フラワー、(衝撃)？の正体

ライトニングはフラワーとの会話を十分に楽しむと、ダークネスとフラワーに分かれの挨拶をしてラップと元の一般のプールへ戻っていった。



　この時ダークネスはライトニングに対して抹殺を企んでいた。前に闇商人から聞いた内容で彼を危険視した。



「フラワーさん」



「なんでしょうか？」



「奴は危険だ。ライトニングというお方。前に闇商人さんから聞いた通りで恐ろしい。おそらく100人に1人しかいない魔力を体に宿した者よりもだ」



「それって、機械の魔物でも対抗できないってことじゃないですか？」



「大丈夫、すでにこのホテルの作業員が下のメカ魔物に殺された人間をこのホテルの地下に運んでいる頃だ。この人間を改造できればね」



　ダークカンパニーの社長ダークネス。彼はライトニングと契約を結んだが、それは表向きの理由。彼はライトニングがいずれこのダークカンパニーを脅かす存在だと考え、警戒した。



　そのためメカ魔物を利用しライトニング抹殺を考えていたのだ。



「社長、私にライトニングさんの抹殺をお願いできませんか？」



「やれるかな。彼女は強いよ」



「やれますとも」



　フラワーはそのままライトニングを追った。



　下に降りたライトニングであるが、そこは既に2体のメカ魔物に襲撃された後で多くの人間が死にプールは血でそまりプールサイドも殺害現場のようであった。



　普通の人間ならここで吐いたりわめいたりするが、ライトニングは慣れていることであるため冷静さを保つ。そして隣のラップも冷静であった。



「随分と冷静だね」



「カミングアウトするけど、実は僕、100人に1人しかいない体に魔力を持つ人間なんだ」



「どういうこと？」



「分からないの」



「ああ、そういった話は聞かない」



「なら教える。世の中には生まれつき体に魔力が宿っていて、魔法とか使えたり、生まれた時から超人で天才だったりする人間がいるの。それが僕のような人間」



「つまりラップは頭いいってこと？」



「そういうこと。その気になればこの世界の一流の学園にも簡単に合格できる」



　ラップは見かけによらず天才であるんだということにライトニングは驚く。



　しかしフラワーが後ろからついてきていることには驚かない。



「フラワー、何か用？」



「気づいていたの？」



「ラップと会話し始めた時から」



　ラップはこの状況に疑問に思う。一体どういうことなのか聞きたいがそれはライトニングが聞くだろうと思い黙る。



「ライトニング、この風景はどう？」



「いい趣味じゃない。それに君も随分と冷静だ。まさか100人に一人の魔力持つ人間？　いや、そうじゃないね」



「どうして私がタダものじゃないって分かるの？」



「ラップはいい匂いがする。でもフラワーは血の匂いがした。お腹が露出した時をはじめ、出血した部分がないのに血の匂いはおかしい。だからもしかしたら君は人間じゃない」



「人間じゃない？　アハハハハ。どうしてそう言えるの？」



「俺は料理人で食い物の匂いなどは簡単に分かる。それで君の匂いは食い物の中でも最低な血の匂い。それも生ごみに以上の異臭」



「女の子にそんなこと言って！」



「俺も女の子だから簡単に言える」



「もう許さない！」



　フラワーは怒り始めると、体中が緑色になっていく。そして身長も伸びていき、右腕からはイバラで手はバラ。



　左腕は紫の毒花で顔は緑の顔に髪がイバラになっていった。足もイバラとなって水着は破けていないが、緑色の汚い腹が露出し、胸がとんでもなく大きく、全体的に気持ち悪い感じである。



　しかも露出しているへそからどんでもない生ごみのような異臭がする。



　これに対してラップは吐き気と気持ち悪さで震える。



「何なの？　こんなにかわいい女の子がこんなに気持ち悪い化け物に」



「おそらくこの会社はこういう奴を作っているとか？　花を使った料理とか使わなくなって処分した食材を再利用したなれの果てってやつだな」



　フラワーは女ではなくもはや男の低い声になっており、その声でライトニングとラップに発言する。



「私はお前たちを殺す！　侮辱した恨みとダークカンパニーの障害を取り除くために」

「さっきの俺の言葉と、俺がダークカンパニーを乗っ取るかもしれないと思て殺すなんて、お前は馬鹿げてるな。さすがはダークネス社長のストーカー。守る気持ちも強い」



「こんな格好は見せたくなかったけど、殺すにはこれしかない」



　フラワーは右手のバラから赤いビームを出して攻撃した。



　ライトニングとラップはかわすが、そのビームは地面に大きな穴をあけるほどだった。