少女がいかに不幸せであったかという話

うたいはじめ

ふたつ

少女は幸せであった。
少女は周囲の人間に恵まれていた。少女は親切な子どもであった。周囲の人間は少女の性格を認め、空間の一員として受け入れたため、少女は充実した生活を送っていた。しかし少女は、自身の体裁しか考えていなかった。人に優しくすることで、人の目にうつる姿を美しく見せようとした。少女の策略は上手くいったため、少女が終わるその瞬間まで、自身の中身の醜さに気付くことはなかった。

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