MMORPG でレベルマックスのアバターに転生したが、料理人として生きたい為料理店経営する。
闇商人
商人の元へ来たライトニングとコハナ。この商人は見た目も悪そうなおやじで商人というよりは山賊みたいな感じであった。
「何だ、お嬢ちゃんたちよ! 売りにでも来たのか? そこら辺の小石なら買わんぞ」
笑いながら話す商人であるが、ライトニングは平然を保って商人に取り引きを持ちかける。
「小石? そんなもの売るわけないでしょ? それよりあんた、闇商人だよね?」
「ああ、もちろん。場合によっては偽物売るかもだぞ?」
「別に偽物でも偽金でも構わない」
「おいおい、まじでいってるのかよあんた!」
この言葉にはコハナも驚きだった。
偽金でも構わないとは流石にどうかしているとコハナも考えていた。
「そんなのダメですよライトニングさん。偽金なんて手に入れてもろくなことないですよ」
「いいのコハナ。私が今欲しいのはお金なんかじゃない。信頼ってやつ」
「お金じゃない?」
「信頼? なんだそれは?」
「私は闇商人であるあんたを信頼したい。こんな森だと目立ちにくくてコハナほどの貧乏人でなければやってはこないでしょ?」
「まあな、うちの客は罪人や借金のあるやつばかりだ。そこのお嬢ちゃんも取り引きしに来たことあるぜ」
「それで、時には騙し、時には本物を与えていると」
「ああ、俺は高価なものは場合によっては高く買い取る。しかし気分では偽金にだってするぞ」
ライトニングはこの闇商人を面白く思った。西南雷気だった時の自分ならば闇取引とか裏社会の人間とは付き合う気はないと考えていたが、この世界でライトニングとして生きるならば裏の人間とつながる必要があると感じた。
「商人さんには是非ともこの熊の魔物の毛皮を売って欲しい」
「何だと!? 熊の魔物の毛皮は高く売れるぞ。どこでこんな毛皮を!」
毛皮は厚く毛布のようであり、闇商人は驚く。
「いくらで売ってくれる!?」
「街に入れる通行料だけでいい。だから銅貨10枚ね」
街に入る通行料は銅貨5枚。ライトニングとコハナが入るにはそれくらいで十分なのだが、この銅貨10枚を手にするのに熊の魔物の毛皮を売るのは闇商人にとっては意味が分からないと感じていた。
熊の魔物の毛皮はどんなに安くても金貨10枚の価値があるのに、金貨10枚の100万枚分の1の価値しかない銅貨10枚で値段で売るなんて大損でしかないのである。
闇商人はライトニングに問いかける。
「まじで銅貨10枚でいいのか?」
「俺がいいと言えばいいのさ。それとも、銅貨10枚は売れないとでも?」
「そんな事はない! だかこんな大損するような事をあえてやるなどあり得ん」
「大損? 俺は闇商人のあんたに物を売る時点で大損しているさ」
「何!?」
「だってあんた言っていたでしょ? 時には高価なものを売ってきても偽金で返すって。この時点でどんなに高価なものを売ったところで0枚になるのは必須。上手く騙し取れば、あとは姿を消すだけでいいんだよね」
「貴様!」
「怒るのは変だね。高価なものを安く売るってのに。何なら高く売る?」
「いいさ、銅貨10枚だ!」
「おりこうで何よりだね」
「その金は偽金だ!」
「偽かどうかは俺には分からん。こいつはありがたくもらう。たとえ使えない金でもね」
余裕を見せるライトニングであるが、この感じに腹がだった闇商人は、ナイフを抜いて背を向けたライトニングの背中を刺そうとした。
ライトニングはそれに真っ先に気づき、後ろ蹴りで闇商人を蹴り飛ばした。
ライトニングに後ろ蹴りされた闇商人は気絶した。
コハナはライトニングの強さに驚く。
「すごいです。ライトニングさんはお強いのですね」
「そうでもない。しかしこんな山賊みたいな商人よりははるかに強いと言えば事実だけど。それで、この闇商人の銅貨は偽金かな」
「偽金ですが、普段のお客さんは偽金とは知らずに持って帰るため・偽金と知っていて喜んで持っていくライトニングさんがむかついたのでしょう」
「たかが銅貨10枚、偽金にする価値もないのに」
「闇商人は銅貨1枚でも決して油断はしないのです。それより、これで振り出しですよね。まだ私達1枚もお金を持っておりませんし、大切な熊の魔物の毛皮を失い大損ばかりですよ」
大損ばかりだと思っているコハナであるが、ライトニングにとっては大損ではないと確信していた。
「いいや、これが偽金と分かって得したさ。それともう1つ、この偽金も案外役に立つ内容が書かれているんだね」
「どう言う事なのですか?」
ライトニングは偽金である偽銅貨の表面が蓋になっているのに気づき、それを開ける。中に小さな紙が入っており、紙には「コンカ」と書かれていた。
ライトニングがコハナにこの紙を見せるとコハナは驚いてライトニングにある事を教える。
「ライトニングさん、コンカというのは洞窟の名前です」
「洞窟?」
「はい、何でも莫大な財宝がある洞窟みたいで。しかし入るのはおやめください」
「何故だ? 莫大な財宝があるのにか?」
「はい、多くの冒険者や国家の方々がその洞窟に入りましたが、誰1人として帰ってきた者はおりません」
「それほどやばいのか」
「いくらお強いライトニングさんでも洞窟に入ったら最後です。何があるのかも分からず、強い方々が入って帰って来ないのであれば」
ライトニングの転生前の西南雷気であればコハナに従い入らないが、今の雷気はライトニング。強さも異常で勇気も知恵も雷気と比べれば何倍もある。
ライトニングは洞窟に入りたくてうずうずしていた。
「そうと分かれば尚更入りたくなる。コハナ、その洞窟は何処にある?」
「ライトニングさん!」
「行きたくないならついて来なくてもいい。俺は1人でもいく」
「もう~!」
コハナは頬を膨らませてながらもライトニングについて行った。
森を出て泥水の川を抜けて西へ進んだ先に、コンカの洞窟はあった。
ライトニングは落ち着いて洞窟に入るのに対してコハナは恐る恐る洞窟へ入っていくのであった。
「何だ、お嬢ちゃんたちよ! 売りにでも来たのか? そこら辺の小石なら買わんぞ」
笑いながら話す商人であるが、ライトニングは平然を保って商人に取り引きを持ちかける。
「小石? そんなもの売るわけないでしょ? それよりあんた、闇商人だよね?」
「ああ、もちろん。場合によっては偽物売るかもだぞ?」
「別に偽物でも偽金でも構わない」
「おいおい、まじでいってるのかよあんた!」
この言葉にはコハナも驚きだった。
偽金でも構わないとは流石にどうかしているとコハナも考えていた。
「そんなのダメですよライトニングさん。偽金なんて手に入れてもろくなことないですよ」
「いいのコハナ。私が今欲しいのはお金なんかじゃない。信頼ってやつ」
「お金じゃない?」
「信頼? なんだそれは?」
「私は闇商人であるあんたを信頼したい。こんな森だと目立ちにくくてコハナほどの貧乏人でなければやってはこないでしょ?」
「まあな、うちの客は罪人や借金のあるやつばかりだ。そこのお嬢ちゃんも取り引きしに来たことあるぜ」
「それで、時には騙し、時には本物を与えていると」
「ああ、俺は高価なものは場合によっては高く買い取る。しかし気分では偽金にだってするぞ」
ライトニングはこの闇商人を面白く思った。西南雷気だった時の自分ならば闇取引とか裏社会の人間とは付き合う気はないと考えていたが、この世界でライトニングとして生きるならば裏の人間とつながる必要があると感じた。
「商人さんには是非ともこの熊の魔物の毛皮を売って欲しい」
「何だと!? 熊の魔物の毛皮は高く売れるぞ。どこでこんな毛皮を!」
毛皮は厚く毛布のようであり、闇商人は驚く。
「いくらで売ってくれる!?」
「街に入れる通行料だけでいい。だから銅貨10枚ね」
街に入る通行料は銅貨5枚。ライトニングとコハナが入るにはそれくらいで十分なのだが、この銅貨10枚を手にするのに熊の魔物の毛皮を売るのは闇商人にとっては意味が分からないと感じていた。
熊の魔物の毛皮はどんなに安くても金貨10枚の価値があるのに、金貨10枚の100万枚分の1の価値しかない銅貨10枚で値段で売るなんて大損でしかないのである。
闇商人はライトニングに問いかける。
「まじで銅貨10枚でいいのか?」
「俺がいいと言えばいいのさ。それとも、銅貨10枚は売れないとでも?」
「そんな事はない! だかこんな大損するような事をあえてやるなどあり得ん」
「大損? 俺は闇商人のあんたに物を売る時点で大損しているさ」
「何!?」
「だってあんた言っていたでしょ? 時には高価なものを売ってきても偽金で返すって。この時点でどんなに高価なものを売ったところで0枚になるのは必須。上手く騙し取れば、あとは姿を消すだけでいいんだよね」
「貴様!」
「怒るのは変だね。高価なものを安く売るってのに。何なら高く売る?」
「いいさ、銅貨10枚だ!」
「おりこうで何よりだね」
「その金は偽金だ!」
「偽かどうかは俺には分からん。こいつはありがたくもらう。たとえ使えない金でもね」
余裕を見せるライトニングであるが、この感じに腹がだった闇商人は、ナイフを抜いて背を向けたライトニングの背中を刺そうとした。
ライトニングはそれに真っ先に気づき、後ろ蹴りで闇商人を蹴り飛ばした。
ライトニングに後ろ蹴りされた闇商人は気絶した。
コハナはライトニングの強さに驚く。
「すごいです。ライトニングさんはお強いのですね」
「そうでもない。しかしこんな山賊みたいな商人よりははるかに強いと言えば事実だけど。それで、この闇商人の銅貨は偽金かな」
「偽金ですが、普段のお客さんは偽金とは知らずに持って帰るため・偽金と知っていて喜んで持っていくライトニングさんがむかついたのでしょう」
「たかが銅貨10枚、偽金にする価値もないのに」
「闇商人は銅貨1枚でも決して油断はしないのです。それより、これで振り出しですよね。まだ私達1枚もお金を持っておりませんし、大切な熊の魔物の毛皮を失い大損ばかりですよ」
大損ばかりだと思っているコハナであるが、ライトニングにとっては大損ではないと確信していた。
「いいや、これが偽金と分かって得したさ。それともう1つ、この偽金も案外役に立つ内容が書かれているんだね」
「どう言う事なのですか?」
ライトニングは偽金である偽銅貨の表面が蓋になっているのに気づき、それを開ける。中に小さな紙が入っており、紙には「コンカ」と書かれていた。
ライトニングがコハナにこの紙を見せるとコハナは驚いてライトニングにある事を教える。
「ライトニングさん、コンカというのは洞窟の名前です」
「洞窟?」
「はい、何でも莫大な財宝がある洞窟みたいで。しかし入るのはおやめください」
「何故だ? 莫大な財宝があるのにか?」
「はい、多くの冒険者や国家の方々がその洞窟に入りましたが、誰1人として帰ってきた者はおりません」
「それほどやばいのか」
「いくらお強いライトニングさんでも洞窟に入ったら最後です。何があるのかも分からず、強い方々が入って帰って来ないのであれば」
ライトニングの転生前の西南雷気であればコハナに従い入らないが、今の雷気はライトニング。強さも異常で勇気も知恵も雷気と比べれば何倍もある。
ライトニングは洞窟に入りたくてうずうずしていた。
「そうと分かれば尚更入りたくなる。コハナ、その洞窟は何処にある?」
「ライトニングさん!」
「行きたくないならついて来なくてもいい。俺は1人でもいく」
「もう~!」
コハナは頬を膨らませてながらもライトニングについて行った。
森を出て泥水の川を抜けて西へ進んだ先に、コンカの洞窟はあった。
ライトニングは落ち着いて洞窟に入るのに対してコハナは恐る恐る洞窟へ入っていくのであった。
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