不登校だったおれが竜王相手に世界を守るために戦う話~学校に行けなくてもコマンド操作なら得意ですから~
心地よい疲労
宿舎を出てすぐの所に,丁度いい空き地があった。太陽はすっかりと沈んで,あたりはひっそりとしていた。人の気配を感じさせない空間が集中力を高めさせてくれる。街灯もない片田舎なため,家の中の明かり以外は光が当たらない。おかげで空に光る星がいつも見ているものよりも何倍も輝いていた。
何度素振りを繰り返しただろうか。始めは逐一数をカウントしていたが,途中で何本振ったのかも分からなくなるほど疲労が全身を覆った。力を込めて振るのはもちろん,相手がそこにいることを意識して足運びと型を大切にしてひたすら振りこむ。疲れが限界を超えると,脳みそが疲れてくるのだと初めて知った。肉体的な疲労を感じたことはあっても,頭まで疲れを感じた経験は無い。やればやるほど疲れれるが,考えながらやっているため作業のような苦痛は感じなかったし,何よりやりながら成長している自分を感じることが出来た。長距離ランナーは気が遠くなるほどの長い距離を走り込むのだと聞いたことがある。それは,ただ体力を付けるためではなく,疲労困憊の極限な状況でこそ無駄のない効率的な身体の使い方を身に付けることが出来るからだ。千本ノックなんかもボールを捕球する技術を身に付けるためだけではなく同じような意味合いがあると聞いたことがある。頭の中をフル回転させながらひたすら振り込んでいると,自分の動きが洗練されているような気がした。
あまりにも深く集中していたため,背後に忍び寄る影に気付かなかった。
何度素振りを繰り返しただろうか。始めは逐一数をカウントしていたが,途中で何本振ったのかも分からなくなるほど疲労が全身を覆った。力を込めて振るのはもちろん,相手がそこにいることを意識して足運びと型を大切にしてひたすら振りこむ。疲れが限界を超えると,脳みそが疲れてくるのだと初めて知った。肉体的な疲労を感じたことはあっても,頭まで疲れを感じた経験は無い。やればやるほど疲れれるが,考えながらやっているため作業のような苦痛は感じなかったし,何よりやりながら成長している自分を感じることが出来た。長距離ランナーは気が遠くなるほどの長い距離を走り込むのだと聞いたことがある。それは,ただ体力を付けるためではなく,疲労困憊の極限な状況でこそ無駄のない効率的な身体の使い方を身に付けることが出来るからだ。千本ノックなんかもボールを捕球する技術を身に付けるためだけではなく同じような意味合いがあると聞いたことがある。頭の中をフル回転させながらひたすら振り込んでいると,自分の動きが洗練されているような気がした。
あまりにも深く集中していたため,背後に忍び寄る影に気付かなかった。
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
52
-
-
6
-
-
75
-
-
4
-
-
238
-
-
1168
-
-
4
-
-
11128
-
-
34
コメント