アサシン

和泉太己

第五話 最初の被害者

その知らせは街に戻ってきてからすぐにわかった。なぜならテレビのニュースで流れていたからだ。内容は次のようなものだった「今日未明、この町で酒屋を営む坂本大介さん83歳が何者かに刃物で襲われ死亡した事件がありました。警察は殺人の容疑で犯人を捜索しています」とのこと。警察は当てにならないが俺的には"俺に関わったから"死ぬはめになったように思える。まさかあのドラッグ集団の仕業か?だとしたらなぜ俺を直接殺さなかったんだ?そう考えているうちに一つの答えにたどり着いた。俺を消すには俺の手助けをしてくれるお爺さんが邪魔だったのだ。そのためにまずはお爺さんを消す必要があった。しかし、何度か俺がお爺さんに会っているのを見ないと確信が持てないだろう。つまりは見張られていたのだ、前の隠れ家にいた時も武器の注文をした時もすべて見られていたのだ。そう思うとなぜ早く気づけなかったのかと後悔した。そして新たに決意した。犠牲になったお爺さんのためにも奴らは生かしておけない、必ず地獄に突き落としてやると。

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