MMORPG でレベルマックスのアバターに転生したが、料理人として生きたい為料理店経営する。

パペット信繁

レストラン、ボルテックス開店

モーニングメニューの用意が出来たライトニングは、朝7時にレストラン、ボルテックスを開店した。



 この開店で来店してきた客は多かった。思ったよりも客が来店したことにより、ヒーラーとコハナは注文されたメニューを運ぶことに大忙しであった。



 特に人気なのはモーニングセットAであった。



 これがかなり人気のようで特に目玉焼きは醤油がおいしく、しかもウインナーを食べたいとトッピングを頼んでくる客は多かった。



 客の中には荒くれものが多かったが、中には通学前の女子学生もいた。



 客のほとんどがライトニングの料理を上手いと評価し、朝からアンペア商店街はボルテックスというライトニング経営のレストランで話題になった。



 それも、アンペア商店街のあちこちに広告板をおき、さらに外でも広告板を広めたからである。



 客の中にはヌルがおり、彼女もライトニングの朝食であるモーニングセットAを喜んで食べていた。



 それとヌルの隣にはもう1人見知らぬ女の子が座っていた。その子は高校生くらいの大人しい少女で髪は水色で長髪。服装も地味な服装。まさに村人って感じの子だが、白肌に綺麗な水色の髪であることからお姫様になってみればライトニングから見ればかわいいと思える。



 ライトニングはヌルにその子の話をしてみる。



「ヌル、その子は?」



「ああ、この子が前に話したおりゅ屋の店主さん。エミュっていうんだ」



「はじめまして」



 確かに前に背が高くて運動神経抜群って感じの女の子っぽいとライトニングはヌルから聞いてはいるが、気弱というよりは大人しい子のようでエミュに会話すれば喜んで話に乗ってくれた。



「初めましてエミュ。俺はライトニング。今日からこの店を始めた店主さ」



「はじめまして。エミュです。この近くでおりゅ屋やってます」



「ヌルからは聞いている。俺はおりゅは好きなんだ。どんなおりゅ屋か期待している」



「はい、ライトニングさんが今後お客様としてお越しくださればますます私のおりゅ屋も繁盛します」



「繁盛って、そんなんじゃない。これからは金が大事になるからな。金は節約だ」



「お金節約ですか! 面白い方ですね」



 ライトニングと楽しく会話をするエミュを見てヌルは動揺して黙り込む。あのおとなしく口数の少ないエミュがここまで会話をするなんて考えられないからである。



 この会話は1時間続いてあっという間に8時。このころには客の数も少なくなる。ライトニングはそれを気にしてエミュに聞く。



「エミュ、お客さん減ったねえ」



「この時間は学園やら仕事やらでやってくるようなお客さんは少ないです。仕事を引退している方でさえ、8時にお店でご飯を食べようと考える方は少ないです」



「そういうものか? ご老人の方にも食べやすいようなものは作ったつもりだけどな」



 エミュは今スクランブルエッグ単品を食べているのであるが、それがご老人でもおいしく食べることが出来るモーニングメニューの1つである。ライトニングは噛む力の弱い人用でもおいしく食べられるように飲んでも噛んでも大丈夫なスクランブルエッグ醤油味単品を銅貨2枚で売っていた。



 しかもこれはモーニングメニューだけではなく、ランチメニュー、ディナーメニューでも出すつもりであった。



 そして9時になり仕事のない暇な人が客としてやってくる。ヌルとエミュもまだいる。



「ヌルとエミュは仕事とか大丈夫なのか?」



 ライトニングの問いにヌルはのん気に答える。



「別に情報屋に客は来ないし、ここでうまいもん食べていればそれでいいや」



 ヌルはこれでモーニングセットAにBとC ご飯大盛にDご飯大盛を平らげていた。



 お代はちゃんと合計で20枚出すようなので安心である。大盛小盛でもお代は変わらないようにはした。ヌルのように金を気にせずたくさん食べてほしいという気持ちがあったからである。



 エミュも気楽にライトニングに明るく話す。



「私は午後営業なので朝は楽しく過ごします」



 ヌルもエミュも平日なのにお休み気分のようで大丈夫かとライトニングは感じていた。


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