最強魔法戦士は戦わない ~加藤優はチートな能力をもらったけど、できるだけ穏便に過ごしたいんだあ~
第213話 【冒険者という仕事】
<<マサル視点>>
この世界には冒険者という職種がある。
日本でいうところの『なんでも屋』というところか。
何故『なんでも屋』を冒険者と呼ぶのか?
一説には、旅が非常に危険だった昔、遠くの街まで手紙を運んだり、品物を運搬したりするのは、命がけだったそうだ。
その代わり実入りも良かった。
力に自信があった者達は、危険を顧みずその仕事に従事した。
人々は、その旅を冒険と呼び、冒険する者を冒険者と呼んだらしい。
一般的には個人で冒険者をしている人を冒険者と言い、商会組織にして、たくさんの冒険者が所属しているのを、クランと言う。
冒険者はキチンとした職業として認識されており、彼等を纏めるための職業組合もある。
この組合を冒険者ギルドと言い、個人でもクランでも登録出来るのだ。
冒険者ギルドは、相互互助団体で基本的に個人事業主の冒険者が、貴族や商会などと、個人として対峙する場合に不利益を被らないように、支援するための組織といえる。
仕事の依頼主と冒険者やクランとの間に入り、仕事の仲介や大規模な依頼に対して冒険者を集めたりするのを主な活動として、運営されているのだ。
基本的にギルド独自で運営資金を確保出来ているが、国からの補助金も受けているのだ。
国としても戦争等国難に冒険者を戦力として使いたい思惑があったのだろう。
もしかしたら、社会不適合者の受け口として、失業者対策の意味があったのかもしれない。
冒険者の仕事の中に、ダンジョン調査というものがある。
ダンジョンとは、長さが1キロメートル以上あるような深い洞穴の総称だ。
特に明確な定義があるわけでも無い。
こういったダンジョンのほとんどは、自然に出来た風穴みたいだが、人的に掘られたような穴もあり、中から鉱物や旧文明の遺跡や遺物が出てくることもある。
不思議な力が掛かっていて、奥に到達出来ないものもあるそうだ。
マリス様に聞いても分からないみたいだが、こちらの世界の人々は、そういうものだと受け入れている。
ごく稀に、大量の魔物が住み着いていることがあり、中には独自に進化した危険な魔物もいるみたいだ。
こういった場合、危険でもあり普通の商会では中に入ることが出来ないため、特別な訓練を受けた冒険者やクランが入ることになる。
冒険者達は、魔物の討伐を含めダンジョンの奥にあるであろう鉱物やお宝を採取し、冒険者ギルドに売る。
商会や、貴族、国は冒険者ギルドからそれらを購入することで、ダンジョンから発掘される貴重な資源やお宝を手に入れられるのだ。
ゆえにダンジョンは冒険者ギルドの管轄下となっている。
カトウ運輸でも、引退した冒険者を多く雇用し、駅の管理や運送時の護衛等の仕事に就いてもらっている。
先日新しい村を開拓するために、ランスが山を削っていたところ、ダンジョンが出てきたと言ってきた。
早速、冒険者ギルドの召致を打診した。
ランスがダンジョン内で多くの魔物に遭遇したということで、冒険者ギルドには熟練の冒険者を投入してくれるようにも依頼した。
それから1週間後、キンコー王国、ハローマ王国、トカーイ帝国の冒険者ギルドから、人が派遣されてきた。
「マサル様、お召しにより参上致しました。
キンコー、ハローマ、トカーイの3国の冒険者ギルドより派遣されました総勢150名、今後マサル共和国の冒険者ギルドとして、お世話になります。
わたしは代表として、参りましたグリルと申します。
このまま、こちらの冒険者ギルドのギルド長として務めさせて頂きます。」
「分かりました。グリルさん、よろしくお願いしますね。
ギルド本部は庁舎内の空き部屋を使って頂いて構いません。
スポックさんと調整して下さい。
冒険者の皆さんは、集合住宅の空き部屋を使って下さい。」
「承知致しました。ありがとうございます。」
冒険者達がそれぞれ部屋に決め、再度庁舎に集まった。
「わたしの息子のランスです。
今回のダンジョンはランスが見つけましたので、ランスに案内させます。
ランス頼んだよ。」
「お父様、分かりました。
行ってきます。」
「「「ランス様、よろしくお願いします。」」」
<<ランス視点>>
ダンジョンに到着しました。
「ここが見つけたダンジョンです。
中に大きなモグラの魔物が何匹もいました。
モグラ達は僕が仕留めましたが、まだ奥に魔物が潜んでいる可能性があります。
気をつけて下さいね。」
「ランス様、我々は全員15年以上、冒険者として活動しております。
ご安心下さい。」
グリルさんは自信満々です。
後ろの方で別のおじさん達も笑い声を噛み殺しながら、笑っています。
でもあのモグラ、結構強そうだったんだけどなぁ。
何も聞かなくても、自信があるってことは、それだけ強いんだろう。
うん、きっとそうだよ。
「ごめんなさい。皆さんの強さを信頼しています。」
とりあえず、謝っておいた。
冒険者の皆さんは、近くの木にロープを括って降りる準備をしている?
えっ、魔法で降りるんじゃないんだ。
          
この世界には冒険者という職種がある。
日本でいうところの『なんでも屋』というところか。
何故『なんでも屋』を冒険者と呼ぶのか?
一説には、旅が非常に危険だった昔、遠くの街まで手紙を運んだり、品物を運搬したりするのは、命がけだったそうだ。
その代わり実入りも良かった。
力に自信があった者達は、危険を顧みずその仕事に従事した。
人々は、その旅を冒険と呼び、冒険する者を冒険者と呼んだらしい。
一般的には個人で冒険者をしている人を冒険者と言い、商会組織にして、たくさんの冒険者が所属しているのを、クランと言う。
冒険者はキチンとした職業として認識されており、彼等を纏めるための職業組合もある。
この組合を冒険者ギルドと言い、個人でもクランでも登録出来るのだ。
冒険者ギルドは、相互互助団体で基本的に個人事業主の冒険者が、貴族や商会などと、個人として対峙する場合に不利益を被らないように、支援するための組織といえる。
仕事の依頼主と冒険者やクランとの間に入り、仕事の仲介や大規模な依頼に対して冒険者を集めたりするのを主な活動として、運営されているのだ。
基本的にギルド独自で運営資金を確保出来ているが、国からの補助金も受けているのだ。
国としても戦争等国難に冒険者を戦力として使いたい思惑があったのだろう。
もしかしたら、社会不適合者の受け口として、失業者対策の意味があったのかもしれない。
冒険者の仕事の中に、ダンジョン調査というものがある。
ダンジョンとは、長さが1キロメートル以上あるような深い洞穴の総称だ。
特に明確な定義があるわけでも無い。
こういったダンジョンのほとんどは、自然に出来た風穴みたいだが、人的に掘られたような穴もあり、中から鉱物や旧文明の遺跡や遺物が出てくることもある。
不思議な力が掛かっていて、奥に到達出来ないものもあるそうだ。
マリス様に聞いても分からないみたいだが、こちらの世界の人々は、そういうものだと受け入れている。
ごく稀に、大量の魔物が住み着いていることがあり、中には独自に進化した危険な魔物もいるみたいだ。
こういった場合、危険でもあり普通の商会では中に入ることが出来ないため、特別な訓練を受けた冒険者やクランが入ることになる。
冒険者達は、魔物の討伐を含めダンジョンの奥にあるであろう鉱物やお宝を採取し、冒険者ギルドに売る。
商会や、貴族、国は冒険者ギルドからそれらを購入することで、ダンジョンから発掘される貴重な資源やお宝を手に入れられるのだ。
ゆえにダンジョンは冒険者ギルドの管轄下となっている。
カトウ運輸でも、引退した冒険者を多く雇用し、駅の管理や運送時の護衛等の仕事に就いてもらっている。
先日新しい村を開拓するために、ランスが山を削っていたところ、ダンジョンが出てきたと言ってきた。
早速、冒険者ギルドの召致を打診した。
ランスがダンジョン内で多くの魔物に遭遇したということで、冒険者ギルドには熟練の冒険者を投入してくれるようにも依頼した。
それから1週間後、キンコー王国、ハローマ王国、トカーイ帝国の冒険者ギルドから、人が派遣されてきた。
「マサル様、お召しにより参上致しました。
キンコー、ハローマ、トカーイの3国の冒険者ギルドより派遣されました総勢150名、今後マサル共和国の冒険者ギルドとして、お世話になります。
わたしは代表として、参りましたグリルと申します。
このまま、こちらの冒険者ギルドのギルド長として務めさせて頂きます。」
「分かりました。グリルさん、よろしくお願いしますね。
ギルド本部は庁舎内の空き部屋を使って頂いて構いません。
スポックさんと調整して下さい。
冒険者の皆さんは、集合住宅の空き部屋を使って下さい。」
「承知致しました。ありがとうございます。」
冒険者達がそれぞれ部屋に決め、再度庁舎に集まった。
「わたしの息子のランスです。
今回のダンジョンはランスが見つけましたので、ランスに案内させます。
ランス頼んだよ。」
「お父様、分かりました。
行ってきます。」
「「「ランス様、よろしくお願いします。」」」
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ダンジョンに到着しました。
「ここが見つけたダンジョンです。
中に大きなモグラの魔物が何匹もいました。
モグラ達は僕が仕留めましたが、まだ奥に魔物が潜んでいる可能性があります。
気をつけて下さいね。」
「ランス様、我々は全員15年以上、冒険者として活動しております。
ご安心下さい。」
グリルさんは自信満々です。
後ろの方で別のおじさん達も笑い声を噛み殺しながら、笑っています。
でもあのモグラ、結構強そうだったんだけどなぁ。
何も聞かなくても、自信があるってことは、それだけ強いんだろう。
うん、きっとそうだよ。
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