1分で読める物語

淺井 哲(あさい てつ)

葉っぱが全て落ちたら

僕の好きな人が癌になった
余命あとわずからしい
その人はよく自分の命を木の葉に例える
この窓から見える葉っぱが散る頃に私きっともうダメなんだわ
そんなこと言うから僕は一生懸命木を植えた
僕の努力の甲斐があって窓一面に緑が広がった
もう散ってもなくならないだろう

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