口から出す粘液で岩盤を溶かしながら、地中を進むことができるらしい。
地上に出てくることは稀で、被害の多くは、鉱山などに集中している。再生能力が非常に高く、やっかいな魔物なのだとか。
「ワームが自分の意思でトンネルを掘ったとは考えられないから、何者かがワームを操っているのでしょうね」
カタリナさんが、面白くないといった様子でため息をつく。
「とりあえず、フェルゼンを先行させて進みましょう。向う側から新手が来ても、まさか敵だとは思わないでしょうから」
ゴブリンジェネラルのフェルゼンを先頭にしてトンネルを進む。
途中、何度もゴブリンの集団と遭遇したが、全てフェルゼンが騙し討ちで瞬殺する。完全に油断してるから先手必勝だ。
「御主人様、この先で水の匂いがします」
クロエの言葉が気になり、フェルゼンに聞いてみる。
『主、この先の地底湖がワームの巣になっている』
「ワームの巣?」
『ここで育てたワームを使って、各地へ地下トンネルを伸ばしているのだ』
 フェルゼンによると、すでにこのアルカリーゼの王都に向けてトンネルを掘り始めているらしい。完成までは、早くても十年以上かかるとのことだが、プリメーラさえ落としてしまえば、そもそも王都までトンネルを掘る必要はなく、あくまで保険としてすすめているのだろう。用意周到なことだ。
「カケル、もしかしてアストレアの王都を落としたのって……」
「ええ、おそらく同じ戦法でしょうね。この段階で発見できて良かったです」
アーロンさんが、悔しそうに唸る。アーロンさんたちの故郷は、隣国アストレアなのだ。たまたま依頼でアストレアを離れていたが、もし自分たちがいれば……と今でも悔やんでいる。
「となると、このトンネルは、アストレアの王都まで繋がっている可能性が高いわね……」
カタリナさんも、珍しく真剣な表情で考え込んでいる。
「カケル、トンネルがアストレアまで繋がっているとなると、一旦、騎士団に報告しに入口まで戻った方がいいかも知れないな」
確かに、セシリアさんの言う通り、少数の冒険者でどうにかできる規模ではなくなってくる。場合によっては、作戦の練り直しが必要になるだろう。とはいえ――
「せっかく、ここまで来たんですから、ワームの巣は潰していきましょう。ついでにワームを使役しているやつも潰せれば一石二鳥なんですが……」
『主、ここにいるレアゴブリンが、魔物使役のスキルをもっている。百万匹に1匹のとても珍しいやつらだ。戦闘能力が低いので、強力な魔物が守りを固めている』
フェルゼンによれば、Aランク下位のゴブリンキングに加え、同じくAランク上位のグリフォンもいるらしい。
そうまでして守るってことは、それだけ重要な場所であり、貴重な存在なんだろう。
「貴方様、グリフォンは風を操る強力な魔物です。物理、魔法ともに耐性を――って、なんでそんな嬉しそうなんですか?」
「そりゃあ、シルフィ、男のロマンだからな。グリフォンに乗って空を飛ぶ……異世界に来て良かったぜ」
「……心配して損しました。そういうことは、倒してからにしてください!」
シルフィには、呆れられたけど、やっと格好良い召喚獣が手に入りそうだ。ゴブリンとオークばっかりじゃな。
「ダーリン、そんなに空を飛びたいなら、妾も飛べるぞ、空」
「本当か? あっ、変化スキルか! コウモリになって飛ぶのか?」
「うむ、普通の吸血鬼ならそうじゃが、妾ほどの吸血鬼になれば、人型のままで飛ぶことが可能じゃ、ほれ」
エヴァの背中に羽根が生え、宙に浮く。
『変化を記憶しました』
「なるほど……こうやるのか――痛ッ」
俺も羽根を出して飛んでみたが、うまく加減が出来ず、思い切り天井に頭をぶつけた。持ってて良かった物理耐性。
「あわわわ、ダーリンは吸血鬼じゃったのか?」
「いや、今覚えた。ありがとう、エヴァ」
「これで、貴方様と空のランデブーが出来るね! ボクが1番予約〜」
「なっ、では私が2番です、御主人様」
「くっ、出遅れました。仕方ない私が3番です」
「駄目だ、エヴァにもらった力なんだから、最初はエヴァだ」
「だ、ダーリン……」
エヴァが感激で目をうるうるさせている。
「カケルくん、イチャイチャしてるところ申し訳ないんだけど、早く倒しましょ?」
今日2回目ですね、ごめんなさいカタリナさん。はいどうぞ、ラビでも触って機嫌直して下さい。
「それでお願いがある――」
「あー、良いって、カケルがグリフォン倒したいんだろう? 今度乗せてくれるんなら、今回は譲るよ」
みんなが頷く。ありがとうみなさん。
「キングも情報取るんだから駄目か。でも、キングは魔物強化のスキル持ってるから、先に倒してくれよ」
確かに、グリフォンを強化されたらSランクになってしまう。真っ先に、ゴブリンキングを倒さないといけない。
「貴方様、グリフォンは、私とサラの精霊魔法で動きを抑えておきます」
「ゴブリンキングは、私とエヴァがひきつけて隙きを作ります」
「わかった。頼む」
「それじゃあ、私たちは、その他大勢をやりますか。露払いは任せとけ、カケル!」
「レアゴブリンはどうするの? カケルくん」
「魔物使役のスキル欲しいんで、一匹だけ残してもらえると助かります」
「わかったわ、頑張ってね。勝利のおまじないよ……」
そう言って、カタリナさんにキスされた。
よしっ、気合いも入ったところで、戦闘開始と行きますか!
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