一途な亡国王子は世界の果てまで
第八話 別れ
「ライエ、、ル、、幸せに、なる、の、よ。。 」
ドサッ、
母さんは地面に倒れる。
「がぁざあああん!!」
すぐさま俺は母さんに近づく。
「しっかりして!かあざん!」
俺は母さんを起き上がらせようとするが、反応がない。目が開かない。体がだんだん冷たくなっていく。
「嘘だ嘘だ嘘だ。」
なんでこんなことになった?誰がやった?なんで俺は回復魔法を持っていないんだ?蘇生魔法はこの世にないのか?
いや、母さんは死んでない!自ら仮死状態になっただけだ!いずれ生き返ることができる!
「ら、ライ君!しっかりして!今は生きなきゃ!」
ソフィアが真っ直ぐにそういう。
そこで初めて、現実を理解した。母さんは死んだのだと。
「ありがとう。ソフィア。」
俺は涙を拭いながら言う。
「う、うん!」
ソフィアも今にも涙がこぼれ落ちそうになっている。おそらく、自分の子供のように優しくしてくれた俺の母に相当感謝をしているのだろう。
そうだ。ソフィアだって、自分の両親が心配なはずだ。それなのに、情けないとこ見せられない。
今はソフィアを守らなければ。
「おやおや。見上げた精神力だねぇ。」
「お前は、、」
この男は、デルタだった。先ほど俺たちを殺そうとしていた。
あの時俺がこいつを殺していれば、母さんは死ななかったのか!
俺は自己嫌悪に囚われる。
俺はなんでこんなに弱い?何のためにここにいる?何のために生まれてきた?
「まあまあ、この村にはお前ら2人しか残っていないんだ。仲良く、母親と同じところに送ってやるよ!!」
デルタは俺に向かって走る。手には俺を瞬殺するには十分な剣を持って。
コリャー死んだかな?これは流石に死んだだろ。今の俺には体力も魔力もない。生きる希望すらも。
「ライ君!」
その瞬間、後ろに隠れていたソフィアが俺を庇うように立つ。
ーーーグサっ!!ーーー
「そ、ソフィ?ソフィア??」
ああ、俺はなんてことを。生きる希望ならソフィアを守るという最も大事なものがあったじゃないか、、。
「ソフィアああぁー」
俺はソフィアを抱き抱える。剣はお腹に刺さったままだ。口からも血を吐いている。
「あーあ。お前を庇って母親が死に。お前を庇って恋人も死ぬ、か。なかなかに酷だねぇ。って、何だお前、、!」
そこから先は覚えていない。最後に覚えているのは、今にも死にそうなソフィアの顔と、何かを恐れていたデルタの顔だった。
「おいおい。まじかよ。お前、人間じゃなかったのか?」
俺様もは今、謎の生命と対峙している。
そいつはさっきまで普通の少年だった。なのに今は、、、何故かツノが生えている。しかも、奴の左側だけにだ。よく見ると、左腕には鱗のようなものも生えている。一番特徴的なのは髪の色が変わっている。元々、オレンジがかっていた髪は青みがかった銀色に、、、。
な、なんだ、、、!?この変化は。人間じゃないのか?この特徴は竜人に似ているが、、、。
それに、、、なんだこの禍々しい魔力は!!
今まで感じたことのない魔力量。あの皇帝ですら、遠く及ばないほどの。
まさに、あの伝説の邪龍王イーリスを錯覚してしまうような!
「お、おい。
それは魔法ではなかった。それは、単純な魔力解放であった。時空間をゆるがすほどのエネルギー量であった。それにより、ライエルの周りは更地とかした。それもこの村、いや、それ以上の範囲にまで広がった。
そこにあった、家、人、魔物あらゆるものが消し飛んだ。全てを無に返した。
さらには、世界の反対側にまで異変をもたらし、地震、自然災害などが相次いだ。
しかし、それは今のライエルの知る由はなかった。
ドサッ、
母さんは地面に倒れる。
「がぁざあああん!!」
すぐさま俺は母さんに近づく。
「しっかりして!かあざん!」
俺は母さんを起き上がらせようとするが、反応がない。目が開かない。体がだんだん冷たくなっていく。
「嘘だ嘘だ嘘だ。」
なんでこんなことになった?誰がやった?なんで俺は回復魔法を持っていないんだ?蘇生魔法はこの世にないのか?
いや、母さんは死んでない!自ら仮死状態になっただけだ!いずれ生き返ることができる!
「ら、ライ君!しっかりして!今は生きなきゃ!」
ソフィアが真っ直ぐにそういう。
そこで初めて、現実を理解した。母さんは死んだのだと。
「ありがとう。ソフィア。」
俺は涙を拭いながら言う。
「う、うん!」
ソフィアも今にも涙がこぼれ落ちそうになっている。おそらく、自分の子供のように優しくしてくれた俺の母に相当感謝をしているのだろう。
そうだ。ソフィアだって、自分の両親が心配なはずだ。それなのに、情けないとこ見せられない。
今はソフィアを守らなければ。
「おやおや。見上げた精神力だねぇ。」
「お前は、、」
この男は、デルタだった。先ほど俺たちを殺そうとしていた。
あの時俺がこいつを殺していれば、母さんは死ななかったのか!
俺は自己嫌悪に囚われる。
俺はなんでこんなに弱い?何のためにここにいる?何のために生まれてきた?
「まあまあ、この村にはお前ら2人しか残っていないんだ。仲良く、母親と同じところに送ってやるよ!!」
デルタは俺に向かって走る。手には俺を瞬殺するには十分な剣を持って。
コリャー死んだかな?これは流石に死んだだろ。今の俺には体力も魔力もない。生きる希望すらも。
「ライ君!」
その瞬間、後ろに隠れていたソフィアが俺を庇うように立つ。
ーーーグサっ!!ーーー
「そ、ソフィ?ソフィア??」
ああ、俺はなんてことを。生きる希望ならソフィアを守るという最も大事なものがあったじゃないか、、。
「ソフィアああぁー」
俺はソフィアを抱き抱える。剣はお腹に刺さったままだ。口からも血を吐いている。
「あーあ。お前を庇って母親が死に。お前を庇って恋人も死ぬ、か。なかなかに酷だねぇ。って、何だお前、、!」
そこから先は覚えていない。最後に覚えているのは、今にも死にそうなソフィアの顔と、何かを恐れていたデルタの顔だった。
「おいおい。まじかよ。お前、人間じゃなかったのか?」
俺様もは今、謎の生命と対峙している。
そいつはさっきまで普通の少年だった。なのに今は、、、何故かツノが生えている。しかも、奴の左側だけにだ。よく見ると、左腕には鱗のようなものも生えている。一番特徴的なのは髪の色が変わっている。元々、オレンジがかっていた髪は青みがかった銀色に、、、。
な、なんだ、、、!?この変化は。人間じゃないのか?この特徴は竜人に似ているが、、、。
それに、、、なんだこの禍々しい魔力は!!
今まで感じたことのない魔力量。あの皇帝ですら、遠く及ばないほどの。
まさに、あの伝説の邪龍王イーリスを錯覚してしまうような!
「お、おい。
それは魔法ではなかった。それは、単純な魔力解放であった。時空間をゆるがすほどのエネルギー量であった。それにより、ライエルの周りは更地とかした。それもこの村、いや、それ以上の範囲にまで広がった。
そこにあった、家、人、魔物あらゆるものが消し飛んだ。全てを無に返した。
さらには、世界の反対側にまで異変をもたらし、地震、自然災害などが相次いだ。
しかし、それは今のライエルの知る由はなかった。
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