MMORPG でレベルマックスのアバターに転生したが、料理人として生きたい為料理店経営する。

パペット信繁

カラスとネズミの魔物と玉ねぎの炒め物

料理で出来るのはカラスとネズミの魔物の肉と玉ねぎで出来る料理である。カラスは鶏肉でネズミは牛肉だと思っている。



 普通に焼いて食べるだけではおいしくはないが、調味料があるとないで違ってくる。



 調味料はオイスターソースがあれば良いのであるが、調味料が油と醤油と味噌、そして塩と砂糖しかないため、これらでうまく味付けをするしかない。



 そう考えるとライトニングが作るのは鶏肉とネズミ肉と玉ねぎの炒め物。案外地味な料理であるが、醤油と塩と砂糖でおいしくなるであろう。



 味噌を入れても味は良くなりそうではあるため、醤油を入れた後で味噌を少々入れるようにしてみた。



 とりあえず調理を始めるライトニング。水着に寝室のタンスで見つけたエプロンをつけて裸でエプロン状態になる。コハナは宝物庫にいて今のライトニングを見ていないとはいえ、1人で恥ずかしく感じて照れる。



「裸でエプロンか。やってみたかったけど、こんなに恥ずかしいもんなんだ」



そう感じながらもライトニングは玉ねぎとカラスとネズミの魔物の肉をキッチンにあった包丁で切る。



 そしてキッチンにあったフライパンに先ほどの切った具材を全て入れると、ガスコンロの火をつけて具材を焼く。



 中火で数分間焼き続けると、今度は調味料で醤油を大さじ3ばい、塩と砂糖を大さじ2はいを入れる。



 そしたら全体に醤油と塩と砂糖が行くようにキッチンにあったフライ返しでかき混ぜる。



 その数分後に味噌を大さじ5はいくらい入れて混ぜる。



 味見をしてみれば味噌の味が良いが少し味が濃くてしょっぱくも感じる。



 そう思ったライトニングはキッチンの水道を利用してキッチンにあったマグカップに水をいれて少しずつ味見をしながらマグカップに入った水を入れて味をうすくしていく。



 水はきれいで試し飲みを最初にした。その結果、水はおいしく飲めるため調理に使っても問題ないとライトニングは判断した。



 しかし次第に体に毒がまわる毒水なのではないかということも考えられるため、念のために消毒の蜂蜜も料理の材料にした。



 蜂蜜を入れると変な味にならないかと心配するライトニングであるが、甘さはあったほうが良いと考え入れる。



 そしてまた数分間中火で温め続け、良い香りがしてきたところでカラスとネズミの魔物の炒め物が完成した。ライトニングはその炒め物をキッチンにあった大きな皿に入れて寝室の机に置いた。



 コハナはいい匂いがすると思い寝室に入ると、そこでライトニングが作った炒め物を見てついよだれを垂らす。



「コハナ、よだれ出てるぞ」



「ああ、これは申し訳ないです」



 ライトニングはさらにコハナの服装も気になった。いつの間に服を作ったのかわからないが、熊の魔物の毛皮で毛皮の服を作っていた。



 それはへそ出しの毛皮の服と毛皮の短パンであった。服は半そででもあり見た目はかわいくてもエロいようでエロくない。寒そうで熱そうなややこしい感じの服である。



「その服って。俺の熊の魔物の毛皮で?」



「ええ、裁縫セットが宝物庫にあったので作れるだけ作ろうかと。裁縫は私、少しできるので。ただ作れるのがへそ出しの半そで服とか短パンとか簡単なのしか作れなくて」



「そうなんだ。よく似合っているからよいよ」



「ありがとうございます。それとライトニングさんの裸でエプロンも素敵です」



この言葉にライトニングは顔を赤くしてデレてしまう。



「別にそんなんじゃない! ただやってみたかっただけさ」



「そうなんですね」



「それよりも俺の作った炒め物。食べてみてくれ」



ライトニングはキッチンで見つけた箸をコハナに渡して、自分が作った炒め物をコハナに食べさせる。



 コハナは最初苦しそうに見える。もしかして不味かったかとライトニングは思ったが、その数秒後。



「うまい~!」



「えっ?」



 「こんなにおいしい料理は生まれて初めてです。これまで貧乏飯でろくなもの食べてませんでしたから」



「そうだったんだな。でもそれじゃあこの料理は普通の人ならおいしいかどうか分からないかもな」



「そうでもないかと! ライトニングさんならば多くの方にこの素晴らしいものを食べさせて笑顔にできます」



「なるほどな。そういえば、俺の望みは気楽に料理店を開いて経営したいってことだった」



「なるほど。ならば私にもお手伝いさせてください」



「いいのか? 借金多いんだろ」



「借金ならばここの宝物庫にあった金貨で返せます!」



「借金地獄もあっさり抜け出したね。しかしそれでもまた生活で借金は増えるかもだ」

「それもそうです。ですからお金を大切にするためにも料理店経営して金策をいたしましょう!」



 この時のコハナはライトニング以上に料理店経営を夢見ていた。



 借金地獄を抜け出せることと、料理店経営というライトニングと協力してのお金稼ぎ。これが彼女の心に火をつけたのだ。


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