MMORPG でレベルマックスのアバターに転生したが、料理人として生きたい為料理店経営する。

パペット信繁

6人の食事会の参加者

ライトニングはラップの魅力が良いものだと感じていた。転生前のライトニングは男だったが、今は女。ラップとお付き合いすることは十分可能である。



 男らしい女と女の子らしい男のお付き合いが始まろうとしている。



 ライトニングはラップを見ながらも何かしたいと思い話しかける。



「あのさ、ラップ」



「どうしたの? ライトニングさん」



「ライトニングでいいよ。それよりラップはこのホテルで遊ぶなら何がしたい」



「プールのウォータースライダーに滑りたいな」



「ああ、いいね。俺も滑りたい。じゃあ一緒に滑ろ」



「そうだね、二人乗りの浮き輪で滑るやつだよね」



「そうそう、何回滑っても飽きないんだよね」



 ワイワイ楽しむ中で、部屋にホテルマンがノックをして入ってきた。



「失礼いたします。これより参加者様の自己紹介を始めたく思い、ご連絡に参りました」



「参加者の自己紹介?」



 ライトニングは参加者の自己紹介について気になる。1人はライトニングでもう1人のラップも参加者。それでは残りのメンバーはどんな人物だろうと気になる。



「明日はライトニング様、ラップ様をはじめ6名の参加者様による食事会となります。本日はその顔合わせということで、お2人にはホテル館10階のレストランフロアへお越しください」



 ライトニングとラップはホテルマンの言われたとおりに10階のレストランフロアへ向かった。



 10階はエレベーターを降りるとフロア全体がレストランであり、ここには中華料理にフランス料理にインド料理にアメリカン料理、デザートも様々な種類の料理がある。



 そんな場所でライトニングはホテルマンに聞く。



「こんなにメニューが多くて大丈夫なのか?」



「ご安心を。厨房には2000人のシェフがいらっしゃいます。さらにお酒の種類においてもお客様のためにビールとワインの種類もご提供できます」



「種類にこだわりねえ。子供のように駄々をこねないから」



 ライトニングが不満に思う中で、他の参加者4名と顔を合わせる。



 最初に自己紹介してきたのはブルースという男。身長も180センチの大柄な男で筋肉もある。おまけに男前で戦闘も出来そうな感じだ。



「ブルースだ。俺は昔草原で5年魔物と戦い続けてきたガンナーだ! しかもうまい肉料理を食い続けたおかげで体調を崩したこともねえ!」



 ライトニングはブルースに質問する。



「すごいね、ガンナーってことは銃の使い手だね」



「そうだ、主に肉料理専門店を経営してるぞ! よりしく頼むぜ!」



 ブルースの自己紹介が終わると次はセイタという大人しい16歳くらいで身長も165センチくらいの男子が自己紹介を始める。



「セイタです。普通のレストランやってます。よろしくです」



 普通なセイタの自己紹介が終わると、次は気の強そうな10歳くらいで髪の色は緑で、チャイナドレスを着た女の子が自己紹介を始める。



「みんな、私が未来の中華料理店の看板娘にして店長となるチャーンだよ! 今でもチャーンハーンという中華料理店の店長だけどね」



 10歳の料理店の店長はめずらしかった。本来10歳のこどもは働いてはいけないルールがあると思われるが、この世界ならそういったルールはないのだろうかとライトニングは思った。



 次に自己紹介するのは、19歳くらいの気弱な女性で長い黒髪で目の色が青く白肌の美しい女性であった。



「エミーといいます。高級料理店経営してます。皆さんに負けないよう頑張るのでよろしくお願いします」



 気弱だが、参加するにあたり気合はあるのかもしれない。結構料理に対する思いは伝わる。しかし何故気弱なのかが分からない。



 次にラップが自己紹介を始める。



「ラップって言います。こう見えても男なんだよね。男の娘カフェの店長でーす」



 この発言に4人は驚くが無理もない。男なのだから。それはさておきライトニングも自己紹介を始める。



「ライトニングだ。レストラン、ボルテックスの店長。よろしく」



 レストラン、ボルテックスと聞いてチャーンがライトニングに聞く。



「ボルテックスってあのアンペア商店街で有名の? マジなの。おいしいラーメン作るって聞いたけど! ラーメンじゃ負けないからね」



「別に俺はラーメンを作るとは思ってない」



「あっそ」



 レストラン、ボルテックスの名を聞いた他の3人も驚いた。やはりボルテックスはワイズでは有名となっていたのだ。

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