最強魔法戦士は戦わない ~加藤優はチートな能力をもらったけど、できるだけ穏便に過ごしたいんだあ~
第137話 【ニューイヤーパーティー】
<<メアリ視点>>
今日はわたしのお屋敷でニューイヤーパーティーがあるの。
収穫祭が終わって、冬支度も終わったから、農村部はすっかりお休みの季節。
2、3年前くらいから誰が言い出したのかわからないけど、1月の初旬に各家庭にお呼ばれして毎日行われるパーティーなのです。
収穫量が増え、生活に余裕が出来た農家さんが、始めたみたいだけど、冬の娯楽の少ない都市部でも流行りだしたみたい。
冬の間は、お城のパーティーも減るから、貴族同士のお付き合いの場として丁度良いのかもって、お父様が言ってた。
去年までは、わたしが身体が弱いからって理由で、ウチはパーティーをやっていなかったんです。
でも小学校に通い出して、体力も付いたから、今年からは参加しても良いってお父様のお許しが出たの。
もちろんウチでもパーティーをすることになりました。
今日はわたしの友達ばかりを呼んでいます。
お父様やお母様の派閥仲間の人達は別の日にパーティーをして呼ぶみたい。
今日のパーティーには、イリヤちゃんとランス君、ターニャちゃん、レスリー、アルク君の5人が来る予定。
いつものメンバーだけど、この5人が落ち着くんだよね。
『カラン!カラン!』
門の呼び鈴がなった。
誰か来たのかしら!
5人全員一緒みたい。
イリヤちゃんとランス君が来るまで、門の前で待ってたみたいなの。
呼び鈴を押したのはもちろんランス君よ。
レスリーとアルク君は騎士爵家、ターニャは男爵家だから、いくら呼ばれているからって、子爵家に子供だけで入るのは躊躇われたんだって。
わたし、あまり外に出たことが無いからその辺の感覚がいまいち分からない。
まぁ、ランス君はそんなことは気にせずに王城の呼び鈴でも平気で押しそうだけど。
あっ、王城に呼び鈴は無いわね。
「「「「「お邪魔しまあす。ニューイヤーパーティーに来ました。」」」」」
門を開けたメイドが、元気な声にちょっとびっくりしたって。
それからわたしも加わって、皆んなで食堂へ。
食堂では、お父様とお母様が待っていた。
「サンズ子爵様、本日はパーティーにお招き頂きありがとうございます。皆を代表してご挨拶させて頂きます。
わたしはランス、こっちは妹のイリヤ、そちらからターニャ、レスリー、アルクと申します。
リアンちゃんのお友達ということで家名は伏せさせて頂きました。
ご容赦ください。」
ランス君の大人顔負けの挨拶に、お父様やお母様もびっくり。
わたしにはどういう意味かよく分からなかったけど、お父様達が後で絶賛していたから、すごい内容だったんだと思うんだけど。
「ランス君、皆さん、本日はよくお越し頂いた。
わたしがリアンの父親のレンズです。こちらは母親のアンネです。
今日はリアンのためにありがとう。
こんなにお友達が来てくれて嬉しいよ。
さあ、皆んな遠慮なく楽しんで行って下さいね。」
いつものパーティーだったら、もっと敬語や難しい言葉ばかりでちょっと重い雰囲気なんだけど、今日は本当に楽しいパーティーになりました。
皆んなも最初は硬かったけど、すぐに慣れて楽しんでくれていたみたい。
もちろんランス君は、最初からいつも通りだけどね。
<<ランス視点>>
ニューイヤーパーティーの季節になりました。
僕はパーティーってあんまり好きじゃないんだ。
ウチでやる時は皆んな楽しそうだし僕も楽しいんだけど、他所のパーティーに招かれた時は空気が重いんだよね。
皆んな何かに警戒しているような、牽制しているような何とも言えない雰囲気があるんだ。
大人の世界ってよく分からないからしようがないんだけど、お友達ばかりが集まるパーティーであの雰囲気は無いよね。
それでお父様に聞いてみたんだ。
「ランス、貴族には爵位っていうのがあるのは知っているね。
爵位っていうのは身分の上下を表すものなんだ。
爵位が低い者は高い者に阿り、自分より低い者を蔑む傾向があるんだ。
もちろん、全ての貴族がそうではないよ。
貴族の下には平民もいるよね。
王様を頂点とした社会を上手く維持していくためには、身分制度がどうしても必要なんだ。」
お父様のおっしゃっていることは、パターソン先生の授業でも習ったから知ってるけど、いまいち理解出来ない。
どうして皆んな仲良く出来ないんだろうね。
「お父様、明日リアンちゃんの家のニューイヤーパーティーに友達皆んなで誘われているんだけど、どうしたら身分とか関係無く楽しめるようになりますか?」
「リアンちゃんというと、サンズ子爵家の娘さんだな。
サンズ子爵といえば聡明で機転が利く人という噂だったな。
それならランス、こう言ってみなさい。」
お父様から、『子供ばかりの集まりだから、家名は無しで。』って言うように教えて頂いた。
翌日、緊張する皆んなを代表して、サンズ子爵様にご挨拶した。
もちろんお父様に教えて頂いた内容で。
最初子爵様は怪訝そうな顔を見せたんでちょっと緊張したけど、すぐに笑顔になって、にこやかに挨拶を返してくれた。
その後は、一切爵位や家の話しは出ないで、学校と同じように皆んなで楽しめたんだ。
お父様はやっぱりすごいや。
今日はわたしのお屋敷でニューイヤーパーティーがあるの。
収穫祭が終わって、冬支度も終わったから、農村部はすっかりお休みの季節。
2、3年前くらいから誰が言い出したのかわからないけど、1月の初旬に各家庭にお呼ばれして毎日行われるパーティーなのです。
収穫量が増え、生活に余裕が出来た農家さんが、始めたみたいだけど、冬の娯楽の少ない都市部でも流行りだしたみたい。
冬の間は、お城のパーティーも減るから、貴族同士のお付き合いの場として丁度良いのかもって、お父様が言ってた。
去年までは、わたしが身体が弱いからって理由で、ウチはパーティーをやっていなかったんです。
でも小学校に通い出して、体力も付いたから、今年からは参加しても良いってお父様のお許しが出たの。
もちろんウチでもパーティーをすることになりました。
今日はわたしの友達ばかりを呼んでいます。
お父様やお母様の派閥仲間の人達は別の日にパーティーをして呼ぶみたい。
今日のパーティーには、イリヤちゃんとランス君、ターニャちゃん、レスリー、アルク君の5人が来る予定。
いつものメンバーだけど、この5人が落ち着くんだよね。
『カラン!カラン!』
門の呼び鈴がなった。
誰か来たのかしら!
5人全員一緒みたい。
イリヤちゃんとランス君が来るまで、門の前で待ってたみたいなの。
呼び鈴を押したのはもちろんランス君よ。
レスリーとアルク君は騎士爵家、ターニャは男爵家だから、いくら呼ばれているからって、子爵家に子供だけで入るのは躊躇われたんだって。
わたし、あまり外に出たことが無いからその辺の感覚がいまいち分からない。
まぁ、ランス君はそんなことは気にせずに王城の呼び鈴でも平気で押しそうだけど。
あっ、王城に呼び鈴は無いわね。
「「「「「お邪魔しまあす。ニューイヤーパーティーに来ました。」」」」」
門を開けたメイドが、元気な声にちょっとびっくりしたって。
それからわたしも加わって、皆んなで食堂へ。
食堂では、お父様とお母様が待っていた。
「サンズ子爵様、本日はパーティーにお招き頂きありがとうございます。皆を代表してご挨拶させて頂きます。
わたしはランス、こっちは妹のイリヤ、そちらからターニャ、レスリー、アルクと申します。
リアンちゃんのお友達ということで家名は伏せさせて頂きました。
ご容赦ください。」
ランス君の大人顔負けの挨拶に、お父様やお母様もびっくり。
わたしにはどういう意味かよく分からなかったけど、お父様達が後で絶賛していたから、すごい内容だったんだと思うんだけど。
「ランス君、皆さん、本日はよくお越し頂いた。
わたしがリアンの父親のレンズです。こちらは母親のアンネです。
今日はリアンのためにありがとう。
こんなにお友達が来てくれて嬉しいよ。
さあ、皆んな遠慮なく楽しんで行って下さいね。」
いつものパーティーだったら、もっと敬語や難しい言葉ばかりでちょっと重い雰囲気なんだけど、今日は本当に楽しいパーティーになりました。
皆んなも最初は硬かったけど、すぐに慣れて楽しんでくれていたみたい。
もちろんランス君は、最初からいつも通りだけどね。
<<ランス視点>>
ニューイヤーパーティーの季節になりました。
僕はパーティーってあんまり好きじゃないんだ。
ウチでやる時は皆んな楽しそうだし僕も楽しいんだけど、他所のパーティーに招かれた時は空気が重いんだよね。
皆んな何かに警戒しているような、牽制しているような何とも言えない雰囲気があるんだ。
大人の世界ってよく分からないからしようがないんだけど、お友達ばかりが集まるパーティーであの雰囲気は無いよね。
それでお父様に聞いてみたんだ。
「ランス、貴族には爵位っていうのがあるのは知っているね。
爵位っていうのは身分の上下を表すものなんだ。
爵位が低い者は高い者に阿り、自分より低い者を蔑む傾向があるんだ。
もちろん、全ての貴族がそうではないよ。
貴族の下には平民もいるよね。
王様を頂点とした社会を上手く維持していくためには、身分制度がどうしても必要なんだ。」
お父様のおっしゃっていることは、パターソン先生の授業でも習ったから知ってるけど、いまいち理解出来ない。
どうして皆んな仲良く出来ないんだろうね。
「お父様、明日リアンちゃんの家のニューイヤーパーティーに友達皆んなで誘われているんだけど、どうしたら身分とか関係無く楽しめるようになりますか?」
「リアンちゃんというと、サンズ子爵家の娘さんだな。
サンズ子爵といえば聡明で機転が利く人という噂だったな。
それならランス、こう言ってみなさい。」
お父様から、『子供ばかりの集まりだから、家名は無しで。』って言うように教えて頂いた。
翌日、緊張する皆んなを代表して、サンズ子爵様にご挨拶した。
もちろんお父様に教えて頂いた内容で。
最初子爵様は怪訝そうな顔を見せたんでちょっと緊張したけど、すぐに笑顔になって、にこやかに挨拶を返してくれた。
その後は、一切爵位や家の話しは出ないで、学校と同じように皆んなで楽しめたんだ。
お父様はやっぱりすごいや。
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