一途な亡国王子は世界の果てまで
第十四話 奴隷商会会長ロンド
「さーてと、ご飯でも食べに行くか。」
俺は大通りを1人で歩いていると、
「ひったくりだー!捕まえてくれれ!!」
何処かからそんな声がしてくる。
ん?気のせいではない?
実際に目の前から何かから逃げるように全力疾走している男がいる。その後ろにはそれを追いかけるように少し太った男が焦りながら走っている。
俺の叡智眼を持ってすれば、瞬時にそれが確実にスリだということに結び付けられた。
「よっと。」
俺はすりをした犯人を腹パンで1発で仕留める。その後、大事そうに抱えていたバックを取り上げて、
「はい。これ。おじさんの?」
はーはー言って息が荒くなっているおじさんに向かって言う。
「ああ。ありがとう。助かったよ、、。」
そこで、おじさんが俺の顔を覗き込んでくる。
「ん?君は、、、オッドアイだね?」
オッドアイ、、?俺は今まで生きてきてオッドアイという単語を聞いたことがなかった。まあ、村の中、山の中で暮らしていたのだから仕方のないことだろうが。
「ん?ああ、オッドアイというのは目の色がそれぞれ違う色をしていることを言うんだ。君の左目はオレンジだが、右目は水銀色だろう。」
なるほど、そういうことか。だが、なぜそんなことを聞くんだろうか。
「ところで、先ほどのお礼がしたいんだが、私のお店にでもこないか?私はこう見えても商会の会長をやっていてねえ、、」
お礼?商会の会長、、?どことなく怪しい気もするが、俺の叡智眼では悪い人ではない時確信している。
「いえいえ、そんな。お礼をしてもらうほどのことではないですよ。」
「それがね、このバックの中には先ほどの取引額が入っているのだよ。これをとられたら、大幅赤字になるところだったよ。いや、本当にありがとう。」
「そ、そうですか、、。」
「うんうん。では、まいろうか。」
そう言って、半端強引にこの人の店に連れて行かれることになった。
そういえば、この人の名前聞いてなかったな。鑑定眼で見ればそんなことは直ぐにわかるが、実際のところ、言ってないのに相手が自分の名前を知っていたら怖いだろう。そこら辺は使わないようにしている。
「そういえば、申し上げるのが遅れていましたな。私はルーブル商会会長ロンドと言います。貴方様の名前を伺っても?」
「ああ。俺の名前はラルムだ。」
なんか偽名を使うと違和感がすごいな、、。だが、仕方のないことだ。
「そうですか。そうですか。ラルム様でしたか。そろそろ本店に到着いたしますぞ。」
そこから、数十分歩くと、なんとも立派な建物が見えてきた。そういえば、商会と言っていたが、主に何を取り扱っているのだろうか。
だがその前に、聞いておかなければならないことがある。
「ねぇ、ロンドさん。僕にお礼がしたいって本当はそれだけの理由じゃないよね。」
俺の叡智眼は騙せない。たしかに赤字経営を不正だというのも大きいだろう。だが、ここまでこの12歳の少年に仕立てに出ることはないだろう。
「な、なぜお分かりに?、、、いや、いいでしょう。あなたのバック、それはマジックバックではありませんか?私の長年の商人の感がそう言っています。それに、あなたが腰につけている短剣と、綺麗な耳飾り。相当な値打ちモノでしょう。これは丁寧に相手をしなければならないなと思いまして、、、。それに、そうですな、オッドアイは幸運を呼ぶと言われています。というような理由でお礼にと申し上げたのですが、不快に思いますかな?」
結構打算的だった。一瞬でマジックバックと見抜き、短剣の値打ちがわかる洞察力はもしかしたら俺の叡智眼にも商業の分野だけなら匹敵するかもしれない、、。鑑定眼はないようだから俺の方が有利ではあるが、、。なんにせよ。警戒しないことに越したことはない。
「いや、潔くていい。なるほどな。納得した。それと、ロンドさんのところはなんを売ってるんですか?」
俺がちょうど質問をしたところで、建物の入り口に入りかかる。
「ええ。私どもの商会が扱っているのは奴隷です。」
一歩建物の中に入れば、そこにはガラス張りのケースに入れられた奴隷がたくさんいた、、、
「ど、奴隷!?」
まさか、奴隷だなんて、、。
「お客様の中には奴隷制度に嫌悪感を持たれてる方もいらっしゃると思います。しかし、私どもは国から正式に要請を受けて立ち上げた奴隷紹介であり、不法奴隷商人などではありません。それに、奴隷にも最低限の人権は与えられていますので、生活環境にも気を配り、一般教養レベルの教育も施しています。」
「な、なふほど。」
ここまで説明されれば、そうそうこの紹介に対して、嫌なイメージを持たなくなる。俺は奴隷と言うものに無縁で生活してきたから、人を商品として扱うこの制度には疑問を抱き、扱いによっては嫌悪感すら抱いていた。
「それに、ここで扱っているものは殆どが、戦争奴隷、犯罪奴隷、破産奴隷のどれかに当たるため、不当入荷はしておりません。」
わかった。わかったから。この紹介がクリーンであることはもう十分に。
「ここまで言われれば、別に嫌悪感は抱きませんよ。ところで、私をここに連れてきた理由を知りたい。お礼ならば、そこら辺の高級レストランでよかったのではないですか?」
「ははは!鋭いですな。実はここ最近やっと、不法奴隷商人を多数捕まえることに成功したのです。しかし、そこで扱われていた奴隷たちはいかに不法で捕まえられたといえど、たしかな証拠がなく既に身分が奴隷となってしまっていたためにどうすることもできなくなってしまったのです。そのため、私の紹介にて他の奴隷と同じように扱うということになったのです、、。」
「なるほどねぇ、、とりあえず、なかを見せてもらおうか。」
「ええ。どうぞこちらへ。」
追記ですが、
銭貨:十円
銅貨 :百円
銀貨:千円
金貨 :一万円
大金貨:五十万円
白金貨 :百万円
黒金貨:千万円
くらいの価値だと思ってください。
俺は大通りを1人で歩いていると、
「ひったくりだー!捕まえてくれれ!!」
何処かからそんな声がしてくる。
ん?気のせいではない?
実際に目の前から何かから逃げるように全力疾走している男がいる。その後ろにはそれを追いかけるように少し太った男が焦りながら走っている。
俺の叡智眼を持ってすれば、瞬時にそれが確実にスリだということに結び付けられた。
「よっと。」
俺はすりをした犯人を腹パンで1発で仕留める。その後、大事そうに抱えていたバックを取り上げて、
「はい。これ。おじさんの?」
はーはー言って息が荒くなっているおじさんに向かって言う。
「ああ。ありがとう。助かったよ、、。」
そこで、おじさんが俺の顔を覗き込んでくる。
「ん?君は、、、オッドアイだね?」
オッドアイ、、?俺は今まで生きてきてオッドアイという単語を聞いたことがなかった。まあ、村の中、山の中で暮らしていたのだから仕方のないことだろうが。
「ん?ああ、オッドアイというのは目の色がそれぞれ違う色をしていることを言うんだ。君の左目はオレンジだが、右目は水銀色だろう。」
なるほど、そういうことか。だが、なぜそんなことを聞くんだろうか。
「ところで、先ほどのお礼がしたいんだが、私のお店にでもこないか?私はこう見えても商会の会長をやっていてねえ、、」
お礼?商会の会長、、?どことなく怪しい気もするが、俺の叡智眼では悪い人ではない時確信している。
「いえいえ、そんな。お礼をしてもらうほどのことではないですよ。」
「それがね、このバックの中には先ほどの取引額が入っているのだよ。これをとられたら、大幅赤字になるところだったよ。いや、本当にありがとう。」
「そ、そうですか、、。」
「うんうん。では、まいろうか。」
そう言って、半端強引にこの人の店に連れて行かれることになった。
そういえば、この人の名前聞いてなかったな。鑑定眼で見ればそんなことは直ぐにわかるが、実際のところ、言ってないのに相手が自分の名前を知っていたら怖いだろう。そこら辺は使わないようにしている。
「そういえば、申し上げるのが遅れていましたな。私はルーブル商会会長ロンドと言います。貴方様の名前を伺っても?」
「ああ。俺の名前はラルムだ。」
なんか偽名を使うと違和感がすごいな、、。だが、仕方のないことだ。
「そうですか。そうですか。ラルム様でしたか。そろそろ本店に到着いたしますぞ。」
そこから、数十分歩くと、なんとも立派な建物が見えてきた。そういえば、商会と言っていたが、主に何を取り扱っているのだろうか。
だがその前に、聞いておかなければならないことがある。
「ねぇ、ロンドさん。僕にお礼がしたいって本当はそれだけの理由じゃないよね。」
俺の叡智眼は騙せない。たしかに赤字経営を不正だというのも大きいだろう。だが、ここまでこの12歳の少年に仕立てに出ることはないだろう。
「な、なぜお分かりに?、、、いや、いいでしょう。あなたのバック、それはマジックバックではありませんか?私の長年の商人の感がそう言っています。それに、あなたが腰につけている短剣と、綺麗な耳飾り。相当な値打ちモノでしょう。これは丁寧に相手をしなければならないなと思いまして、、、。それに、そうですな、オッドアイは幸運を呼ぶと言われています。というような理由でお礼にと申し上げたのですが、不快に思いますかな?」
結構打算的だった。一瞬でマジックバックと見抜き、短剣の値打ちがわかる洞察力はもしかしたら俺の叡智眼にも商業の分野だけなら匹敵するかもしれない、、。鑑定眼はないようだから俺の方が有利ではあるが、、。なんにせよ。警戒しないことに越したことはない。
「いや、潔くていい。なるほどな。納得した。それと、ロンドさんのところはなんを売ってるんですか?」
俺がちょうど質問をしたところで、建物の入り口に入りかかる。
「ええ。私どもの商会が扱っているのは奴隷です。」
一歩建物の中に入れば、そこにはガラス張りのケースに入れられた奴隷がたくさんいた、、、
「ど、奴隷!?」
まさか、奴隷だなんて、、。
「お客様の中には奴隷制度に嫌悪感を持たれてる方もいらっしゃると思います。しかし、私どもは国から正式に要請を受けて立ち上げた奴隷紹介であり、不法奴隷商人などではありません。それに、奴隷にも最低限の人権は与えられていますので、生活環境にも気を配り、一般教養レベルの教育も施しています。」
「な、なふほど。」
ここまで説明されれば、そうそうこの紹介に対して、嫌なイメージを持たなくなる。俺は奴隷と言うものに無縁で生活してきたから、人を商品として扱うこの制度には疑問を抱き、扱いによっては嫌悪感すら抱いていた。
「それに、ここで扱っているものは殆どが、戦争奴隷、犯罪奴隷、破産奴隷のどれかに当たるため、不当入荷はしておりません。」
わかった。わかったから。この紹介がクリーンであることはもう十分に。
「ここまで言われれば、別に嫌悪感は抱きませんよ。ところで、私をここに連れてきた理由を知りたい。お礼ならば、そこら辺の高級レストランでよかったのではないですか?」
「ははは!鋭いですな。実はここ最近やっと、不法奴隷商人を多数捕まえることに成功したのです。しかし、そこで扱われていた奴隷たちはいかに不法で捕まえられたといえど、たしかな証拠がなく既に身分が奴隷となってしまっていたためにどうすることもできなくなってしまったのです。そのため、私の紹介にて他の奴隷と同じように扱うということになったのです、、。」
「なるほどねぇ、、とりあえず、なかを見せてもらおうか。」
「ええ。どうぞこちらへ。」
追記ですが、
銭貨:十円
銅貨 :百円
銀貨:千円
金貨 :一万円
大金貨:五十万円
白金貨 :百万円
黒金貨:千万円
くらいの価値だと思ってください。
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