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気長に考える 空論の手帳一説

気長にまつ帽子

感じ方

 
過去 貴方を知って色鮮やかになった世界
幸福に満ち 小景な日々を楽しめる強さをくれた

春に出会って 散り落ちる桜の花びらが 
公演前の垂れ幕のように これからに心が舞った

夏はどうしようもない熱さの中 青い空の日の下で過ごし
夜をためらいも無く飲み干して 高く広い所で自由に笑った

秋の告げる寂しさ それが貴方が隣にいることを実感させる
枯葉の音がどこか心地よくて 寒さを話して身を寄せ合った

冬は寒さに嫌気がさし それでも会うのが不思議で
息を白くさせ雪が暖かさを感じさせ 白銀は君を神秘的にした

そう 繰り返すだろう
分かっていたこと
飛ぶ紙飛行機が向い風で突然落ちるのも
身近な物がある日使えなくなるのも
何時かと今日が別ではないのも

春に遠さを感じ 囲む人に意識を持っていかれ
触れられない今 桜の向こうでふと微笑む

夏は静かになり 鳴き響く虫の声
立っている場を広く感じ 気が付いたらポツンとなる

秋空の下を歩いて 細くなった木々の間から
暗い景色の雲空を見上げて 飲み物を流し芯だけを温めた

冬の白さに目がつく 静けさと夜の明るさにざわめいて 
降り積もった雪につく痕跡 残った足跡が私を一人にさせた

変えられない日々がこれ程変化したのだから
成長する 強くなる 優しさ 時の流れ
私は改めて不意に考えてしまうのだ
そんな 答えのない空論を探してしまう

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