最強魔法戦士は戦わない ~加藤優はチートな能力をもらったけど、できるだけ穏便に過ごしたいんだあ~
第275話 【魔方陣の謎2】
<<ランス視点>>
お父様から依頼された魔方陣の写真を持ってイリヤと一緒のナーラのカトウ運輸図書館へ向かった。
この図書館は、今では世界で一番蔵書の多い図書館になっているみたい。
コピー機をお父様が開発したおかげで、手書きしなくても本を複製できるようになったから、あちこちの本を集めたってお父様が言ってた。
それでも貴族が蔵書する門外不出なんて本もたくさんこの世界にはあるんだけど、カトウ運輸がやっている婚活パーティのおかげで各貴族から提供してもらえる本が増えたんだ。
本好きの商人と貴族の娘が婚活パーティーで知り合い、結婚して幸せに暮らしているという実話を吟遊詩人が広めたため、ふたりが新婚旅行で行ったカトウ運輸図書館がすっかり有名になって、聖地 カトウ運輸図書館に新婚旅行で行った貴族の人達が競って蔵書をコピーさせてくれているみたいなんだ。
なんでも、珍しい本ほど御利益があるとか無いとか。
しかもナーカ教国や亜人大陸の蔵書も揃っているから、人族だけでなく人族以外の資料なんかもここに来ればなんでも揃っている。
僕達は司書のタマリーさんにお願いして一緒に資料を探してもらうことにした。
だってこんなにたくさんの中から必要な情報を探すなんて『無理ゲー』でしょう。
タマリーさんはキンコー王国の王都図書館から招聘されて、王都に行く途中でこの図書館に寄ったときに、この図書館に惚れ込んで王都には行かずに、ここの司書になったみたい。
もう10年以上ここで司書をしているベテランで、この図書館のことならなんでも知っているんだ。
僕とイリヤも小さい時からお世話になっていたからすごく仲良しなんだよ。
「ランス様、イリヤ様、今日は何をお探しですか?」
「タマリーさん、こんにちは。今日はお父様からの依頼できました。」
「おや、マサル様からの!
それはわたしもいつも以上に気合を入れなきゃですね。」
「この写真を見て欲しいんですが、この魔方陣が何で、いつ頃作られたものかを調べたいんです。」
「ほう、また古い魔方陣ですね。これは古代語じゃないですか。たしかこの描き方は…… ちょっと待って下さいね。」
タマリーさんは奥に下がって行って5分くらいで戻ってきた。
「お待たせしました。ありましたよ。これは聖人アレク様の作品みたいですね。
ほら、この部分の書き方がこちらの魔方陣と同じでしょ。これはアレク様の魔方陣の特徴なんです。
アレク様と言うとおおよそ3000年前に作られたモノでしょうか。」
「すごーい、さすがはタマリーさん。そうなんです、お父様もマリス様からそう聞いたらしいんです。
タマリーさん、ここから先は機密事項なので他言しないで下さいね。
実は最近この魔方陣が使われて、大量の魔物や魔獣が呼び出されたみたいなんです。
だから最近描かれたと思うんですが、この魔方陣が載っている本や資料があるんじゃないかと思って。
もしそんなものがあったら、それを持っている人が怪しいと思うんですよね。」
「なるほど、それは一大事ですね。
しかし、『マリス様から聞いた』ですか、さすがはマサル様です。
では検索を掛けてみましょう。」
「「検索って?」」
「以前、マサル様が調べものをされに来られた際に、あまりの蔵書数に辟易されて、この検索の魔道具を作って下さったのです。」
タマリーさんは、お父様が持っておられるタブレットと言う魔道具によく似た板を片手に自慢げだ。
「これさえあれば、一発です。
先ずは検索する画像を取り込んでっと。」
魔道具に付いているガラスを写真に向けると、板の画面上に写真の画像が映し出された。
「それから、検索ボタンをポチッと。
おっ、検索結果がでましたね。
3冊あるようですよ。
さあ取りに行きましょうか。」
タマリーさんの案内で、僕達は3冊の本を集めることが出来た。
「おや、どれも魔族の本ですね。
魔族は、寿命も長いですし3000年くらいだったら、そんなに昔って感覚じゃ無いかもしれませんね。」
その3冊の本をタマリーさんと僕達の3人で、読み解いていく。
古代の文字で書かれているから、読むのも大変だ。
「えっ、ランス様もイリヤ様も古代語が読めるのですか!」
一応僕達は、生まれてすぐにマリス様やゼウス様の加護を頂いた。
そのおかげで、初めて見た文字でも読めるんだよね。
ただ、その文字が書かれた時代と今では全然違うから、内容まで分かるとはいえないんだけどね。
「いやあ、さすがマサル様とリザベート様の御子息、御令嬢だ。
素晴らしい。」
なんか、お父様達の子供だと、いくらチートでも納得してもらえるからありがたい。
「お兄ちゃん、ここ、ここを読んでみて!」
さっきから真剣に一冊の本を読んでいたイリヤが何かを見つけたらしい。
「ここよ。『アレク様により作られたこの魔方陣は、転移魔法のお手本として、広く知られていた。
この魔方陣を使って派生した魔方陣に、召喚の魔方陣がある。』ってあるわ。
この本に書かれているアレク様の魔方陣は、今調べている魔方陣と、少し違うところがあるのよ。
もしかして、この魔方陣は、転移じゃなくて召喚の魔方陣じゃないかしら。」
お父様から依頼された魔方陣の写真を持ってイリヤと一緒のナーラのカトウ運輸図書館へ向かった。
この図書館は、今では世界で一番蔵書の多い図書館になっているみたい。
コピー機をお父様が開発したおかげで、手書きしなくても本を複製できるようになったから、あちこちの本を集めたってお父様が言ってた。
それでも貴族が蔵書する門外不出なんて本もたくさんこの世界にはあるんだけど、カトウ運輸がやっている婚活パーティのおかげで各貴族から提供してもらえる本が増えたんだ。
本好きの商人と貴族の娘が婚活パーティーで知り合い、結婚して幸せに暮らしているという実話を吟遊詩人が広めたため、ふたりが新婚旅行で行ったカトウ運輸図書館がすっかり有名になって、聖地 カトウ運輸図書館に新婚旅行で行った貴族の人達が競って蔵書をコピーさせてくれているみたいなんだ。
なんでも、珍しい本ほど御利益があるとか無いとか。
しかもナーカ教国や亜人大陸の蔵書も揃っているから、人族だけでなく人族以外の資料なんかもここに来ればなんでも揃っている。
僕達は司書のタマリーさんにお願いして一緒に資料を探してもらうことにした。
だってこんなにたくさんの中から必要な情報を探すなんて『無理ゲー』でしょう。
タマリーさんはキンコー王国の王都図書館から招聘されて、王都に行く途中でこの図書館に寄ったときに、この図書館に惚れ込んで王都には行かずに、ここの司書になったみたい。
もう10年以上ここで司書をしているベテランで、この図書館のことならなんでも知っているんだ。
僕とイリヤも小さい時からお世話になっていたからすごく仲良しなんだよ。
「ランス様、イリヤ様、今日は何をお探しですか?」
「タマリーさん、こんにちは。今日はお父様からの依頼できました。」
「おや、マサル様からの!
それはわたしもいつも以上に気合を入れなきゃですね。」
「この写真を見て欲しいんですが、この魔方陣が何で、いつ頃作られたものかを調べたいんです。」
「ほう、また古い魔方陣ですね。これは古代語じゃないですか。たしかこの描き方は…… ちょっと待って下さいね。」
タマリーさんは奥に下がって行って5分くらいで戻ってきた。
「お待たせしました。ありましたよ。これは聖人アレク様の作品みたいですね。
ほら、この部分の書き方がこちらの魔方陣と同じでしょ。これはアレク様の魔方陣の特徴なんです。
アレク様と言うとおおよそ3000年前に作られたモノでしょうか。」
「すごーい、さすがはタマリーさん。そうなんです、お父様もマリス様からそう聞いたらしいんです。
タマリーさん、ここから先は機密事項なので他言しないで下さいね。
実は最近この魔方陣が使われて、大量の魔物や魔獣が呼び出されたみたいなんです。
だから最近描かれたと思うんですが、この魔方陣が載っている本や資料があるんじゃないかと思って。
もしそんなものがあったら、それを持っている人が怪しいと思うんですよね。」
「なるほど、それは一大事ですね。
しかし、『マリス様から聞いた』ですか、さすがはマサル様です。
では検索を掛けてみましょう。」
「「検索って?」」
「以前、マサル様が調べものをされに来られた際に、あまりの蔵書数に辟易されて、この検索の魔道具を作って下さったのです。」
タマリーさんは、お父様が持っておられるタブレットと言う魔道具によく似た板を片手に自慢げだ。
「これさえあれば、一発です。
先ずは検索する画像を取り込んでっと。」
魔道具に付いているガラスを写真に向けると、板の画面上に写真の画像が映し出された。
「それから、検索ボタンをポチッと。
おっ、検索結果がでましたね。
3冊あるようですよ。
さあ取りに行きましょうか。」
タマリーさんの案内で、僕達は3冊の本を集めることが出来た。
「おや、どれも魔族の本ですね。
魔族は、寿命も長いですし3000年くらいだったら、そんなに昔って感覚じゃ無いかもしれませんね。」
その3冊の本をタマリーさんと僕達の3人で、読み解いていく。
古代の文字で書かれているから、読むのも大変だ。
「えっ、ランス様もイリヤ様も古代語が読めるのですか!」
一応僕達は、生まれてすぐにマリス様やゼウス様の加護を頂いた。
そのおかげで、初めて見た文字でも読めるんだよね。
ただ、その文字が書かれた時代と今では全然違うから、内容まで分かるとはいえないんだけどね。
「いやあ、さすがマサル様とリザベート様の御子息、御令嬢だ。
素晴らしい。」
なんか、お父様達の子供だと、いくらチートでも納得してもらえるからありがたい。
「お兄ちゃん、ここ、ここを読んでみて!」
さっきから真剣に一冊の本を読んでいたイリヤが何かを見つけたらしい。
「ここよ。『アレク様により作られたこの魔方陣は、転移魔法のお手本として、広く知られていた。
この魔方陣を使って派生した魔方陣に、召喚の魔方陣がある。』ってあるわ。
この本に書かれているアレク様の魔方陣は、今調べている魔方陣と、少し違うところがあるのよ。
もしかして、この魔方陣は、転移じゃなくて召喚の魔方陣じゃないかしら。」
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