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不幸でも異世界チーレム!

千歳

■第18話 西の国 マフォール その6



さて国王の私室にて、やっと話が開催される。


「して。マサキ殿。今日はどういった用件かの。」


「はい。アルさん。今日はカミルさんの事についてお話をしに来ました。」


「やはりか。カミルがここにいる時点で察しはついておったが...。
その事については解決が非常に困難なんじゃ。」


「えぇ。だと思います。」


「ほぉ。何故困難だと思うのかね?」


「はい。それはまずカミルさんが追放命令を受けたという誤報があったからです。」


「それはどうやって繋がる?」


「まずマイザンという男。騎士マイザンが国直属の騎士という事ですかね。
それも貴族と手を組んだ騎士という。」


「なっ!なぜあやつが"セシル"と組んでいるんだ!」


「それは、金です。」


「金?」


「はい。マイザンはカミルさんが国から逃げるという事をその"セシル"に密告したのです。
その報酬。まぁ多分ですけどマイザンが"セシル"にいい情報があるとか言って大金を貰ったのでしょう。
そしてマイザンはその大金を手にしてから国王と"セシル"を騙し、カミルさんを連れて逃げようとしていたのでしょう。
カミルさんを自分の物にする為に。」


まぁこれもメーティスの考えでもあるんだけどね。
情報を貰った俺がそれからちょっと考えはしたけど。
人間って汚いからね。欲望なんて人それぞれだけど、だいたいは酒と女と金だからね。


「ふむ。そこまで考えが纏まっていたとは。御見逸れした。
して。マイザンは今どこに?」


「はい。今は奴隷館に居ます。
これも、既に騙した国王と"セシル"に見つからない様に、
奴隷館の店員を脅して、地下に匿ってもらっていたそうです。今は私がその地下に捕縛しています。」


まぁ地下も俺じゃなければ入れない様に、
【物質具現化】を使って檻を作ったんだけどね。
俺が念じなければ外れない仕様だよ!てへっ★


「なるほど。それではマイザンの処遇は今の所後回しでも大丈夫ということでよろしいかな?」


「はい。それで良いと思います。」


「さて。ここまでしてくれたマサキ殿には儂ら王族が負った呪いの全てを話さなければなるまいな。」


「お願いします。」


「うむ。それでは―――」


そして国王から話して貰った事をいらない部分を端折って説明するとこうだ。






・カミルには、同国の貴族で国政婚姻(政治結婚)を果たそうしてくる男が居る。
・その婚姻をする相手はカミル自身は嫌う男。
・その男は世間体を気にし、平民には優しい顔をする。それが表の顔。裏の顔では平民を愚民扱い。もっと言うと扱いは家畜以下。
・その婚姻は国王が脅されて成立させられている。
・カミルの両親もその貴族の裏の顔は知っている。よく思ってない。できれば追放命令を出したいが出せない。
・その原因は貴族への代々の借金。そして契約書。


その契約書はこう。
①国王は代々その借金を支払わなければならない。
②借金返済の利子は支払いに対して100倍。金貨1枚の支払いで金貨1000枚。
③返済額はしめて白金貨9000枚。
④返済方法は、金銭での返済。それが出来なければ王族との代々の結婚。
⑤この契約は呪いとして王族代々の心にまでかけられる。
⑥王族全員の死、それか返済相手の家族全員の死があった場合この返済は無くなる。
⑦この契約はマフォールの国民全員に秘密にしなければならない。秘密が成されない場合国民の死が待っている。


・この契約がある以上現国王は子供を増やしても意味がないと思い、出産は極力抑えた。




さて、ここで今まで話していなかった爵位について話そう。
この国では爵位制度が設けられている。
俺は現世でも一度くらいしか調べた事がないから合っているかは分からないので間違っていてもツッコミはなしで。
その爵位制度は以下の順位に偉くなっている。


・国王
・王族一家
・大公
・公爵
・候爵
・伯爵
・子爵
・男爵


そしてその"セシル"という貴族は大公の位についている。
それは代々国王から返済してもらった金銭、それか王族一家の婚約にてこの位まで成り上がったらしい。
んーホントこの世界に来てから問題を抱えそうだなとは思ってはいたけど...。こらまた厄介過ぎないかなぁ...。
メーティスからは《すぐに解決出来ます。》とか言われたけどさぁ...。
"セシル"って男は大公って位だぜ?そうそう上手くいくかなぁ。まぁやるしかないんだけどさ。
なにせカミルさんを助けて俺と結婚欲しいからね!ケモミミは偉大だよ!至高だよ!!ケモミミ万歳!!!




さて今までの謎だったものを洗い出そう。
■謎
・マイザンは何故追放命令じゃないのに追い回していたのか。
・カミルが身分を隠し冒険者として行動してたのか。


そしてその解決方法を探っていこう。




■解決方法
・マイザンは今は拘束して奴隷館に居るがその後死刑。
・貴族との契約を解かねばならない。
方法は
①貴族一家を諸々殺す。
②返済を終了させる。
③逃げる。その時一緒にお金を稼ぐ




ん~。マイザンの処遇の方はこれで良いとして...カミルさんだよなぁ。
まず①!これはアカンやろ!駄目だよ流石に!!却下!
そして②!これはこれで金銭に問題が...。ねぇ。俺まだこの世界に来てそんなに日にち経ってないよ?
そんな大金あったら優雅に暮らしてますよ...。まぁまだ白金貨100枚以上は持ってるけど。
そして③!これはこれで有りだけど後が面倒だよね。ずっと身を隠して生活しないといけない訳でしょ?
現世の時とあんまり変わらないじゃん!!ヤダよ!せめてこの異世界では自由に生きたいよ!!


はぁ...。どうすっかなぁ。


《マスター。》
《まだ④が残っていますよ。》


お。メーティスじゃん。
④?④ってなに?他の方法で解決しろってこと?


《はい。》
《それしか王族の問題を解決出来る方法はありません。》


ほぉ。そこまで言うなら言ってみなさいよ。


《はい。》
《マスターが呪いを解くのです。》


...
......
.........


《マスターが呪いを解くのです。》


いや聞こえてるよ!メーティス俺の中に居るんだから聞こえないわけないでしょ!!
え!?なに?俺が呪いを解く!?出来るの!?


《はい。》
《幸い、》
《呪魔法が強く感じる者が目の前に居ますので、》
《解析すれば解く事は容易いでしょう。》


マジカ。
メーティスやばすぎだろ。
メーティスさん格好いい。
メーティス△!!!
その頭脳分けて欲しいわ。


《この解析能力はマスターのスキルですよ。》


そうでした。
ってことは俺の身体すげーな!


「マサキ殿?どうされた?具合でも悪いのか?少し休憩でもするか?」


「あ、いえ。今俺のスキルでどうにか出来ないかと考えていた所です。」


「スキルとな?マサキ殿のスキルはそこまで優れているのか?カミルよ。」


「はい。マサキさんは素晴らしい力の持ち主です。
なにせ時空魔法を扱えるのですから。」


「なんと!!時空魔法を扱えるのか!!
あの宮廷魔法師が長年研究して、ようやく1人の魔法師が1回扱えたというあの時空魔法か!」


「え。あれってそんな凄かったの?」


「凄いというものではありません!
類まれなるセンス。魔力量。魔力制御が出来なければ扱えないのです!
今では魔道具として国の王族のみしか使用が許されていませんが扱えます。
ただし宮廷魔道士10人以上を必要とします。
個人での魔法の使用なんてまず出来ません!!!」


「そ、そうなんだ。」


「はい!!」


カミルさんにすっごい力説されてしまった。
メーティスからはなんも聞いてなかったぞ...。


《質問されてませんので。》


デスヨネー。
まぁいいや。今はそれよりも呪魔法の解除だよね。
メーティスやり方を教えて。


《畏まりました。》
《ではまず、》
《呪魔法と魔力制御を取得致します。》
《スキル:呪魔法を獲得しました。》
《スキル:魔力制御を獲得しました。》
《ステータスを更新します。》


うん。知ってた。もう気にしない。


《それでは呪魔法の掛かっている対象者を全てここに集めて下さい。》


ア、ハイ


「アルさん。いえ国王。お話があります。」


「さっきまで話しとったが...国王か。
なるほど今までとはまた違ったお願いじゃな?」


「はい。これからこの王族に掛かっている呪いをどうにかしようと思います。」


「「「なっ!!」」」←カミル・アル・ティア


「呪いを解く事が出来ると言うのですか!?マサキさん!!」


「そうだよカミルさん。俺がなんとかしてみせる。
てか今そのスキルを取得した。知ってるでしょ?俺のスキル。」


「あ!なるほど!!そういう事だったのですね!!
分かりました!!それでは私もお手伝いさせて下さい!」


「ありがとうカミルさん。それじゃあ呪いの掛かっている王族全員を連れて来てくれるかな。」


「王族全員となると、ここに居るお父様とお母様。それと私と兄様ですね。」


「うん。そゆこと。」


「分かりました!それでは兄様は私が連れて来ましょう!」


「よろしくねカミルさん。それじゃあ、カミルさんがお兄さんを連れて来るまでに、
どのように解呪するのかをお教えします。それではアルさん、ティアさん。お手をお貸し下さい。」


「こ、こうでいいのか?」


「これで良いのでしょうか?」


「はい。それでは今から私のスキルの事。
ならびに呪魔法の解呪方法をスキルを使ってお教えします。
決して他言無用ですのでご了承下さい。出来ないというのであればそのように呪魔法で制約を設けますが。」


「よい。救世主にそのような事はせん。」


「わたくしもそのような事は致しませんわ。」


「ありがとうございます。それではスキル【思念共通】。」


カミルさんのお兄さんが、国王の私室に来るまでにはそこまで時間は掛からなかった。
というよりお兄さんが走って来たらしい。肩で息をしている。
さてここでもカミルのお兄さんにも【思念共通】で事の顛末、その解決方法を教える。
最初は驚きを隠しきれない様子ではあったが、その後は尊敬の眼差しで見られた。
その眼差しはあまり見られ慣れてないので結構辛いッス!


「さてこれからアルさんの呪魔法を解析します。すみませんがもう一度お手をお借りしても。」


「あぁ、よろしく頼む。」


「はい。それでは。」


んじゃよろしくメーティス。


《はい。》
《呪魔法の解析を行います。》
《...》
《終了しました。》


はやっ!
え!?もう終わったの!?


《はい。》
《あまり難しい魔法回路ではなかったので簡単でした。》


お、おう。
多分俺だけだったら絶対無理だったわ。
ありがとう創造主。ありがとうメーティス。


《いえそれ程でも。》


あ、メーティスの声が照れ声だ。
初めて聞いた。ちょっとドキってしちゃったよ。
さて解呪していきますか。


「解析終わりました。それでは解呪していきます。」


「「「「お願いします。」」」」


「スキル【呪魔法】」


おお!すげぇ情報量!
これ俺だけじゃまともに立ってらんないぞ!なにが簡単だ!
メーティス本当に凄すぎるだろ!!


《スキル:並列思考を獲得しました。》
《ステータスを更新します。》


まじかーこんなんでもスキル獲得できるのね。
俺の身体って万能だね!


《マスター》


ん?どうした?メーティス


《お身体が辛いのであれば【並列思考】を私とリンクしますか?》


へ?なにそのリンクって。


《はい。》
《【並列思考】はマスターのスキルではありますが、》
《それでも多大な情報量はマスターには脳への負荷が過大です。》
《その情報量を解析する【並列思考】を私とリンクすれば、》
《思考を私が肩代わりし、マスターへの負荷がなくなります。》
《その分、私に情報が入るので、何をどの様に解析するという部分はマスターには把握できませんが。》


え。そんなこと出来るの?
まぁ裏の事をやってくれるならそれで良いかな。
俺難しい事って苦手だし。
よし!んじゃリンクしてちょうだい!!


《畏まりました。》
《スキル【並列思考】とのリンクを開始します。》
《リンクが完了しました。》
《以降、情報解析はメーティスへと移行します。》
《マスター。》
《その他のスキル等のリンクも許可を頂きたいです。》


え?その他?
他にもなにかあるの?
んーまぁいいやなんか難しそうだし。
いいよー!許可する!


《ありがとうございます。》
《その他のリンク先も表示しますか?》


あ~いいよいいよ。そっちで全部やっちゃって。


《了解しました。》
《それでは会話を終了します。》


おう。ありがとさ~ん。


―――この間の思考0.5秒。―――


「さて。これで呪魔法は解呪出来ました。一度掛かっていた呪いを思い出して見て下さい。」


「ん?...。おぉ!!凄い!!凄いぞ!!なにもない!!
なにかが心に突っかかっていたが、それが取れたようだ!!
マサキ殿!!ありがとう!!ありがとう!!この恩義なにかで返させて頂こう!!」


「本当だわ!!マサキさん!本当にありがとうございます!」


「カンザキ・マサキさん...あなたは私達王族、この国の民を守って下さった。
本当にありがとう。お父様。これは多大なる恩義になりますね...グスン...。」


「泣くなケイスト。だが...今日は許そう...これで...これでこの国の民も救われた...。」


「ま、マザキざん...ありがどうございまず...ずびび...ずぅぅ......うわあああん!!」


うんうん。
やっぱりあれだね。美人やイケメンは笑顔が似合うね。カミルは盛大に泣いてるけど。
それ程ココロに来てたんだな...。本当に解呪出来て良かった。本当に。
あ、エリーもレベッカさんも泣いてる。貰い泣きかよ。ははは。仕方ねぇか今日は胸を貸してやろう。
つってもエリーとカミルさんは両肩に鼻水と涙流しながら俯いてるんだけどね~。
おっと。レベッカさんそこは本当なら甲冑を取って欲しいところだよ。背中には堅い物しか当たってないよ。






さてさて。
貴族の処遇はどうしたものかね。
まだまだ面倒は待ってるんだよな。
でも...。俺が愛した人たちを泣かせるのは頂けないな。
懲らしめないと気が済まん。


しゃ~ねぇ~!いっちょやったるかー!!



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