1分で読める物語

淺井 哲(あさい てつ)

つぼみ

私の彼氏は数年前に戦争に行った

離れるのが嫌で泣いていると

彼は植木に入ったつぼみを私に渡した

あれから数年まだ彼は帰ってこない

もう生きている意味がないと思ったとき

玄関のチャイムが鳴った

ベランダに置いていたつぼみは花開いていた

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