ダークネスのファンというよりはストーカーの子

ライトニングが呼んだセパレート水着の子。最初はエミーのような大人しい子を読んでほしいといという思いでセパレート水着の子をダークネスに頼んだライトニング。



　しかしそれほど大人し性格の子が着たわけでもない。



　タンキニ、セパレートタイプの水着を着るのはクールな子や大人しい子が着るものだとばかり思っていたライトニングなのだが、ダークネスが連れてきた子はかなりお姉さんっぽくエロい感じもあるような高校生くらいの女の子だった。



「ふふふ、君が社長に私を呼ばせたのかな？」



「おお、中々かわいい」



「ありがとう。こう見えても私ってダークネスカンパニーの社長じゃなくて、ただの社長のファンなだけだけどね」



「そうなんだ」



　ダークネスはその女の子について説明する。



「その方は私のストーカーのようなものなのですよ」



「それって犯罪じゃないですか」



「いえ、ストーカーもファンも私は歓迎しますよ。トップ企業の社長ともなれば注目されますからね。どのような方とも平等に接する。それは接客業の料理店と同じではないでしょうか」



「そうです」



　ライトニングは正直に答える。そんな正直さに女の子は笑う。



「うふふ、君って面白いね。そんなことで真面目になるなんて」



「俺は小さいお店で働いているけど店長だからさ」



「女の子なのに俺って言って男らしい」



「からかっているの？」



「違うって。それより名前聞いてなかったね。私フラワー」



「いい名前だね。俺はライトニング」



「ライトニングね。かっこいい名前だね。女の子なのに」



「変？」



「変じゃないよ」



　フラワーという女の子と楽しく会話しているのを見ていたラップはライトニングをにらむ。



「ライトニング。僕とデート中なのになんでそんな女と」



「ああごめん。結構可愛くて」



「どんなに女の子が好きでも結婚とかできないんだから」



「結婚するしないに人とは誰とでも仲良くしないと。接客業で大事だから」



「それはそうだけどね。でもガチで悪い人だっているんだよ」



「そうではあるけど、そういう事ばかり考えていてもだめだ。俺は多くの人と交流を結んで仲よくしていく」



　この話を聞いたダークネスは喜びながらライトニングの言葉を返す。



「良い発言ですライトニングさん。是非とも我々と契約を結びたいです」



「契約でよいのですか？」



「はい、買取よりも契約です」



「ここでいう契約とは同盟のようなもの。ボルテックスとダークカンパニーが交流を結んでお互いの利益と望みのために力を合わせるのだ」



　これについてはラップも賛成した。ダークカンパニーにお世話になっているラップにとってボルテックスとダークカンパニーの契約はラップとライトニングと手を結べるようなものだからだ。



　この話は明日の食事会後にまた改めて連絡するとライトニングはダークネスに伝え、再びフラワーとの会話に入る。



　フラワーのセパレート水着は黄緑色で落ち着いた感じの色だった。



　腹が少しだけ見えてはいるが、少し腕を上げるだけでラップよりもかなり腹が見えてへそもはっきりと見える。



　しかしへそは小さすぎて可愛くないと思い、自分のへそと比べれば月と鼈であるため見るまでもないものだった。



　ライトニングは発言できないことだが、気持ち悪がられるだけで得をしない感じである。



　しかしそんなフラワーとも仲良くはしたいため、そういう思いはあってもフラワーが自分の水着がどうかとライトニングに聞いてきたら、ライトニングは彼女の水着は褒める。



「どうかなこの水着？　へそとか見えて恥ずかしいけど」



「ものすごくいいよ。そういう水着がフラワーは似合うって」



「ほめてるの？」



「もちろん。でしょ？　ラップ」



「えっ？　ああ、そうだね」



　話をラップにもっていくことで余計な考えをしていると思われるような状況をライトニングは避けた。